大阪の交通科学博物館を訪ねよう!編・第9回
1903年に「ライト兄弟」が「フライヤー号」で動力による初飛行をなしとげました。 その後「飛行機」はより速く、より遠くへと進化を遂げていきます。 軍事的目的からその要求はさらに高まり、「ジェットエンジン」の本格的な開発も始まりました。 そしてエンジンの大型化、大出力化にともない「大型旅客機」による大量輸送が可能となりました。 表紙の写真は、1950年に製造された「ジェット機のエンジン」(実物)です。 カバーなど一部の部品がカットされているので、内部構造がわかるようになっています。 このとなりには「プロペラ機のエンジン」も展示されていますが、こちらは省略(^^; 「アリソンJ35ターボジェットエンジン 1950年 形式 TJ11段軸流 8燃料室 1段タービン 最大出力 2,540kg 回転速度 7,800rpm 直径 940mm 長さ 3,710mm 重量 1,046kg ターボジェットエンジンは、圧縮した空気に燃料を吹き込んで燃焼させ、 そこにできた高温・高圧のガスを後方に噴射し、その反動で推力を得る。 このエンジンは1947(昭和22)年に、アメリカのアリソン社でつくられた初期のジェットエンジンである。」 ※説明文より引用、以下同じ blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。 その疑問に答えるのがこの原理図。 う~~ん、なるほど~( ̄^ ̄* さらに詳しくはこちらでどうぞ。 ジェットエンジン@技術百科・IHIイズム 「アリソンJ35~」と比べるとゴツイ感じがしますね。 「ロールスロイス・ダーウェント5型 ターボジェットエンジン(実物) 初期の実用ターボジェットエンジンで、イギリス製です。 グロスター・ミーティア4型ジェット機に使われたエンジンと同型です。 同機は1946年(昭和21)に当時の世界最高速度991.1km/hを記録しました。 形式:遠心圧縮式 製造年:1944年(昭和19) 推力:1590kg 製造 :ロールスロイス社(イギリス)」 実際に超音速の飛行実験に使用されたものです。 「ベルX-1用ロケットエンジン(実物) 1946年(昭和21年)10月14日、アメリカは、弾丸のような機体、ベルX-1で、 人類最初の超音速のスピード記録に挑戦しました。 長距離重爆撃機、B-29に吊り下げられた状態で、空中発進したX-1は、急加速してゆきました。 その日は、1月から始まったテスト飛行の何度目かに当たっていましたが、 チャールズ"チャック"イーガーが操縦する機は、時速1510kmに達しました。 これにより、人類は、音の壁を、それから後、熱の壁を破り、ついに宇宙に旅立つ、 ロケット技術のスタート台に立ちました。 ベルX-1ロケットエンジン仕様 ・動力装置 XLR-11-RM-5 ・最大推力 2724kg ・航続時間 2分30秒 ・燃料 エチルアルコール(2,166リットル) ・酸素供給源 液体酸素(1,900リットル) ・最高速度 マッハ2.47 (機体の大きさ) 全長10.84m 全幅8.53m」 X-1(航空機)@Wiki 当初は地上から自力で離陸する計画だったそうですが、そのためには大量の燃料を必要とするため断念。 上空で「B-29」から切り離す方式に変更され、このような飛行形態となりました。 余談ですが音速突破を実現する2日前の夜、パイロットの「チャック・イェーガー」(大尉)は落馬で骨折。 そのことを知られないよう、搭乗口のドアを「モップ」の柄を使って閉めたんだとか。 このアイデアは同僚の「ジャック・リドレイ」(大尉)の発案だそうですが、妙案ですね。 左は「ダグラスDC-2」(1934年)、右は「同DC-3」(1935年)。 「DC-3」は当時のベストセラー機でした。 模型には「全日本空輸」(現「ANA」)のカラーが施されています。 「垂直尾翼」が3枚並んでいるのが大きな特徴ですね。 また「主翼」の先端には航続距離を伸ばすために「燃料タンク」が取りつけられています。 機体カラーは「トランスワールド航空」(2001年「アメリカン航空」に吸収合併)です。 ロッキードコンステレーション@Wiki 1959年の生産終了まで700機も生産されたベストセラー機です。 