東海道新幹線ではたらく車両たち・軌道編
新幹線なるほど発見デー2014編・第3回


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「新幹線工場の”タグボート”」


今回で2回目となった「新幹線なるほど発見デー」の訪問。
工場内で活躍する「入換機関車」や本線で作業する「保守用車両」の展示が行われていました。
これまでも展示された回があったかもしれませんが・・・・・・。
過去に2012年の回しか見たことのないわたし、もちろん今回が初です(^^;


表紙の写真は、工場内で車両の入換を担当する「入換機関車」です。
形式は「L9」、平成4年(1992年)2月「日本車輛」製。
こちらは「東京方」から見たところです。

検査中の「新幹線」は基本的に自走ができませんし、工場内には「架線」がないところも多いです。
そのため「ディーゼル機関車」が使われています。

自重20t、最大速度25km/hで牽引力は320tあります。
「N700系」の空車時の編成重量が約635tとのことなので、半分の8両を牽引できるんですね。
小さい車体ながらも長い車両を牽引できるというところは「タグボート」にそっくりです。


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つづいて「新大阪方」から見たところ。
これがさっきと同じ「機関車」なの?
思わずそう言ってしまいたくなるほど、まったく異なる外観をしています(^^;
もっとも搭載している「エンジン」や機器類はコンパクトなので、片側だけで収まってしまうんですね。
そのため反対側はこのように悪く言えばのっぺり、よく言えばシンプルでスッキリ!という感じになるわけです。
横から見ると「L」の字のように見えるので、「L字型(機関車)」と呼ばれることも。


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搭載されている「連結器」
右の正面を向いているのが「新幹線」専用(?)の「密着連結器」
左にあるのが「貨物」などに使われている「自動連結器」
用途に応じて使い分けるためにその両方を備えていて、「双頭連結器」などと呼ばれます。
「自動連結器」は後で出てくる「保守用車両」にも採用されているので取りつけられているんでしょうね。


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もう1台の「入換機」は「L-11」
2006年2月「アント工業」製です。
正直言うと、平板を並べただけのようなあまりにシンプルな外観はちょっと残念な気も(^^;
自重は約26tと「L-9」より大型となっていますが、出力などは不明。
ですが、重量増は「エンジン」の出力アップによるものなんでしょう(たぶん)。


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「東京方」の「連結器」。
ここでは「新幹線」用しか見えませんが、向こう側に「自動連結器」があります。
「連結器」は手動で切り替えるようですが、そのままでは高さが異なってしまいます。
そのため、さらに「モータ」を使って切り替えるようです。
根元の左右には「連結器高さ調整操作箱」が搭載されていましたから。


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反対の「新大阪方」の連結器。
こちらは長さはちがいますが、先の「L-9」と同じ方式になっています。
ちなみにこちら側の外観は撮るのを忘れてました・・・・・。


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ここからは「保守用車両」です。
まずは「保線」を担当する「マルチプルタイタンパー」、通称は略して「マルタイ」
「東海道新幹線」の「レール」「バラスト」と呼ばれる「砕石」の上に乗っています。
それを直す役割をしているんですね。
いろいろ厳密にいうと長くなるのでかなり省略していますが(^^;

この作業はかつては「ビーター」と呼ばれる「つるはし」のような工具を使い、「人力」で行っていました。
これには膨大な時間と労力がかかってしまいます。
ですが、この「マルタイ」は列車の運行が止まる一晩のうちに約600~700mの作業をすることができるそうです。
なお「JR東海」の6月26日付「ニュースリリース」によると、来年の平成27年度から順次「改良型」に置き換えていくとのこと。
ということは、このタイプの一般公開での実演はこれが最後ということになるかもしれませんね。

作業の進行方向は一定で、写真では向かって右方向のみ進んでいきます。
そのためか、前方の「新大阪方」は「運転室」に対し「東京方」は「オープンデッキ」になっています。
・・・・・向きはどうやって変えてるのかな?

