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鉱山鉄道を訪ねる
わたらせ渓谷鐵道ポタ・前編


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「シックな色のディーゼルカー」


「碓氷峠ダウンヒルポタ」の翌日の11月28日、「わたらせ渓谷鐵道」(以下、「わ鉄」)を訪ねました。
この路線はかつて「国鉄足尾線」だったところで、群馬県の「桐生駅」と栃木県の「間藤駅」(まとう)を結んでいます。
ずいぶん前に日光からバスで「間藤」に入り、そこから「桐生」まで乗車したことがありましたが
今回はそれとは逆ルートで東武桐生線と接続する「相老駅」(あいおい)から乗車して「間藤」まで移動、
そこから「Brompton」で桐生方面へと向かうことにしました。
こうすればコースは下り基調になってラクですからね(^^)

鉄道に自転車を持ち込む際、最近は「手回り品切符」が不要となってますが
「わ鉄」では乗車券のほかに270円の持ち込み料金が必要です。
またこの路線では「Suica」「Pasmo」などの「IC乗車券」が使えないので注意。

ただし「相老駅」のホームにタッチ式の簡易改札機が置かれているので、乗り換えの際にタッチし
「わ鐵」内の分は車内で精算すればOKです。
乗車の際に整理券をお忘れなく!
車掌さんが乗務しているときは、懐かしいパンチ式の車内補充券を発行してくれますよ(^^)


表紙の写真は、「相老駅」での1コマで上り「桐生行」の列車です。
ここでわたしが乗車する「間藤行」の列車と行き違います。


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これは自動券売機で発券される乗車券です。
今回わたしは待ち時間を利用して「相老駅」で1度出場したので。
出ないで車内精算してもよかったんですが(^^;

切符の表地には各車両に描かれている動物のイラストが並んでいました。
最近は切符を買うことがほとんどないので、このような模様に注目することもなくなりましたね・・・・・。


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車内は比較的空いていたので「Brompton」は座席に入れました。
こうしておいても自分の座るエリアが確保できるのがうれしいポイントです☆


「相老」から「間藤」までは約1時間半とかなり長い道のりです。
ですが、車掌さんのガイドがあったおかげで退屈せずに済みました。

そして定刻に終点の「間藤」に到着。
終点まで乗り通すのはやはり「鉄道ファン」ですね(^^;
足尾銅山観光は2つ手前の「通洞駅」(つうどう)が中心ですから、ここで降りたお客さんはわたしも含めて5人ほどでした。
もっとも紅葉のシーズンなら別かもしれませんけどね。

ちなみに車内では会社のかつての後輩(今は大学院生)が乗り合わせていました。
聞けば「間藤駅」でレンタサイクルを借りて周辺を巡ってみるとのこと。
せっかくなのでわたしも少しお付き合いすることにしました。


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駅構内にある展望台(?)からここまで運んでくれた車両を。
「相老」で見かけた車両はライトが角ばってましたが、この車両は丸型のかわいらしいタイプです。


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「間藤駅」から北に向かって進みます。
このまま道なりに進んで峠を越えれば日光に行けますが、距離もありますし何より勾配がね(^^;

で、駅から300mほど進んだところで踏切の跡が。
線路は埋められてますし遮断棒も撤去されていますが、警報機などは残っています。
なので知らないで通った車がここで一時停止することもあるそう。

その先は線路がこのように延びています。
第3セクター変換後、ここを観光路線として使用する計画もあったので線路が残されていたようですが
残念ながらこの区間の免許を失効したため実現には至らなかったとのこと。


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さらに先で線路は「渡良瀬川」を渡るのですが、その橋げたのすぐ下に歩道(?)の橋が架かっていました。
腰をかがめて通らないとぶつけてしまいそうなくらい低いんですけど(笑)
入ってみたいところですが、崩落の危険があるようで立ち入り禁止となっています。


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川の中にコンクリートでできた柱の跡のようなものがあります。
これはかつてここにあった「間藤水力発電所」の跡なんだとか。

道の反対側にあった案内板には次のような説明がありました。
「明治十年(一八七七)より足尾銅山を経営した古河市兵衛は、今までの銅山の動力源である、
 薪、木炭に代わるべきものとして、ドイツのジーメンス電気機械製造会社のヘルマン・ケスラー技師の勧めにより、
 はじめて水力発電にふみきり、明治二十三年(一八九〇)十二月、この地(上間藤)に原動所(水力発電所)を完成した。
 この水力発電は日本最初のもので松木川上流(現在の足尾ダム下)と深沢川から用水の取入れを行った。
 二.九kmの水樋はこの地の山頂の大鉄管に接続し、落水三百十八mの水力によってトルビン式横水車を回転させた。
 四百馬力の電力は、直ちに揚水機(坑内排水) 捲揚機(立坑ケージ用) 坑内電車、電灯などに利用、
 銅山近代化を強力におしすすめる力となった。
 名残をとどめる直径一mの鉄管の一部が上の平がけ下にあり、原動所はこの下の渡良瀬川原にあった。」




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線路が川を渡ったので、わたしたちも対岸に渡って線路沿いに北上してみます。
ところが行き止まりでした(^^;
線路は道路より高いところにあるので入れませんが、腕木式信号機やトンネルなどが残されているのがわかります。


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行き止まりでは仕方ないので一度戻り、もう1本上流にある橋を渡ってみました。
坂を上ると線路は「精錬所」の構内に引き込まれています。
ここも現在は稼動しておらず、入ることはできません。


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振り返れば黒光りする山肌が目に入りました。
ここは「足尾鉱毒事件」があったところでもあり、その傷跡はまだ残っているということなんでしょうね。


足尾鉱毒事件@Wiki



と、ここで周辺をさらに巡りつつ「わ鉄」の撮影ポイントも探してみるという後輩と分かれます。
お互い鉄道ファンですから、もしかしたらまたどこかで会うことがあるかも?


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到着したときは陰っていた駅舎ですが、戻ってくると日が差していました。
なのでもう1度撮りなおしです(^^;
壁に書かれているのは「カモシカ」の絵で、運がよければこの周辺でも見られることがあるんだそう。


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「間藤」を出て南下を開始します。
次の「足尾駅」との間には「わ鐵」の鉄橋の隣に、立派なトラスのある歩行者用の橋がありました。
もしかしたら、かつてはこちらのほうに線路があったのかもしれませんね。
何しろ歩行者用にしては立派過ぎる造りなんですから!(^^)


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は中編、足尾銅山を見学します。
by sampo_katze | 2011-01-15 21:25 | Brompton+ローカル線 | Comments(0)


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