秋の京都出張でのオフタイム編・第4回
「銀閣寺」から「哲学の道」を経由して南へテクテクと歩くこと約2.5km。 所要時間30分ほどで次の目的地である「南禅寺」へと到着します。 本来、「銀閣寺」から「南禅寺」へは「市バス」を利用するのがラク。 「銀閣寺前」から「南禅寺・永観堂道」へと通じる「5系統」は本数も多いので、とても便利です。 でも運動不足気味ですし、それほど長くないので歩いていくことしました。 途中、「鹿ヶ谷通」沿いにある「東山中学校・高校」の前を通ると「文化祭」が開催されていました。 にぎやかでしたね~。 その先、右にゆるやかにカーブを描く道を過ぎると「南禅寺」の「三門」のすぐそばに出ます。 思わずそのまま門のほうへと進もうとしたんですが・・・・・ちょっと待て。 メインの門に向かって横から行くのはどうなんだろう? そう思って「鹿ヶ谷通」をそのままつきあたりまで進み、正面から入りなおすことにしました。 気分的なものなんですけど(^^; 「南禅寺 臨済宗南禅寺派の大本山で、正しくは太平興国(たいへいこうこく)南禅禅寺という。 亀山天皇が大宮院(亀山天皇の母)の御所として造営した離宮を、正応4年(1291)に、 無関普門(むかんふもん)禅師(大明国師・だいみんこくし)を開山として寺に改めたものである。 建武(けんむ)元年(1334)には、禅寺の格付け制度である五山の制の下で京都五山の第一位となり、 さらに足利義満によって五山の上(じょう)という最高位に位置付けられ、隆盛を極めた。 方丈(国宝)は大方丈(清涼殿)と小方丈から成り、内部の障壁画の多くは重要文化財に指定されている。 小方丈には狩野探幽(かのうたんゆう)の筆といわれる「群虎図」(重要文化財)があり、「虎の間」と呼ばれている。 また、大方丈の前庭は小堀遠州(こぼりえんしゅう)の作とされる代表的な枯山水庭園で、「虎の子渡し」として有名である。 禅宗様の巨大な三門(重要文化財)は藤堂高虎(とうどうたかとら)が寄進したもので、楼上からは京都市街が一望できる。 境内の南東には、琵琶湖疏水(そすい)の流れる煉瓦造の水道橋「水路閣」が美しく佇んでいる。」 ※説明板より引用、以下同じ 表紙の写真は、「南禅寺」の見所の1つ「三門」です。 「三門」とは「三解脱門」(さんげだつもん)を略したもので、お寺の「正門」にあたります。 ここのは「天下竜門」とも呼ばれ、「日本三大門」の1つに数えられているとのこと。 また「歌舞伎」の演目の1つ、「楼門五三桐」(さんもん ごさんのきり)の舞台としても知られていますね。 ただし、この門は「石川五右衛門」の死後30年以上経過してから建造されたものとのこと。 後年の創作というわけなんですが、そこをツッコむのは野暮というものでしょう(^^; 臨済宗大本山 南禅寺 blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。 その表面には句が刻まれていました。 「この門を入れば 涼風おのづから 杉洞 森永湛堂老師自筆の句。師は佐賀県伊万里市本派円通寺僧堂師家。 杉洞は俳号、ホトトギス派 九州での重鎮、同人であり選者で門弟が全国に3000人といわれる。 医師は熊本県奥球磨白髪岳から運ばれたもの。重さ15トン。 昭和51年11月23日建立」 ※数字はすべて漢数字で表記されている その西側に並ぶ柱を横から眺めてみると、ちょっと奇妙なことが。 真ん中の2本の柱の一部が白っぽくなっていて、その外側の2本も白くはないですがツヤツヤしています。 そしてもっとも外側の柱は、ほかの柱の上方と同じくつやがありません。 光の加減のようにも見えますが、実はここを通る人が柱をさわるのでこのようになってしまったようです。 「南禅寺「三門」の由来 この三門は、伊勢伊賀の領主藤堂高虎公が大坂夏の陣で戦没した藩士の霊を弔うため、 寛永5年(1628年)に建立寄進されたものである。 楼上には宝冠釈迦如来座像を本尊としてその脇には、月蓋長者(がっかいちょうじゃ)、善財童子(ぜんざいどうじ)、 左右に十六羅漢を配置、本光国師(ほんこうこくし) 徳川家康公 藤堂高虎公の木造を中心として 一門の重臣の位牌、戦没藩士の位牌などが安置されており毎年法要が行われている。」 中の階段はとても急で、かなりコワかったですが(^^; で、これは楼上の西側を眺めたところ。 それほど高いところではないので目の前に広がるのは木々だけ、その向こうにある町並みは隠れています。 左にちらっと見える建物は「ウェスティン都ホテル京都」かと。 ただ残念ながら、期待していた「五三桐」の名科白のような光景ではありませんでした。 ちょっと期待しすぎだったんでしょうね(^^; あまり後ろに下がれないので全体を取り込むのはちょっと大変です。 