大型淡水魚の宝庫・アマゾン館
冬の明石出張でのオフタイム編・第12回


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「昭和の特番のタイトルみたい」


今回で「須磨海浜水族園」訪問記は終わり。
最後は見ごたえのある大型淡水魚の宝庫、「アマゾン館」です。
園内でもっとも楽しみにしていた場所なんですよ。

このエリアはほかとは違って、館内は結構高温多湿になっています。
テーマが「アマゾン」なので当然なんですが、冬の装備のままで行くにはちょっとしんどいですね(^^;


表紙の写真は、「アマゾン館」の入り口にある看板です。
説明不要、そのまんまですが(笑)

「アマゾン館について
  生命の星・ウォータープラネットと呼ばれる地球。大気中の酸素が植物の光合成によってつくられたように、
 生命を育む大気・土壌・水なども単なる物理的環境というわけではなく、私たち人間も含む生物活動と大きくかかわっています。
 生物それぞれの種は、周りの環境やほかの種とかかわりながら複雑な生態系として存在し、その微妙なバランスは
 各種が一定の役割を果たすことで保たれています。ところがこの自然の生命維持装置に危機が訪れようとしています。
  世界人口の増加も含めて、私たちの生活(人間活動)そのものが大気中のCO2増加による温暖化や、オゾン層の破壊を
 もたらしています。また、農場や牧場化による熱帯雨林の減少のように生物の生息環境の破壊は、結果として酸素の減少や
 気候の変化につながります。そういう意味でも熱帯雨林の減少は、地球環境の限界を私たちに示した警告ともいえます。
  このアマゾン館は、今もっとも身近で重大な問題とされている地球環境の保全という立場から、「人と自然と共生と」を
 テーマに、熱帯雨林の減少とアマゾンにすむ巨大魚を取り上げました。私たちの何気ない日常の暮らしが、
 遠いアマゾンの生きものたちの共生といかに深くかかわっているか、自然の仕組みをもう一度考えてみたいものです。」

※説明板より引用、以下同じ


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「アマゾン魚類の多様性
  アマゾン川には2400種の淡水魚が知られていますが、まだ未知の魚がたくさん生息していると考えられています。
 特に種類が多いのは、ピラニアやテトラなどのカラシン類(43%)、およびナマズ類(39%)です。他にもカワスズメ類や
 発電魚が多数知られています。
  個々の種を見ると、たとえば食性だけでも、他の魚のうろこやひれ、川に落ちてくる植物の種子、水に浸かった倒木などの
 特殊なえさを利用するというように、それぞれに生態や形態に環境への適応が見られ、多様性に富んでいます。」



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最初に展示されているのは「ピラルク」の全身骨格標本です。
サイズが書かれていなかったのでわかりませんが、それほど大きいとは感じませんでした。
骨格だからかな?

「ピラルク  Arapaima gigas
 南米・アマゾン川流域、オリノコ川
 全長4~5mにもなると言われる世界最大級の淡水魚。水中の酸素が少なくなるアマゾン独特の環境【乾季】に適応し、
 鰓(えら)呼吸の他に肺呼吸ができるように進化した。また、ピラルクのうろこが極めて頑丈なのは、食欲旺盛なピラニアの
 攻撃から身を守るためである。現在、野生下での生息数が減少しているため、ワシントン条約により輸出において
 厳しく規制されている。」



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頭部のアップ。
細い歯がたくさん並んでいるんですね。


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続いては「両生類」のいる小水槽。
まずは青が目を引く「コバルトヤドクガエル」
名前にある「ヤドク」(矢毒)は字そのまんまで、矢じりに塗る毒に使われたことが由来です。

「コバルトヤドクガエル  Dendrobates azureus
 ヤドクガエルのなかまは、その皮膚からでる毒が、吹き矢に塗って猟に用いられたことから、この名前がつけられた。」



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黄色と黒のコントラストが鮮やかな「キオビヤドクガエル」
わかりやすい警戒色をまとっていて、自分が危険であることをアピールしているようです。
これらは毒を持っていることをのぞけば色が鮮やかで見た目もかわいらしいので好きですね。
ペットとしても飼えるようですが、環境維持が大変そう(^^;

