特別展示・サメ
赤い電車に乗って水族館に行こう!油壺マリンパーク編・第8回


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「獰猛そうだけど、実は・・・・・」


「海の散歩道」を出て左に進むと、「特別展示会場」があります。
といってもそれほど大きなスペースではありませんが。
で、このときはさまざまな「サメ」の展示が行われていました。
一般的には大きな水槽を泳ぎまわるような中~大型の「サメ」がいるところですが、ここでは小型のサメが勢ぞろい。
水槽の中でじっとしているのがほとんどなので、じっくり観察することができます。
迫力を求める向きには物足りないかもしれませんが、あまり見られない種類が多かったので個人的にはよかったですね。

また、「サメ」といえば「歯」が一生の間に何度も生え変わることでも有名。
そのメカニズムの図解や実物の展示もあったりして、なかなか興味深いです。


表紙の写真は、エリアの入口に展示されている「ウバザメ」の頭部です。
大きな頭といかにもといった感じの顔つきからして獰猛な種のように感じます。
でも説明を読んでみると、意外にもまったく逆の性質とのことで驚きました。

「大きな体の優しいサメ ウバザメ
 学名:Cetorhinus maximus(Gunnerus,1765)
 英名:Basking shark(ひなたぼっこをするサメ)

 サメ類ではジンベエザメに次ぐ大きさであり、最大では10mを超える希少種です。
 その特徴はサメ類最大の鰓(えら)をもつことであり、頭を1周するほどに裂けています。
 この大きな鰓には鰓耙(さいは)と呼ばれるヒダがあり、ここでプランクトンを漉し取りながら食べています。
 この鰓耙はプランクトンの少ない冬になると抜け落ちてしまうため、冬季は深海で冬眠をしているのではないかと
 いわれています。
 展示しているウバザメの頭は2005年6月8日に相模湾の定置網で混獲された個体です。」

※説明板より引用、以下同じ


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入口を入ってすぐにあるのが「イヌザメ」の卵。
「貝」か、はたまた「オムレツ」か?というような奇妙な形をしています。
でも、どの地域かはわかりませんが海外ではもっと洒落た発想をしているようで・・・・・。

「人魚のサイフ
 サメの卵は、とてもユニークなかたちをしています。
 ネコザメの卵は、岩の隙間に固定されるように、らせん状にデコボコしたかたちをしています。
 またトラザメやナヌカザメの卵は、四隅にコイル状の巻きヒゲが付いており、
 海藻や岩に巻きついて固定されるようになっています。
 特にナヌカザメの卵は、そのかたちが古代ギリシャの小銭入れに似ていることから、
 「人魚のサイフ」とも呼ばれています。」



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ここからは「サメ」本種の紹介をしていきます。
まずは「サンゴトラザメ」から。
白と黒のやや大きめな斑点が体全体に散りばめられていて、なんだかにぎやかな感じです。
端っこがすきなのか、2匹が完全に重なっています(笑)

「サンゴトラザメ(メジロザメ目トラザメ科)
 学名:Atelomycterus marmoratus(Bennett,1830)
 英名:Coral catshark
 分布:西部太平洋、インド洋の熱帯海域
 特徴:黒と白の特徴的な斑紋が並ぶ。
    夜行性で、日中はサンゴの陰でじっとしているため、あまり人目に触れることがない。」



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わたしが好きな「サメ」の1種「トラフザメ」の幼魚。
成魚は何度も見たことがあるんですが、幼魚はこれが初。
「トラフ」=「虎斑」という名前の由来となった理由がこれでわかりました。
最大の特徴である異常なほど長い「尾びれ」は生まれつきなんですね。

「トラフザメ(テンジクザメ目トラフザメ科)
 学名:Stegostoma fasciatum(Hermann,1783)
 英名:Zebra shark
 分布:西部太平洋、インド洋の熱帯から亜熱帯海域
 特徴:子供の頃は、黒い体に黄色の帯のような模様があるが、大人になるにつれて黄色の帯が拡大し、淡褐色の体色になる。
    体の半分ほどもある長い尾鰭が特徴的だが、この役割についてはまだ解明されていない。」



