人気ブログランキング | 話題のタグを見る
のこぎり屋根のある町・南編
"日本の機どころ" 桐生めぐりポタ編・第4回


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22273846.jpg
「江戸後期からの老舗」


「桐生」の市街地を地図で見ると、北側は細く南側は幅広い三角形のような形をしています。
東側に「渡良瀬川」の支流の1つ「桐生川」が流れていて、この川が造りだした「扇状地」のようです。

現在の市街地形成の基となったのは、1590年(天正18年)に「徳川氏」の領地になったのがきっかけ。
その翌年から1606年(慶長11年)にかけて「新町」が造られました。
「桐生天満宮」から南に伸びる「本町通り」沿いがそのエリアにあたります。
特に市街地北部の「本町1丁目」「2丁目」付近は当時の区割りが残されていて、歴史ある建物も数多くあります。
で、今回は「本町3丁目」から南のエリアをめぐります。


表紙の写真は、「本町3丁目」にあるうなぎの老舗「泉新」(いずしん)です。
「桐生」は「うなぎの町」でもあるそうで、市内には結構な数のお店があるんだそう。
ここはその中でもかなりの老舗。
店の前を通ると「うなぎ」を焼く香ばしい香りがただよってきて・・・・・くんくん( ̄¬ ̄*
「うなぎは煙り(=焼く香り)でくわせる」といいますが、まさにその通り!
わたしをお店に引き寄せる~!?
でも今回は別のものを食べる予定にしているので、お店の外観を撮って終了です(泣)

「泉新  わがまち風景賞
 天保元年(1830年)創業と伝えられる泉新は桐生の買次商9代目佐羽清衛門により桐生に招かれたと伝えられています。
 現在の建物は道路の拡幅の際に現地に曳屋されたものです。」

※散策案内図説明より引用、以下特記以外は同じ

blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。
blogram投票ボタン









のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22282169.jpg
少し南に行くと「本町3丁目交差点」があります。
その北西角に建つのが「桐生信用金庫本町支店」
レンガ風で角にそびえる塔屋にはステンドグラス、その上には風見鶏となかなかレトロな建物ですね。
でも妙にきれいな外観だな~と思ったら1987年(昭和62年)の建造なんだそう(^^;


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22283250.jpg
「本町通り」を南下して「本町4丁目交差点」を東へ。
そこから500mほど走った「東4丁目」にあるのが「織物参考館 紫」(ゆかり)です。

「森秀織物  国登録
 大正13年創業の森秀織物の工場施設を博物館として公開しています。
 実際使われていた織機に触れ織物や染織等の体験も出来ます。
 敷地内には森島家の主屋や蔵等も含め機屋の構成が整っています。」


森秀織物


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22284719.jpg
「紫」からまた西に戻る途中の「仲町2丁目」にあるのが「桐生倶楽部」です。

「国登録有形文化財 桐生倶楽部会館
 本建物は、明治33年(1900)に会員相互の親睦と実業の健全な発展を目的として結成された社交クラブである桐生懇話会が、
 大正7年(1918)に社団法人桐生倶楽部となり、付属の会館は大正8年(1919)現在地に建築されたものである。
 桐生倶楽部は、社員相互の親睦、公益に関する事業の考究を目的として講演会の開催や文化活動などを行い、
 桐生の発展や文化の向上に果たした役割は大きく、現在も活発な活動を続けている。
 建物については、木造二階建、寄棟造瓦葺で、外壁をリシン吹付けとしている。
 赤瓦の屋根、上げ下げや開きの窓(木製のパテ留め)、小さな切妻の瓦屋根をのせた四本の煙突、オーダーの見られる列柱の玄関ポーチ、
 上部を半円形の欄間とした出入口などは独特の外観を呈している。
 比較手しょうしゃな感じのするスパニッシュコロニアル様式を基調とした南欧風の建物である。
 文化財登録制度に基づき「造形の規範となっているもの」として登録文化財となった。」

※説明板より引用


社団法人 桐生倶楽部


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22285951.jpg
入口上の看板。
傍らには「ライオン」(?)の頭像がついていました。


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_2229910.jpg
「本町通り」に戻ってさらに南下し、「JR両毛線」の線路をくぐります。
ちなみに線路から約300mほど南に行ったところから先は通称が「錦町通り」と変わるようですね。

線路沿いから数えて2本目の路地を西へ。
この道は「本町通り」側が出口となる一方通行(自転車は除く)の細い道なので、通行には注意が必要です。
その左手にあるのが木造の歯科医「天野歯科」
大きなガラスのついた木の開き戸がいい味を出してますね。


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22292843.jpg
その少し先にあるのが「島田歯科医院」
なんと「石蔵」が診療所になっているんですね!
これって全国的にもめずらしいんじゃないでしょうか。

