飯盛山の奇妙な木造建築・さざえ堂
会津出張でのオフタイム編・第4回


c0081462_21255031.jpg
「左上がりにねじれる木造建物」


「飯盛山」(いいもりやま)は言わずと知れた「白虎隊」の悲劇の舞台となった場所。
ですが、「隊士の墓」を後にして先に進むと世界でも例を見ないという奇妙な木造建築があります。
それは「旧正宗寺三匝堂」(きゅうしょうそうじ さんそうどう)で、その外観からか通称「さざえ堂」と呼ばれています。
建てられたのは「江戸時代」中期の1796年(寛政8年)のこと。
高さは16.5mとそれほど高くはないですが、中はちょっと奇妙な構造になっているんですよ。
まぁ、見た目にも斜めに窓がついているところがすでに奇妙ですけどね。

「国指定重要文化財  会津さざえ堂  旧正宗寺三匝堂
 さざえ堂は1796年に建てられたといわれる高さ16.5m、回廊の付いた六角三層の仏堂です。
 正面から螺旋状に右回りで上り、頂上の太鼓橋を越えると左回りの下りスロープになっていて背面出口に通じます。
 このような構造は木造建築として非常に珍しく、世界唯一の貴重な建物です。」

※説明板より引用、以下同じ


表紙の写真は、西側にある「宇賀神社」の前から眺めた「さざえ堂」の外観です。
もっとも上の部分は普通ですが、それ以外は「裳階」(もこし)も窓も左上がりにらせんを描くようになっています。
これが300年以上も前に建てられたというのですからすごい技術ですね。


blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。
blogram投票ボタン









「国指定重要文化財(建造物)  旧正宗寺三匝堂(さざえ堂) 一棟
 昭和57年3月30日指定
 所在地 会津若松市一箕町大字八幡字弁天下甲1404番地  所有者 飯盛正日
 六稜三層形式向拝付、銅板葺き(もと木羽葺き)

  「さざえ堂」の通称があり、高さ約16.5メートルで、初層真径約6.3メートルの六角形平面に回縁を付け、
 正面には唐破風の向拝を付している。
  正面から入ると右回りに螺旋状のスロープで登り、頂上の太鼓橋を越えると降りの左回りスロープとなって背面出口に通ずる。
 昇降を通じて建物内を3度回ることになるところから三匝堂の名がある。スロープの内側に沿って西国札所の三十三観音像が祀られ、
 一度入ると巡礼を終えたことになるという、いわば江戸時代における庶民のための身近な巡礼の建物であった。
  『新編会津風土記』には「円通三匝堂」と見え、寛政8年(1796)の建立と記され、また会津若松の実相寺の僧郁堂の建立とされている。
  仏堂建築としては、他に例を見ない特異なもので、六本の心柱(円柱)と同数の隅柱(六角柱)を駆使して、二重螺旋のスロープを
 造り上げた考案者である郁堂と棟梁の創意と技術には大きな意義がある。
          福島県教育委員会」



c0081462_21263424.jpg
「隊士の墓」から階段を少し下り、右手に分かれる小さな道を進みます。
すると道の右手に「さざえ堂」の2つの特徴が書かれた小さな看板があります。
同じ道を2度通らずに中をめぐれるというところは「メビウスの輪」のようですね。


c0081462_21264442.jpg
入口横に掲げられている木札。
「圓通三匝堂 昔西國三十三所觀世音菩薩安置 現今皇朝二十四孝繪額奉掲」と書かれています。
残念ながら意味はなんとなくしかわかりません(^^;
この説明もほしかったところですね。


c0081462_21265457.jpg
入口の上は「唐破風」があり、左右に顔を出した龍が巻きつくようになっています。
色がちがうのはあとから追加されたんでしょうか。
ここだけ補修するというのは難しそうですけど。


c0081462_2127592.jpg
右上に貼られた写真。
「さざえ堂」は「埼玉県本庄市」「群馬県太田市」にもあるそう。
ただその構造はここのように二重らせんにはなっていないようですね。


c0081462_2127165.jpg
せっかくなので中に入ってみることに。
中は先の説明にあったように階段はなく、スロープになっています。
滑り止め用に横木が取りつけられていますが、ちょっと上りづらいですね(^^;


c0081462_21272553.jpg
ところどころで、向こう側をのぞけるやや大きな空間があります。


c0081462_21273570.jpg
最上層直前の回廊はこんな感じ。
それまで外周を回るように上ってきましたが、ここで建物の中心へと進行方向が変わります。


c0081462_21274515.jpg
最上層の様子。
「太鼓橋」のようにアーチを描いて下りの回廊へと続いています。


c0081462_21275565.jpg
天井は六角形で、その周囲は「折り上げ」になっているような感じに見えました。
上りも結構大変でしたが、下りもまた大変。
滑り落ちないように足元に気をつけて慎重に下りていきました(^^;
それにしても摩訶不思議な建物です。


c0081462_2128473.jpg
「さざえ堂」の北側は谷のようになっています。
その斜面に立つ木々は鮮やかな緑色をしていて、目を楽しませてくれました。
赤い葉の木も少しあっていいアクセントになっています。


c0081462_21281583.jpg
「さざえ堂」からの帰り道。
元来た道でもいいんですが、急な階段を下りていく必要があるので北側の道を行くことに。
こちらは階段とやや緩やかなスロープがあります。
これはスロープの途中にあった石碑で「天高し ピサの斜塔と さざえ堂」の句が刻まれていました。

さらに、スロープを下りきったところに「厳島神社」「猪苗代湖」から引いた水路があります。
その水路は「戸ノ口堰洞門」(とのくちせきどうもん)といい、「戸ノ口原の戦い」に敗れた「白虎隊」が
ここを通り抜けて「飯盛山」にたどり着いたといいます。
先にこちらを見学してから「動く坂道」(スロープコンベア)を利用して上を見学というパターンもよさそうですね。


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、会津名物のソースかつ丼を食べまくります。
by sampo_katze | 2016-07-31 21:30 | 東北 | Comments(0)


<< 滋賀に出張、その出足を・・・ 白虎隊自刃の地・飯盛山を訪ねる >>