さんごの海にすむ擬態するいきものたち
京都訪問 in 2014秋編・第8回


c0081462_20345784.jpg
「小型のカワハギ」


「海洋ゾーン」の後半の一角に設けられていたのが「さんごの海にすむ擬態するいきものたち」のエリアです。
海に限ったことではありませんが、自然は「食うか、食われるか」の世界。
そのため生きものたちは様々な方法で獲物を捕らえたり、身を守ったりしています。
その中で個人的にもっとも面白いと思うのがこの「擬態」(ぎたい)です。
水槽という限られた空間で見るために、一見してそこにいるじゃん!と簡単に見破られてしまうのもいますが
まれに「忍者」顔負けの見事な変装をするものもいますよね。

今回はこのエリアにいる10種類のいきものを紹介します。

「さんごの海にすむ擬態するいきものたち
 体を周囲の環境に似せたり、他の生物に似せることは、
 身を守ったり、餌を食べたりするのに役立ちます」

※説明板より引用、以下同じ


表紙の写真は、初見の「スダレカワハギ」です。
体の前半分は目を中心にした放射状のライン、後半分は横じまとちょっと不思議な模様が入っています。
周りに「サンゴ」がないので目立ってしまいますが、本来の生息環境であればこの模様のおかげで
周囲に溶け込んで敵の目をあざむくんでしょうね。

「すだれかわはぎ  簾皮剥
 Radial leatherjacket  Acreichthys radiatus(Popta,1900)

 体をサンゴの仲間などに似せて敵から身を守ります。」



blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。
blogram投票ボタン









c0081462_20353711.jpg
水槽の上から見てみます。
なにやら「カイメン」(海綿)のようなものがいますが、細い足のようなものが生えていますね。


c0081462_2035451.jpg
横から見るとこんな感じ。
正体は「ミミズクガニ」です。
英名で「Decorator crab」、飾りつけをするカニということからその習性がわかるかと。

「みみずくがに
 Decorator crab  Cyclocoeloma tubelculata Miers, 1880

 サンゴやカイメンなどを体に付けて身を隠します。」



c0081462_20442322.jpg
同じく体に「海藻」などをくっつける「モクズショイ」
英名は先の「ミミズクガニ」と同じなんですが、和名は体にくっつけるものを名称に取り入れたようですね。

「もくずしょい  藻屑背負
 Decorator crab  Camposcia retusa Latreille, 1829

 海藻やカイメンなどを体に付けて身を隠します。」



c0081462_20443466.jpg
「背びれ」「尻びれ」が極端に長く、「ブーメラン」のような体形の「ナンヨウツバメウオ」
白黒のイメージがありますが、こちらの個体は体が茶色なことから幼魚のようです。
泳ぎ方もどこか頼りなさげなふわふわとただようような感じだったので、見た目とともに「枯れ葉」に似せているようです。
でもよく見ると「尾びれ」は先端をのぞいて透明になっていますね。
こんなところまで工夫されているとは!?

「なんようつばめうお  南洋燕魚
 Orbicular batfish  Platax orbicularis (Forsskål, 1775)

 幼魚は流れ藻や枯葉など、水面近くの浮遊物に似せて身を隠します。」



c0081462_20444772.jpg
同じく「枯れ葉」系の「ツマジロオコゼ」は初見。
顔や「胸びれ」の先端が白いことからこの名がついたと思われ。
「背びれ」が目の近くからあるため、まるで「モヒカン」のようなシルエットをしてます。
また「オコゼ」の仲間なので「背びれ」のトゲに「毒」があるのでは?と思うのですが、そこはわかりません。

「つまじろおこぜ  端白虎魚
 Cockatoo waspfish  Ablabys taenianotus (Cuvier, 1829)

 体を海底の枯葉に似せて身を守ります。」



c0081462_20445844.jpg
こんどは「海藻系」「ハダカハオコゼ」
「背びれ」の感じは先の「ツマジロオコゼ」にそっくりですが、色はずいぶん明るい感じです。
そしてこちらは身を守るためではなく、エサを獲るための「擬態」のようです。

「はだかはおこぜ  裸葉虎魚
 Leaf scorpionfish  Tanianotus triacanthus Lacepède,1802

 体を海藻に似せて身を隠し、餌となる生物を待ち構えます。」



c0081462_2045875.jpg
上から見たところ。
こうしてみるとずいぶんと薄い体をしているんですね~。


c0081462_20451614.jpg
同じく「海藻系」ながら、ちょっとかわいそうな名前の「ボロカサゴ」
半透明の褐色をしていますが、これは体を「褐藻」(かっそう)に似せているものと思われ。
ひだ状の突起も「海藻」らしさを演出していますね。

「ぼろかさご  襤褸笠子
 Weedy scorpionfish  Rhinopias frondosa (Günther, 1892)

 体を海藻などに似せて身を隠し、餌となる生物を待ち構えます。」



c0081462_20452654.jpg
この水槽には小さな岩がゴロゴロしています。
でもその中に1匹、生き物が紛れ込んでいます。
右下にいるのがそれで、その名も「カルイシガニ」

「かるいしがに  軽石蟹
 Long-armed crab  Daldorfia horrida (Linnaeus, 1758)

 体を石に似せて身を隠します。」



c0081462_20453751.jpg
後ろから見るとこんな感じ。
「甲羅」の表側は黒っぽい上に岩のようにゴツゴツしていますが、裏側は白くなっているようです。
また足には大きめなトゲが並んでいます。


c0081462_20454678.jpg
今度は大きな岩がゴロゴロ?
こちらにも1匹、やや大きな生きものがドーンといるんですよ。
一番奥にいるのがそれで、名前は「オニダルマオコゼ」といいます。

「おにだるまおこぜ  鬼達磨虎魚
 Stonefish  Synanceia verrucosa Bloch and Schneider, 1801

 体の色や突起を岩に似せて、餌となる生物を待ち構えます。」



c0081462_20455727.jpg
アップにしてみますが、やっぱりどう見ても岩にしか見えません(^^;
よ~く見ると目がついているのがわかるんですけどね。


c0081462_2046682.jpg
最後はお気に入りの一種、「サツマカサゴ」
ところどころについている房状のものが藻屑のようにも見えます。

「さつまかさご  薩摩笠子
 Yellowfin scorpionfish  Scorpaenopsis neglecta Heckel, 1837

 体の色や突起を岩に似せて、餌となる生物を待ち構えます。」



c0081462_20461672.jpg
正面顔。
横から見るとちょっといかつい感じですが、こちらから見るとなかなかかわいらしい顔をしています。
ほんとうはもっと寄りたかったところですが、このレンズはあまり寄れないので(^^;


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、京の海のエリアです。
by sampo_katze | 2015-03-05 20:50 | 水族館 | Comments(0)


<< 海洋ゾーンの1つ~京の海 海洋ゾーン通路の生きものたち+... >>