サンゴ礁&行動の分化・昼行性と夜行性
冬の明石出張でのオフタイム編・第8回


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「〇と☆」


入ってすぐの「波の大水槽」では水槽の前に並べられた「こたつ」にオドロキ!
冬の定番をまさか「水族館」で見られるとは意外な展開。でした(^^;

続いては向かって左側にある通路を通って次の「海のさかな水槽」のエリアへと進みます。
最初は「サンゴ礁」の生きものたち。
ここでは国内最大の「サンゴ礁」である「石西礁湖」(せきせいしょうこ)についてのパネル展示がありました。

「石西礁湖とは
 沖縄県八重山諸島の石垣島と西表島の間に広がる水深10~20mの浅い海は、両島から頭文字の「石」と「西」をとって
 「石西礁湖」と呼ばれています。浅瀬があるとサンゴは波当たりが強いところでどんどん成長します。
 すると、サンゴ礁に囲まれた浅い海域ができてこれが礁池(しょうち)や礁湖となるのです。
 サンゴ礁は世界の熱帯海域にありますが、奄美大島以南のサンゴ礁は世界でも有数の規模と多様性を誇っています。

 石西礁湖では360種を越える造礁サンゴが確認されており、その豊かなサンゴ礁生態系は世界的にも貴重です。
 また、黒潮の下流にあたる沖縄本島をはじめとした海域のサンゴの幼生の供給源と考えられ、我が国のサンゴ礁を
 支えていると言われています。そして、そこでは多種多様な生物がサンゴと密接にかかわって暮らしています。」

※説明板より引用、以下同じ


表紙の写真は、ガラスに張りついていた「ウニ」「ヒトデ」です。
ただしどちらも名前はわかりません。
ネームプレートもありませんでしたし、なにより裏側なので特徴も捉えづらいですから(^^;
それにしても「ヒトデ」がこの状態になっているのはよく見かけますが、「ウニ」がこんなことをしているのを見るのは初めて。
意外と吸着力(?)があるんですね~(理由は後述)。


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最初の水槽は「サンゴ礁」における生きものの多様性を再現しているものです。
「食物連鎖」とはちがう、生きものたちのサイクルによって変化していく様子を観察することができるようです。
もちろん生きものの入れ替えはあるでしょうけれど、定期的に観察していると変化を感じられるかもしれませんね。
わたしはさすがに遠方なので、ほいほいと訪ねることができませんが(^^;

「コーラル・バリアビリティ -光がもたらす多様性。そして多様性がさらなる多様性を産む。-
  熱帯の海は栄養が少ない。浅いところの海水が温められ、深層から栄養に富んだ海水が湧きあがってこないからだ。
 だから植物プランクトンは少なく、水は透明だ。そこで育つのがサンゴだ。体に植物プランクトンを住まわせ、
 光合成をさせる。生じた有機物を利用し、サンゴはどんどん成長して岩を造っていく。
 このサンゴがイシサンゴ、そして造られた岩がサンゴ礁だ。
  光、水温、潮流、水深などの環境により、少しずつ違う種類のサンゴが育つ。すると、それぞれに様々な関わりを持った
 動物が進化する。サンゴを食べるのはブダイやチョウチョウウオ類、さらにオニヒトデも有名だ。間に隠れる動物もたくさんいる。
 コバンハゼやサンゴガニ、サンゴヤドカリはサンゴの枝の間で生活している。様々な貝やウミシダ、ウツボも隠れている。
  サンゴは二酸化炭素から造った骨格をもっている。これが砕けて白い砂ができる。砕くのはウニ。ナマコは砂を食べて、
 有機物を栄養として吸収する。そして、お尻からはきれいになった砂が出てくる。
  多様な動物にもそれぞれ動物が共生することがある。すごいのはエビ。ヒトデの足、ウニの棘、イソギンチャクにも
 エビが共生している。このように多様性が多様性を産んで、熱帯の海はにぎやかで楽しい海になるのだ。

 この水槽では、いろいろな環境を作りだすことで、サンゴ礁における多様性を再現しようとしています。
 また、水槽の中の生きものたちが成長することで、環境も影響を受けて、変化していきます。
 半年後、一年後と、成長し、変化し続けていく水槽に、ぜひご注目ください。」



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先ほどの「ウニ」をアップに。
トゲの間をよく見てみると、「エノキ」のような形をした小さな腕のようなものが動いていました。

後で調べると、これは「管足」(かんそく)と呼ばれる器官とのこと。
「ウニ」のほかに「ヒトデ」「ナマコ」などもこの器官を持っています。
先端が吸盤の役割を果たすため、このようにガラスに張りつくこともできるよう。
自然界でも「管足」を使って岩やエサとなる「海藻」に張りつくんだそうです。

ウニ
管足
いずれも@Wiki


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ひさびさに「めいしょうふめい」(^^;
「ハゼ」の仲間っぽい雰囲気で、頭にふさ状の突起がついているようです。


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「メガネモチノウオ」、通称「ナポレオンフィッシュ」と呼ばれている種の幼魚。
和名は目の横に伸びる黒いラインのため「メガネ」をかけているように見えることからつけられました。
体全体にもしま状の模様が入っていますが、これは成長するにつれて薄くなっていきます。
また成魚はかなりの大型で、オスは額が大きくふくらんで目立ってきます。
その様子が「ナポレオン」がかぶっていた帽子のように見えることからその名がつけられています。


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「ヒレナガハギ」
やや斜めに入った横じまが目立ちます。
また「背びれ」「尻びれ」はとても高さがあってそれが名前の由来となっていますが、折りたたまれています。
両ひれにある「軟条」が横を向いているところからそれがわかりますね。