まぁ一部切れてもいいんですけど。 芸が細かい? 「レンガ」で造られた「琵琶湖疏水」を通す水路橋です。 こういう建造物は大好きなので。 「史跡琵琶湖疏水のうち「水路閣」 疏水事業は、京都府知事北垣国道の発意により、田辺朔郎(たなべさくろう?さくお?)工学博士を 工事担当者として、明治18年に起工され、同23年に竣工した。 水路閣は、この疏水事業の一環として施行された水路橋で、延長93.17メートル、幅4.06メートル、 水路幅2.42メートル、煉瓦造、アーチ構造の優れたデザインを持ち、京都を代表する景観の一つとなっている。 また、ここから西500メートルにあるインクラインは、高低差のある蹴上(けあげ)の舟だまりと 南禅寺の舟だまりを結ぶ傾斜地に上下2本のレールを敷き、艇架台により舟を運ぶ施設で、 当時の舟運(しゅううん)による交通事情がよくうかがえる。 いずれも、西欧技術が導入されて間もない当時、日本人のみの手で設計、施工されたもので、 土木技術史上、極めて貴重なものであり、昭和58年7月1日に「疏水運河のうち水路閣及びインクライン」として 京都市指定史跡に指定された。 また、平成8年6月には、この水路閣、インクラインに加え、第1疏水の第1・第2・第3隧道(ずいどう)の各出入口、 第1竪坑(たてこう)、第2竪坑、明治36年に架設された日本初の鉄筋コンクリート橋(日ノ岡第11号橋)、 同37年架設の山ノ谷橋などが日本を代表する近代化遺産として国の史跡に指定された。」 「明治」という時代に「日本人」の技術のみで造られたというところがちょっと信じられないですね。 上がっていくと水路橋との距離も徐々に近くなっていきます。 水路橋はほぼ水平なので、坂道の傾斜の大きさがわかるかと。 そして「トンネル」の中へと消えていきました。 この先の出口は「哲学の道」の南端にあり、そのまま道に沿って北上しています。 でもこのときはそんなことは考えもしませんでした(^^; さすがに橋の上のほうへは柵があって入ることができませんが、こんなぎりぎりまで入れるとは。 この後は流れをさかのぼるほうへ進んでみようと思いましたが、どこまで進めるのかわからなかったので戻ることに。 人気がなくなるのを見計らって1枚。 何度か狙ってましたが、こうなったのは結局この1枚だけ。 それでも撮れただけでオッケー&ラッキー! 早朝などならともかく、お客さんが多い日中でのことですからね。 「レンガ」の窓が延々と続いているような。 そこには記念撮影をする男女2人の姿が見えます。 ここを知ったのは何年か前、とある写真雑誌のフォトコンに掲載された作品から。 どんな作品だったかは記憶があいまいなのでふれませんが、こんなところがあるんだ~と感動しました。 もちろんその作品自体もなかなか面白い視点で撮られていて素敵でしたよ。 この後しばらくすると、壁面に差し込んでいた日の光がなくなってしまったので撮影終了。 撮影日は9月27日で時間は14時前後でした。 交差点は橋のような感じになっていたので下を見てみると、やたらと軌間が広い「レール」が敷かれていました。 こんな幅の広い「鉄道」は聞いたことがないんですけど、一体これは何でしょう? これは「蹴上インクライン」(けあげ)と呼ばれ、「舟運」(しゅううん)に使われる「船」を運ぶものです。 こちら側は下流の終点で「南禅寺船溜り」(ふなだまり)、ここから約600m先に進むと上流側の「蹴上船溜り」があります。 1948年(昭和23年)に運行を休止したため「台車」は現存しませんが、「蹴上」側には復元模型が展示されているようです。 片道600mとわかっていたら歩いて行ってみてもよかったかな~。 蹴上インクライン@Wiki 向かって右手には「琵琶湖疏水記念館」があり、「疏水」に関する展示を見ることができます(入館無料)。 そしてその先に見える「噴水」は自然の圧力だけで噴き出しているんだそう。 「噴水について この噴水は、琵琶湖疏水の水を使ってるんだよ。 電気の力を一切使わず、管の中に自然に生じる圧力を利用して、噴き上げているんだ! 水てっぽうと一緒だよ! ぎゅうぎゅう ばしゃー」 琵琶湖疏水記念館のご紹介@京都市上下水道局 6枚目 V2 + 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6 ほかはすべて V2 + 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 次回は、京都市動物園を訪ねます。
by sampo_katze
| 2015-02-07 21:15
| 関西
|
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