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で、こちらは「サンシャイン水族館」で撮影した成魚。
「尾びれ」を隠して並べられたら同じ種とは思えないですね。
もっとも親子で見た目がまったく異なるというのは、自然界では別段めずらしくはないんですが。


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「トラフ~」と同居しているのが「ドチザメ」
2匹いて、1匹は「トラフ~」を一緒に元気よく泳ぎまわっていてとらえることができません(^^;
幸いもう1匹はこのようにじっとしていてくれたのでラクでした。
全体が灰色で黒点がちらほらと見た目はかなり地味ですが、生息環境の変化には強いという一面を持つようです。

「ドチザメ(メジロザメ目ドチザメ科)
 学名:Triakis scyllium Müller&Henle,1839
 英名:Banded houndshark
 分布:北西太平洋
 特徴:日本近海に生息しているとても馴染みのあるサメの1種。
    塩分や水温の変化に強く、汽水域など、塩分濃度の低い場所でも生息することができる。」



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全体は茶色系で、濃淡の帯が交互に並んでいる「シロボシテンジク」
頭から「背びれ」までがほかの種と比べると長いような気が?
全体に白っぽい斑点があるのが名前の由来のようです。

「シロボシテンジク(テンジクザメ目テンジクザメ科)
 学名:Chiloscyllium plagiosum(Bennet,1830)
 英名:Whitespotted bambooshark
 分布:北西太平洋、北東インド洋の熱帯から亜熱帯海域、マダガスカル
 特徴:体に黒バンドが数本あり、黒と白の斑点が散在する。
    日中は岩陰に潜み、夜になると活動する夜行性。」



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顔のアップ。
表面はとても細かいモザイクが並んでいるようで、これが「サメ肌」なんですね(^^;
「水族館」の入り口には先の「ドチザメ」や「ネコザメ」がいて、体にさわることもできるんですよ。
おとなしい性質なのでこわがらなくても大丈夫。
ぜひ本物の「サメ肌」を実感してみてほしいですね(^^)

さてこの種は夜行性のためか、「瞳孔」はまるで昼間の「ネコ」の目のように細くなっています。
その目の後ろにある穴は「噴水孔」と呼ばれるもの。
ここから水を取り込むことで呼吸を行っているんだそうです。

「サメは泳ぎ続けないと死ぬのか
 オオメジロザメやレモンザメといった、遊泳性のサメたちは、呼吸のために絶えず泳ぎ続けなければいけません。
 しかし、オオセやノコギリザメといった、底生性(ていせいせい)のサメやエイの仲間は、眼の後ろにある
 「噴水孔」(ふんすいこう)という器官を使っているため、じっとしていても呼吸することができます。
 遊泳性のサメの中にも、噴水孔を持つ種類がいますが、彼らが何のために噴水孔を使っているのかは
 未だ謎のままで、現在でも研究が行われています。」



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「マモンツキテンジクザメ」
同じ「テンジクザメ」の仲間ということもあってか、形は先の「シロボシ~」とそっくりです。
茶色系で色は薄いながらも濃淡の帯が並ぶところも似ていますが、「胸びれ」の上にある大きな黒斑が特徴的。
白い縁取りやその体形から思わず「ゼロ戦」が頭に浮かんでしまいました。
上の方に写っているのは、この水槽の向かいに展示されている「サメ」の歯です。

「マモンツキテンジクザメ(テンジクザメ目テンジクザメ科)
 学名:Hemiscyllium ocellatum(Bonnaterre,1788)
 英名:Epaulette shark
 分布:オーストラリア北部からニューギニアの海域
 特徴:胸鰭の上にある、白く縁取られた大きな黒斑(こくはん)が特徴。
    胸鰭と腹鰭を使って海底を歩くことができる。
    これは他のサメと違い、胸鰭が自由に動かせ、筋肉が発達しているためである。」



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「サメ」の歯は何度でも生え変わるのが特徴。
その交換システムが図解で紹介してありました。
これは基本的に一生続くようなのですが、うらやましい限りですね~。

