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坊っちゃん列車とともに
アフターしまなみ in 松山・後編


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「SL型ディーゼル機関車」


「伊予鉄道市内線」「路面電車」ですが、この中にちょっと変り種がいます。
小説「坊っちゃん」に登場する「マッチ箱のような汽車」をイメージした「坊っちゃん列車」です。

「停車場はすぐに知れた。切符も訳なく買った。
 乗り込んで見るとマッチ箱のような汽車だ。
 ごろごろと五分ばかり動いたと思ったら、もう降りなければならない。
 道理で切符が安いと思った。たった三銭である。」

※小説「坊っちゃん」より引用

この路線では1888年(明治21年)から小型SLが走っていましたが、1954年(昭和29年)のディーゼル化により休止。
その後は観光の目玉として何度か復活を求められていましたが、煙突から出る煙が最大のネックとなり実現せず。
しかし2001年(平成13年)10月12日に「ディーゼル機関車」による復元レプリカ列車の運行を開始し、現在に至ります。


表紙の写真は、「道後温泉駅」の引込み線に停車中の「坊っちゃん列車」です。
見た目はSLそのもの。
しかも水蒸気で模擬の煙を出したり車輪のロッドが動いたり、SLらしい走行音をスピーカーから流したりと
走る姿も本物そっくりに仕上げられているのが特徴です。


坊っちゃん列車に乗ろう!@伊予鉄道
坊っちゃん列車@Wiki


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機関車の方向を変えるために通常は「ターンテーブル」と呼ばれる転車台を使用します。
ですが、その設備を持たない「伊予鉄道市内線」ではちょっと変わった方向転回をします。


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「道後温泉駅」の西側にある引き上げ線に入線した機関車。
ここでジャッキアップして車体を持ち上げます。
って、遠目なのでわかりませんが(^^;


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そして乗務員2人が力を合わせてくるっと回転!
車輪が線路から浮いているのがわかりますか?


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これで転回が完了。
たった30秒足らずの早業です!

この後、機関車は渡り線を通って右側の線路に一時退避。
客車を手動で(!)この位置まで移動させ、再び機関車をバックで戻って連結します。
この回転作業はここ「道後温泉駅」のほか、「松山市駅前駅」と車両基地のある「古町駅」で見ることができます。
また裏手のバス車庫にも「ターンテーブル」があり、SLと同時にバスが転回するというコラボが見られることもあるようです(笑)


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さて、転回を終えると出発時刻まで東側にある引き込み線に入ります。
ここはこの列車のためにあるような場所ですからね。
記念撮影をされる観光客の方も大勢いらっしゃいます。


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しばらくすると10:00ちょうど。
すぐ近くの「放生園」(ほうしょうえん)にある「カラクリ時計」が稼動します。
「道後温泉本館」にある「振鷺閣」(しんろかく)をモチーフにしたもので、
小説「坊っちゃん」の登場人物などが出てきます。

「放生園
 建武年間(一三三四~一三二六年)に伊佐爾波神社が現在のところに移されたとき、
 境内の御手洗川の引水をたたえて池が作られました。
 この池は「放生池」といい、聖浄の地とされましたが、現在は埋められてこの公園となっています。
 一羽の傷ついた白鷺が湧き出る湯で傷をいやしたのが、道後温泉の始まりだという伝説に基づく、
 足跡の残った「鷺石」や明治24年から昭和29年に使用された「湯釜」などがあります。」

※伊佐爾波神社=いさにわじんじゃ

「坊っちゃんカラクリ時計
 このモニュメントは、道後温泉本館建設百周年記念事業の一環として「振鷺閣」を題材に製作致しました。
 午前八時から午後十時の間、次の期間を除き、1時間ごとに上演いたします。

 ◎三十分間隔の上演時間
  土日祝日
  三月、四月、八月、十一月(毎日)
  年末年始(十二月二十八日~一月五日)
  ゴールデンウィーク(五月一日~五月五日)