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「背びれ」の一部がながくのびて、なかなか優美な姿を見せてくれるこの魚。
これは「ハタタテダイ」「ムレハタタテダイ」
実は毎度おなじみの難問なんです。
外見上のちがいはあるんですが、パッと見には個体差としか思えない微妙な差なので区別ができません(^^;


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2匹並ぶこともありました。
一応「ムレ~」は大きな群れをなすという習性があるようなんですが、これを群れというには・・・・・ねぇ?(苦笑)
ただ、撮った写真を拡大して「背びれ」の「棘条」(きょくじょう)を数えてみたら12本あるよう。
もしそうなら「ムレ~」でほぼ確定なんですが。


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「サザナミヤッコ」(中央)と「ナンヨウハギ」(右)による青の競演。
どちらも黄色のアクセントが入っていますね。


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続いては「夜の海」の水槽。
って、なぜか「イルミネーション」になってました。
しかもこれが3基もならんでいるという・・・・・(^^;



その次は「アマモ場の生態系」なんですが、うまく撮れなかったのでパス。
次の「行動の分化」をテーマにしたエリアへと進みます。

生活のリズムは生きものそれぞれあり、昼夜問わず活動するものと規則正しい(?)生活をするいきものがいます。
後者は明るいときに活動する「昼行性」(ちゅうこうせい)、逆に夜に活動する「夜行性」が典型ですね。
ここではそれぞれの代表格の生きものが展示されています。
まずは「昼行性」からどうぞ。

「テーマ「行動の分化(昼行性)」  昼間に活動するベラの仲間
 魚は太陽の日周リズムや季節の移り変わり、月明かりの半月周期、年間の水温変動、食性の変化などにしたがって
 生活しています。このため、昼間だけあるいは夜間だけ行動する種類のほか、昼行性と夜行性の区別が
 あまり明確でない種類もいます。
 ベラの仲間は眠りがはっきりしています。コブダイやキュウセンは日中に活動する昼行性の魚です。
 夜になると、岩の間や砂の中に隠れて休みます。」



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「昼行性」の代表格、「ベラ」の仲間の「キュウセン」
日中に活動し、夜は砂に潜ったりして眠ることで知られます。

「キュウセン  Parajulis poecilopterus
 本州沿岸ではごく普通に見られる。低温期は砂中に潜って冬眠する。
 神戸周辺では雄を「アオベラ」、メスを「アカベラ」と呼んでいる。メスからオスに性転換する。」



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メスのアップ。
白っぽい体に赤い小さな斑点が散りばめられ、1本の黒いラインが体の真ん中を通っています。
この赤っぽい外観から通称「アカベラ」と呼ばれるんですね。

この水槽にはオスもいましたが、1匹しかいないのでとらえることができませんでした。
基本的に群れの中で最も大きな個体が性転換をするので、全体の割合ではかなりレアになりますから。
なお体色は全体がやや明るい緑色をしています。


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「キュウセン」とは色合いのちがう個体が紛れ込んでいましたが、これは「コブダイ」の幼魚とのこと。
「コブダイ」というとやや大型の魚で、特にオスの大きくふくらんだおでこが特徴。
ですが幼魚のときはこのように体の真ん中に白っぽいラインが1本入ります。
「背びれ」、「尻びれ」、そして「尾びれ」が黒っぽいのも特徴ですね。

「コブダイ  Semicossyphus reticulatus  Bulgyhead wrasse; Cold porgy
 茨城県、佐渡以南;朝鮮半島、南シナ海。
 沿岸の岩礁にすむ。巻貝や、カニ、エビなど甲殻類を好む。オスは成長にともない、前頭部がふくらんでコブをつくる。」



続いては「夜行性」を代表して「マアナゴ」の登場です。

「テーマ「行動の分化(夜行性)」  夜行性のマアナゴ
 魚の中には、夜間に活動し昼間は休む(眠る)という性質を持つものがいます。これを夜行性と呼びます。
 明るい昼間は天敵にねらわれやすいため危険です。また、黒い体色の動物や表面積の小さな生きものなどは、
 昼間の直射日光で体温が過剰に上がってしまいやすかったりします。そのため、これらの生きものは、
 昼間は物陰や地中などに隠れて休み、夜間活動を行います。
 また、昼行性の獲物が休息している夜間にそれをねらう肉食動物もいます。
 マアナゴは夜行性の魚です。昼間は、砂の中や岩のすき間に入って眠ります。
 この水槽では、昼間は筒の中に入って休んでいます。
 夜になると筒の中から出て盛んに泳ぎ回ります。」



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筒に入った「マアナゴ」の集団!
とはいえ、それぞれの筒を見るとかなり余裕がありますね。
説明板にはどうやって入ったんだ!?と思うほど「すし詰め」状態になっている写真がありましたから(笑)

「マアナゴ  Conger myriaster  Common Japanese conger; Conger eel
 北海道以南の各地;朝鮮半島、東シナ海。
 沿岸域で普通に見られ、夜行性で昼間は岩の透き間などに潜む。アナゴ類では最も美味とされる。」



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そんな中で1匹だけ、このように筒の外を泳ぎまわっているのがいました。
夜更かし、ではなく夜行性なので昼更かしか?
いずれにしても、なかなかこうして泳ぐ様子は見られないので貴重な1シーンだったといえるかもしれません。


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、いろいろなテーマに沿った展示水槽です。
by sampo_katze | 2015-04-20 20:50 | 水族館 | Comments(0)


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