「マルチプルタイタンパー
 東海道新幹線は、1日平均約350本走っています。
 線路上を新幹線が繰り返し走ることで生じる線路のゆがみをミリ単位で直す車両を『マルチプルタイタンパー』といい、
 通称『マルタイ』という呼び名で親しまれています。
 マルタイの車両重量は約90t、全長23.4mです。
 マルタイは、レールを持ち上げ、左右方向に移動させ、『ツール』と呼ばれる部分をバラスト(石)につき差し、
 振動を与えることで、バラスト同士の隙間をなくしたり、レールの下にバラストを詰め込むことができます。
 これにより、レールがしっかりとバラストに支えられるようになり、レールのゆがみを直していきます。
 本日の実演では、ツールをバラストにつき差し、振動させる作業の様子をご覧ください。」

※説明板より引用、以下同じ


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「オーストリア」にある「プラッサー&トイラー社」製で、形式は「09-2X-SD」
気になるその「改良型」も「オーストリア」製とのことなので、同社のものになるようですね。


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「新大阪方」の先頭付近。
大小合わせて4つの車輪が見えます。
右の大きな2軸はわかりますが、左の小さめな2つは何でしょう?


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「バラスト」を突き固める「ツール」が収められているところ。
側面に書かれた「NKH」とは「日本機械保線」の略称。
公式サイトには保線作業の流れや「レール」の歪みがどうして発生するかなどがわかりやすく解説されていますよ(^^)


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作業の概要。


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「ツール」部分は、本体とは別に動くことができます。
その様子は「シャクトリムシ」のような感じでしたね。
「枕木」に「ツール」を打ち込むことのないよう作業監視員が指示を出し、それに合わせて作業が進められていくようです。


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続いて「バラスト整理車」
「マルタイ」の作業後に発生する「バラスト」の散乱をまとめるはたらきをします。

「バラスト整理車(KVP-S)
 マルタイとセットで現場に登場する車両が、バラスト整理車(KVP-S)です。
 KVP-Sはドイツ語で
  『1 Kehren:掃く』『2 Verdichten:締め固める』『3 Planieren:整地する』『4 Stabilizieren:安定化』
 の頭文字をとっています。
 バラスト整理車(KVP-S)の車両重量は約50t、全長約18mです。
 バラスト整理車(KVP-S)は、マルタイの作業後、バラスト(石)を集めたり、ブラシによりレール内外の清掃をして、
 道床(どうしょう)の形状を整える役割があります。
 ここでは、その機能の一部である「サイドプラウ」と「スイーパーユニット」と呼ばれる装置について簡単に紹介します。
 サイドプラウは、マルタイの作業によって散らばってしまったバラストを集める装置です。
 また、スイーパーユニットは、まくらぎ上面のバラストを整理し、整理されたバラストをベルトコンベアーで、
 外に排出する装置です。」



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「サイドプラウ」を後ろから見たところ。
かなり広い範囲で集めることができるようです。


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車体中央下部にある「スイーパーユニット」


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そのはたらきを図解したもの。


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最後部にある「ブラシ」
「スイーパーユニット」で払い出された「バラスト」を最後にならす役割をしているようです。


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最後は「衛星通信車」です。
出動の機会が少ないほどありがたい・・・・・。

「衛星通信車
 衛星通信車は、新幹線の近くで大きな地震や台風などの災害が起き新幹線が止まった場合に、
 災害が起きた場所の情報を集め、その状況を東京にある指令所にいる指令員に伝えるためのものです。
 実際には、災害が起きた場所まで衛星通信車で急いで行き、車の屋根の上で自動的に開く「衛星アンテナ」から
 「宇宙にある通信衛星」を使って遠くまで映像と音声を届けます。
 また、衛星通信車は、パトカーや消防車と同じで、サイレンを鳴らして走ることができるので、
 災害が起きた場所まで優先して行くことが出来ます。
 JR東海では、この衛星通信車が7台あり、映像・音声を伝える訓練や装置などの点検を定期的に行っています。」



すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、高所作業車です。
by sampo_katze | 2014-09-13 21:20 | 東海・中部 | Comments(0)


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