「歯の交換システム
 サメたちは、顎の内側に何列もの歯をもっており、一番外側の歯が抜け落ちると、
 まるでエスカレーターのように奥から新品の歯に交換されるようになっています。
 その交換される時間は、種類によって2日~1週間ほどといわれており、一生のうちに6万本以上生えかわるサメもいます。
 この歯の交換は、メジロザメ類のように1本ずつ生えかわる種類もいれば、
 ダルマザメやカラスザメの下顎歯(かがくし)のように、機能歯(きのうし)が1列分一斉に生え変わるサメもいます。」



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これは「イタチザメ」の歯。
薄い歯が何列も並んでいて、その間隔はずいぶん短いですね。
かなりの頻度で交換されるような雰囲気ですが、実際のところはわかりません。


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そして獰猛な種の1つ、「アオザメ」の歯。
先端が鋭くとがり、喰いついた獲物を逃さないように内側に向いています。
また厚みもあるのでかなり頑丈そうですね。

ほかにもいくつか展示されていたんですが、ここでは代表的な2種のみにとどめます。
ぜひ実物をご覧になってください。


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さて、本種の紹介に戻ります。
こちらは砂に軽くもぐっている「カスザメ」
「サメ」なのに「エイ」のようなシルエットをしていてややこしいですね。
逆もしかりで「サメ」と名がつくのに「エイ」の仲間というのもいますし(^^;
でも、ちゃんと見分けることができる簡単な方法があるんですよ。

「カスザメ(カスザメ目カスザメ科)
 学名:Squatinajaponica Bleeker,1858
 英名:Japanese angelshark
 分布:北西太平洋の亜熱帯から温帯地域
 特徴:英名の「angel(天使)」は、大きな胸鰭が天使の翼のように見えることから付けられている。
    夜行性で昼間は砂に潜り、獲物を待ち伏せている。」


「サメとエイの違い
 同じ軟骨魚類であるサメとエイですが、一見区別がつきにくい種類がいます。
 しかし、サメとエイは「鰓(えら)の位置」を見るだけで簡単に区別することができます。

 5-7対の鰓裂(さいれつ、切れ込み)が
  体の横にある → サメの仲間
  お腹側にある → エイの仲間」



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少々頭でっかちの感がある「タンビコモリザメ」
カタカナだとわかりづらいですが、漢字で「短尾子守鮫」と書けば特徴をとらえた名前とわかります。
とはいえ、個人的にはいうほど短いとは思えないんですけどね。

「タンビコモリザメ(テンジクザメ目コモリザメ科)
 学名:Pseudoginglymostoma brevicaudatum(Günther,1866)
 英名:Shorttail nurse shark
 分布:西インド洋の熱帯から亜熱帯海域
 特徴:英名の「shorttail(短いしっぽ)」は、尾鰭が全長の1/5以下という短さから名付けられている。
    最大でも70cmにしかならず、サメの中では小型種である。」



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顔のアップ。
細かいモザイクのような皮膚はこの種も同様。
なかなかかわいい目をしています。


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最後はおなじみ(?)の「ネコザメ」。
たいていどこにいっても見られる種で、場所によってはここと同様に「サメ肌」体験ができます。

「ネコザメ(ネコザメ目ネコザメ科)
 学名:Heterodontus japonicas(Meclay & Macleay,1884)
 英名:Japanese bullhead shark
 分布:北西太平洋の亜熱帯から温帯海域
 特徴:頭が太く短く、鼻孔付近は豚の鼻のような形をしている。サザエなどの硬い貝殻を砕きながら中身だけを食べる。
    浅海(せんかい)の藻場や岩礁にすんでおり、その環境に溶け込むために、体の色は茶褐色をしている。」



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正面から顔のアップを。
そういえばこの角度で見たのは初めてじゃなかったかな?
確かに「鼻孔」の形は「ブタ」のイメージですね。
でも英名では「ウシの頭」となっていて、とらえ方の違いが浮かび上がります。
以下に典型的な例を挙げておきます。

ネコザメ  Japanese bullhead shark
トラザメ  Cloudy catshark
イタチザメ  Tigershark

ネコ  Cat
トラ  Tiger
イタチ  Weasel



すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は最終回、屋外にいるペンギンのエリアです。
by sampo_katze | 2014-11-26 21:45 | 水族館 | Comments(0)


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