「キオビヤドクガエル  Yellow-banded poison frog  Dendrobates leucomelas
 ヤドクガエルのなかまで唯一、乾季に夏眠する。ブラジル、ベネズエラ、ギアナの熱帯雨林に分布。」



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平たい体をした「ピパピパ」、和名では「コモリガエル」といいます。
背中に卵を背負って保護することから名前がつけられました。
なかなか動かないんですが、過去に「サンシャイン水族館」で水面に向かって泳ぐ姿を撮ったことがあります。

「コモリガエル  Pipa pipa
 水中で生活する。前肢の指先にある星形に広がった感覚器官が獲物を探知するセンサーになっており、餌が触れると
 素早く餌に飛びつき大きな口を開け両手でかき込むようにして食べる。

 コモリガエルのオスは、スポンジのようにやわらかくなったメスの背中に受精した卵を100個ほどうめこむ。
 メスの背中の中で孵化したオタマジャクシはそのまま成長し子ガエルになると皮膚をやぶって出てくる。」



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そしてメインの大型淡水魚たちが泳ぐ大きな水槽の前へ。
2フロアにまたがった高さもある水槽なので、悠々と泳いでいる様子が見られます。
しかも比較的明るいので、撮影しやすいというのもうれしいポイントですね。

「アマゾンの巨大魚  Giant Fish of the Amazon
 大河アマゾン。幅300kmの河口から流量は、年平均毎秒17万5千t、世界の河川の総流量の約20%にあたります。
 水深は深いところで100m以上、雨期には水位が7~10mも上昇し、川岸から80kmもの大地が水没します。
 そこには大河にふさわしい巨大魚が生息しています。これらは貴重な食料資源となっています。」



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まずは定番の「ブラックコロソーマ」から。
見た目が「ピラニア」にそっくりなので誤解されがちですが、こちらは草食性。
流域では「タンバッキー」と呼ばれ、食用にされています。

「ブラックコロソーマ  Colossoma macropomum
 全長70cm、現地では「タンバキー」と呼ばれる。ピラニアに似るが、主に植物食性。
 アマゾンには、種子を浮かべて散布する樹木があり、本種はそのような木の実も食べる。」



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「アイスポットシクリッド」かな?
その名の通り、目のような模様が「尾びれ」にあるのが特徴なんですがこの子には見当たりません。
白い斑点が多いので、それに紛れているような感じもするんですけどね。
またこの子は頭の上に大きなコブができているのも大きな特徴で、これはオスの成魚に見られるものなんだそう。

「アイスポットシクリッド  Cichla ocellaris
 シクリッド科に属し、全長1mになる。尾びれに目玉模様がある。魚食性で貪食(どんしょく)。
 現地では「トゥクナレ」と呼ばれる。」



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「ナマズ」の1種の「タイガーシャベルキャット」
トラのような模様が入っているんですが、なぜか立ち泳ぎのような姿勢をしていたためにお腹側しか見えません(笑)
逆にこんな姿勢はめずらしかったですし、表情(?)がなんともユーモラスだったのでそのまま撮りました。

「タイガーシャベルキャット  Pseudoplatystoma fasciatum
 全長1m以上になり、性質は温和といわれる。体側にある縞模様は生息地域により変異がある。」



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金色の体を持つ「ドラド」
これだけ輝かしい体色をもった魚はめずらしいですね。

「ドラド  Salminus maxillosus
 パンタナル湿原に生息し、全長1mになる。アマゾン奥地にある黄金郷(おうごんきょう)がエル・ドラドと呼ばれるように、
 金色に輝く魚体から「ドラド」と呼ばれるようになった。」



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お気に入りの「レッドテールキャットフィッシュ」
こちらもかなりの大型です。

「レッドテールキャットフィッシュ  Phractocephalus hemioliopterus
 現地では「ピララーラ」と呼ばれ、全長1.2mになる。夜に活動し、雑食性で大食漢。」



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「レッドテール~」と「ピラルク」の共演。
こうしてみると「ピラルク」の小顔っぷりが際立ってますね。


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スロープを下りながら先に進みます。
通路の左手にいたのは「カメ」の仲間の「マタマタ」
初見、というか国内で見られるところってあまりないんじゃないでしょうか?
頭の先は角のようにとがり、首の側面にはふさ状のひだがついています。
この水路にはふたがついていないのですが、肉食なので手を入れるとエサと間違えてかまれる可能性大!