カラーは「日本航空」で、機種部に「City of Osaka」、垂直尾翼に「DC-6B」の文字が見えます。 DC-6@Wiki 最先端を行く機種でしたが、1953年から54年にかけて連続墜落事故(空中分解)を起こしています。 これは当時では未知だった技術領域にある欠陥が原因で、これを教訓として様々な技術や思想が発達しました。 「フェールセーフ」もそのうちの1つです。 なお、この模型は改良型の「コメット3」(1954年)です。 デ・ハビランド DH.106 コメット@Wiki カラーとなっている「パンアメリカン航空」(日本での通称は「パンナム」)が先述の「コメット」の代替として発注。 ほかの航空会社も追従して発注し、多くの路線に投入されました。 これにより「太平洋」や「大西洋」を横断する船の定期航路が終焉に追い込こまれています。 そして初就航の1958年から1991年の生産終了まで1010機(軍用含む)も生産されるという大ベストセラー機になりました。 ボーイング707@Wiki こちらは短・中距離向けのやや小型の機種です。 エンジンが機体後方に取りつけられ、「水平尾翼」が「垂直尾翼」の上部にある「T字尾翼」になっています。 国内線では「MD-90」がこのシルエットを持っていましたが、今年3月30日を持って退役しています。 結構好きなスタイルなんですけどね。 ボーイング727@Wiki 1964年(昭和39年)8月から国内向けの納入が開始(定期航路就航は翌年から)されました。 この年はご存じのとおり「東京オリンピック」開催の年で、9月には2号機が「聖火」を空輸してもいます。 カラーは「ローンチカスタマー」だった「全日本空輸」のもので、いわゆる「モヒカン」と呼ばれるもの。 この機体にぴったりマッチしていますね。 YS-11@Wiki なお現役の「YS-11」は見たことがありませんが、「西武新宿線」の「航空公園駅」前の保存機体は見たことがあります。 2012年7月29日の記事 駅前にあるYS-11 模型は機体番号「JA8101」から派生型の「747-100」とわかりました。 現在、国内の定期路線に就航しているのは「テクノジャンボ」の愛称を持つ「ANA」の「747-400」。 ですが、この名機も来年3月末日を持って退役することが決まっています。 「ANA」のHPではスペシャルサイトも開設されていて、運航予定時刻も掲載されていました。 FINAL 747 THANKS JUMBO!@ANA ボーイング747@Wiki JA8101@FlyTeam 「エアバス」では最初に4発エンジンを搭載した機体です。 エアバス340@Wiki 「ボーイング747-400模型 1989年(アメリカ) 全幅:64.4m 全長:70.6m 乗員:2人 乗客:416~524人(標準客席数) 運航自重:約181,000kg(標準型の平均) 標準航続距離:13,149km アメリカのボーイング社が開発したボーイング747シリーズは、超大型旅客機による 大量輸送時代が幕を開けた1970年代に就航し、大きなキャパシティ(人員収容能力)による輸送能力で 旅客航空の新時代を切り開いた航空機である。 747シリーズは、747-100型が就航して以降、-200型、-300型とモデルの更新がされ、 -400型は-300型をベースにして、主翼、エンジン、客室内装備などの変更を行うとともに、 水平尾翼への燃料タンク増設などによって航続距離が大幅に延長された。 また、操縦機器のさらなる電子化も進められたことから、「ハイテクジャンボ」とも呼ばれた。 ※この模型は、各航空会社に先駆けて太平洋横断路線に初めて導入された、 シンガポール航空のボーイング747-400型である。 1990年代から2000年代前半にかけて、同社の象徴的な航空機としてシンガポール-東京-ロサンゼルス路線などの 長距離便で活躍し、2011(平成23)年4月末をもって日本への乗り入れを終了した。 なお、この模型は参考用であるため、シートなどの機内装備は実在したものとは異なっている。」 すべて D700+24-120mmF4G/VR 次回は、二輪車と初期の自動車です。
by sampo_katze
| 2013-10-15 20:40
| 博物館・美術館
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