 ◎使用している楽曲
  「この街で」 一日四回(十時、十二時、十五時、十八時)
  「伊予万歳」 (八時~十一時)
  「坊っちゃんのテーマ」 (十二時~十五時)
  「子守唄風伊予節」 (十六時~二十二時)」



伊佐爾波神社



このあと「道後温泉駅」10時13分に「坊っちゃん列車」が出発します。
これに合わせてわたしも「松山空港」へと向かうことにしました。
それほど速度は速くないので、急がなくても相棒で十分追いかけられるかな?と思いながら。
あ、もちろん信号と交通ルールは遵守して走りますよ。
こちらもそんなにスピードが出ませんし(^^;


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「道後温泉駅」から3つ目の「上一万駅」(かみいちまん)付近にて最新の「2100形」電車とすれちがい。
比べてみると「坊っちゃん列車」がかなり小さいことがわかります。
まさに走るマッチ箱!

また「2100形」の上には各車両ごとにコメントが添えられています。
この車両のは「うちら電源切れても 繋がっとるよ」


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「松山城」の南側にあたる「大街道駅」(おおかいどう)と「県庁前駅」の中間地点。
もう1両の「坊っちゃん列車」を発見!
こちらは「1号機関車」で客車は少し短いタイプが2両連結されています。


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そして「坊っちゃん列車」同士のすれちがい!
なかなか見られないだけに、ちょうど車が来なくてよかった☆


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「愛媛県庁」の前。
この重厚な建物は「本館」で1929年(昭和4年)に完成したものだそう。
これをバックに撮りたかったんですが、あちらの方が早く通過してしまって間に合いませんでした。


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「市内線」は「JR松山駅」に近い「大手町駅」「高浜線」と平面交差します。
そこで電車との組み合わせが撮れるかと思ったんですが、ここでも一足早く「坊っちゃん列車」が通過してしまいました。
「高浜線」の列車が少し早く来ていたら、もしかしたら「坊っちゃん列車」が停車してくれたかもしれないんですけどね。
仕方ないので走り去る後姿と「JR松山駅」の駅舎を少々無理に組み合わせてみました(^^;

こうして「坊っちゃん列車」追跡は終了。
あとは「松山空港」へと向います。
駅からは「空港通り」と呼ばれる道を経由して約6kmの道のり。
バスも出ていますが、これくらいなら走ってしまったほうがラクなのでそのまま直行です。


松山空港


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空港に着いたら「Brompton」は預託荷物にして身軽に。
昼には少し早かったので展望台に上がってみました。
ちょうど「伊丹空港」から来た「ANAウィングス」のプロペラ機が到着するところに遭遇しました。


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そして左の奥のほうには「日本エアコミューター」のプロペラ機も。
「羽田」ではジェットばかりなのでちょっと新鮮な気分です(^^)


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しばし飛行機を眺めたら昼ご飯の時間。
ターミナルビル内の「レストラン東雲」(しののめ)へ入ります。
この日はもう乗らないので、まずは地ビールの「道後ビール」を1杯。
おいしい☆


水口酒造


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そして名物の「ひゅうが飯」
実はこれがメニューにあったのでここのお店に決めました。
「タイ」の刺身、たれ、卵の組み合わせがご飯にピッタリ☆
これまたおいしかったです(^^)


ひゅうが飯@Wiki


あとは飛行機でひとっ飛び!
ただ残念なことに上空は雲が多くて眺めがあまりよくなく、「富士山」も見ることなく通過してしまいました(^^;


今回のルート(走行距離:13.7km)
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道は平坦のみ。
市街地なので交通量が多いところもありますが、比較的走りやすい印象でした。


14、15枚目 D700+AiAF35mmF2D
16枚目 PC画面キャプチャ
ほかはすべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、ちょっと順番を変えて年末恒例の温泉旅行の様子です。
by sampo_katze | 2012-01-11 21:00 | Brompton+しまなみ | Comments(0)


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