「マタマタ  Chelus fimbriatus  mata mata
 南米のアマゾン川オリノコ川流域に生息する。大きくなると甲長45cm以上にもなる。
 肉食性で小魚や甲殻類などを食べる。待ち伏せ型で、目の前にきた魚を素早く水ごと丸飲みにする。」



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小さな水槽には「ピラニア」の1種の「ダイヤモンドピラニア」がいました。
鱗についている銀色の粒が確かに「ダイヤ」のように見えますね。
口元から除く歯と赤い目がちょっとコワいですね(^^;
ちなみに「ピラニア」にはいくつかの種類があり、よく見るのは「ピラニア・ナッテリー」という種です。

「ダイヤモンドピラニア  Serrasalmus spilopleura
 銀色に輝く鱗を持つ。ダイヤモンドを散りばめたような輝きは見る角度によって変化する。
 他のピラニアの仲間同様、とても鋭い歯を持つ。神経質で、警戒心が強い。」



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「木の葉隠れの術」が得意な「リーフフィッシュ」
どこにいるか、わかりますか?
今回は照明が薄暗いこともあってかなり難易度は高かったです(^^;

「飼育員のつぶやき ~擬態の進化~
  落ち葉や木の枝など、あらゆるものに擬態する生き物たちを見ると、その見事な"擬態っぷり"に思わず感動してしまいます。
 複雑で巧妙な擬態は、瞬時に進化したわけではありません。例えば、元が黄色の同種の魚が2匹いたとします。1匹は黄色、
 もう1匹は偶然に砂の色に似た茶色で生まれました。(突然変異) すると、捕食者に見つかりやすい黄色の魚が食べられ、
 砂に紛れた茶色の魚が生き残ります。(自然選択) 次に、色は同じ茶色でも1匹は偶然、砂に似た模様があります。
 すると、砂に似た模様付きの魚が生き残り、その形質が子孫へと受け継がれていくのです。
  しかし、周りの環境に紛れて身を隠すだけが擬態(隠蔽擬態)ではありません。この水槽のリーフフィッシュや
 ノギハラハガクレトカゲは、擬態を駆使して気付かれないように近づくことで獲物をとらえます。(攻撃擬態)
 一言で擬態といっても、毒を持つ生き物に擬態して身を守るものなど様々です。これらの擬態がそれぞれ
 どのように進化していったのかは、未解明な部分も多く、その壮大で奥深い生命の進化は神秘的です。
  擬態は、生き残るための適応戦略の一つです。その進化のきっかけは偶然起こる「突然変異」から始まりますが、
 偶然の産物が重なってできたとは信じられないほどに、生き物たちの擬態は素晴らしく、巧妙で、私たちを魅了するのです。」



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奥の止まり木には「サンショクキムネオオハシ」がいました。
くちばしが3色に塗り分けられているちょっと変わった外観をした鳥。
最大種の「オニオオハシ」は何度も見ていますが、こちらは今回が初めてです。


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「グリーンイグアナ」?のおもちゃ。
最初は本物かと思ってしまいましたが、よく見れば姿勢があまりに不自然すぎますよね~。
誰だぁ、こんなところに置いたのはー!?(笑)
ちなみにここには2匹いました。


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下のフロアには国内初の「トンネル水槽」があります。
先ほどの大水槽の中を通っていくことになるんですね。
上からトンネルの中の様子が見えるので、お互いを撮りあうなんてこともできそうですよ。


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最後はチューブの上でまどろむ「レッドテール~」を下からねらい撃ち!
こんなことができるのはココだけですね~(^^)


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、神戸港の周辺を散策します。
by sampo_katze | 2015-04-28 20:35 | 水族館 | Comments(0)


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