余談ですが、地図を見ると「桐生駅」の近くには歯科医を含めて病院がやたら多いんですよね。
気のせいでしょうか(^^;

「島田商店  国登録
 店舗や事務所は明治から大正時代、石蔵は島田商店として開業時の昭和12年、母屋と倉庫は昭和28年に建てられました。
 石蔵は改装工事を経て歯科医院として活用されています。」



のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22294113.jpg
さらに道なりに西へ250mほど走ると右手に「絹撚記念館」(けんねんきねんかん)があります。
内部の見学が可能でしたが、地震の影響で補修工事を行っているため現在は休館となっています。

「旧模範工場 桐生撚糸合資会社事務所棟(桐生市近代文化遺産絹撚記念館)
 旧模範工場桐生撚糸合資会社は、明治三十五年十二月一日、当時の農商務省の殖産興業施策によって、
 現在地である桐生市大字安楽土小字仁田所に設立された。
 明治四十一年に旧模範工場桐生撚糸株式会社となり、大正七年に日本撚糸株式会社と改称された。
 当時の両毛地方の機業の現状にあわせた最新の洋式撚糸工場として、創建時の敷地面積は約千五百坪、資本金は三万円であり、
 初代桐生市議会議長の前原悠一郎らにより、明治三十六年(一九〇三年)三月に工場建設に着手し、同年十月に竣工した。
 日本絹撚株式会社当時においては、敷地面積一万四千三百十五坪、資本金六十万円となり、日本最大の撚糸工場に発展した。
 現JR桐生駅南口一帯の広大な敷地に石造鋸屋根の工場群を配し洋式機械を導入した近代工場であったが、
 昭和十九年八月、企業整備令により軍需工場となり、戦後本格的に再建されることはなかった。
 現存しているのは、事務所棟のみである。
 建築時期については、明治末から大正の始めの間に造られたと考えられる。
 建物の構造は大谷石積木骨洋風二階建てであり、外部についてはセメント漆喰にて、内部については白漆喰仕上げの構造物となっている。
 洋風の石造構造物については遺存例が少なく、群馬県最古の洋風石造建造物であると言われている。
 戦後、さまざまな手を経て、平成五年六月近代化遺産の拠点都市にふさわしい町づくりのシンボルとして桐生市が取得した。」

※説明板より引用

「旧模範工場桐生撚糸合資会社事務所棟  市指定
 大正期には国内最大の撚糸会社であった旧日本絹撚株式会社の事務所棟で大正6年に建築されました。
 県内最古級の洋風石造建造物で現在は市内文化財の案内所として活用されています。」



のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22295486.jpg
さて、少し遅くなりましたがそろそろ昼ご飯の時間。
「桐生」といえば「ソースかつ丼」
ということで、その元祖といわれる「志多美屋」(したみや)を訪ねました。

志多美屋本店HP


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_2230643.jpg
店の入口。
入ってすぐのところが待合室風になってますが、ここは喫煙スペースでもあります。
そこで中にあるもう1枚の扉を開けて中に入りましょう。
ファミレスなどにある記名票があるので、並んでいるときはそこに名前を記入します。
タバコが苦手な方はそのまま入口右にある待合スペースで待つといいですよ。

ちなみにわたしがお店に着いたのは13:00少し前。
待っていたのは3組くらいで、5分ほど待ったところで案内されました。
少人数用に相席卓があるようでしたが、なぜかわたしは奥の座敷の方へ。
ありがたいことですが(^^;


のこぎり屋根のある町・南編_c0081462_22301869.jpg
「ソースかつ丼4個入り」(870円)とみそ汁(150円)を注文。
ほかに「6個入り」「ロース(脂ノリノリ)」(いずれも1070円)や「玉子カツどん」などもあります。

カツは見た目はそうでもありませんが中は熱々!
そこはちょっと注意が必要ですが、衣はカリサクで味はくどくなくて意外とあっさりしていました。
量はこの後も走るので4個でちょうどいいかな、という感じ。

そういえば昨年8月の「アド街ック天国」でも紹介されていましたが、
ゲスト出演されていたプロゴルファーの「中嶋常幸」さんはここに2時間かけて食べに来るんだそう。
しかも頼むのが「中嶋盛り」といってカツが10個入り!
う~ん、さすがにその量は食べられないなぁ。
もちろんメニューには載ってませんでしたよ(笑)


8枚目 D700+Cosina COLOR SKOPAR 20mm F3.5 SLII
ほかはすべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、渡良瀬川自転車道を下ります。
by sampo_katze | 2012-03-05 21:00 | with Brompton | Comments(0)


<< 渡良瀬川サイクリングロードを走る のこぎり屋根のある町・北編 >>