西園のフクロウとワシ・タカ類
年賀状素材探し@晩秋の上野動物園編・最終回


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「大きな飾り羽と胸からお腹のハートマークがチャームポイント」


「プレーリードッグ」のいい写真が撮れたので「年賀状」の素材探しは終了。
あとはこれを元にデザインを作るだけなので、半分以上の工程は完了です。
もっとも名前に「ドッグ」とあるだけのつながりなので、少々強引な感じがしないでもないですが(^^;

さて、そんなこんなで帰ろうかと思ったんですが。
せっかくなので「東園」「ワシ・タカ類」のケージをのぞいていくことにしました。
「タカ」は「初夢」の縁起物の1つになっているので、いいのが撮れたらそちらに変更ということも考えられましたから。
またこのエリアには「フクロウ」たちもいます。
こちらも漢字で「福朗」「不苦労」と当てるなど縁起がいいですから素材候補の1つですね。


表紙の写真は、「フクロウ」の仲間の「ネパールワシミミズク」です。
目の上にひさしのような長い飾り羽があり、大きな特徴の1つになっています。
また顔の横から胸、お腹にかけての白い部分には褐色の小さな斑点が入っています。
よく見るとこの斑点は「ハート」のような形をしているんですよ。
「ネパール」と聞くと「ヒマラヤ山脈」のある高地というイメージがありますが、それは北の「中国」側の話。
南の「インド」側は低地で高温多湿だそうで、「ネパールワシミミズク」も低地に生息しています。


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ところで「フクロウ」の仲間は夜行性なので昼間は寝ていることが多いです。
もちろんずっと寝ているわけではなく、起きていることもあります。
この子も目を開けていますよね。
では、外の様子は見えているんでしょうか?
その答えと解説が出ていたので、「フクロウ」と「ミミズク」のちがいも含めて引用してみます。

「Q.夜行性のフクロウは昼間は目が見えない?
 答え:昼間も見えています。
 ・目の網膜には、色を見分ける細胞と、光を感じる細胞があります。
  フクロウは光を感じる細胞を多く持っているので、薄暗いところでもよく見えるのです(人の10~100倍)。
  昼間は色を見分ける細胞で見ています。
 ・フクロウの目をタカと比べてください。とても大きいですね。
  実はこの目は筒状になっていて、薄明かりのわずかな光を多く取り入れるような構造をしているのです。
 ・ヒトと同じように、両目が顔の正面についているため獲物の距離を正確につかめます。」

「熱帯のフクロウ達
 熱帯の森にも、色々なフクロウの仲間がいますが、森林開発等のためその数は急速に減少しています。
 フクロウとミミズクとは同じ仲間で、耳のように見える羽毛のあるものを『ミミズク』とよんでいます。
 しかし、これは飾り羽であって、本当の耳ではありません。フクロウをはじめ鳥類の耳はヒトと同様、目の後方にあります。
 しかし、耳たぶはなく、羽毛があるので耳は外からは見えません。」

※説明板より引用、以下同じ


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「ネパール~」と同居している「マレーワシミミズク」です。
先の「ネパール~」とは近縁種で、姿かたちや羽毛の色までうりふたつ。
でも見分けのポイントはちゃんとあって、胸からお腹にかけての白い部分に入る模様が大きくちがいます。
「ネパール」は「ハート」のような形が散りばめられているのに対し、「マレー~」は横しま模様です。
かなり細いラインなので全体が黒っぽい印象ですね。


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変わったお顔の持ち主の「メンフクロウ」
ちょっと奥まったところにいたのでわかりづらいですが。
顔のまわり、「顔盤」(がんばん)と呼びますがここが真っ白でその外側は淡い褐色。
その形がこれまた「ハート」のように見えるんです。
「顔盤」が黒いタイプもいるんですよ。
また「メンフクロウ」は光が全くない暗闇でも狩りができるんだそう。
これはほかの種ではどうなのでしょうかね?

「メンフクロウは完全な暗闇でも狩りができます その秘密とは?
 (秘密その1)優れた集音能力
  発達した顔盤がパラボラアンテナのような集音装置の役割をしています。
  顔の輪郭には音の流れを導く溝があります。
 (秘密その2)左右異なる耳の位置
  左右の耳がずれているため、獲物の出す物音から、聴覚だけでその場所を正確に知ることができます。」


顔盤の黒い「メンフクロウ」はこちら
2017年3月15日の記事 小柄なフクロウたち+2


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こちらは「アビシニアンワシミミズク」
とても細いやや濃いめの褐色と白のラインが交互に入るような外見で、飾り羽はやや短めです。
森林にすむものと砂漠にすむものがいて、それぞれ保護色になるよう羽毛の色が異なっているようです。
また近縁種に「アフリカワシミミズク」がいてとてもよく似ていますが、目の色で見分けわれるそうです。
ちなみに「アビシニアン」というと「ネコ」の種名にもなっていますが、語源は「エチオピア」にある高原地帯のこと。
平均標高は2300mもありますが低緯度地域のため気温は温暖で、首都「アジスアベバ」を含めた多くの主要都市がここにあります。


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こちらは「フクロウ」
国内では「九州」から北に生息していることからか、「ホンドフクロウ」と呼ばれることもあります。
やはり目が閉じているとかわいらしさが半減してしまいますね(^^;


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ここからは「ワシ・タカ」類です。
まずは「ダルマワシ」から。
「アフリカ大陸」「サハラ砂漠」より南のエリアに生息しています。
黒い羽毛に赤い顔の独特の顔つきをしていて、これが「ダルマ」の由来かな?
脚もピンク色でいいアクセントになっています。

当園では1971年から飼育されていて、今年で48年目になる古株。
来園当時の年齢が不明なことから正確な年齢はわかりませんが、50歳は超えていそうです。
このときは寒かったからか枝にとまってじっとしていましたが、まだまだ元気いっぱいのよう。

「上野の猛禽の主(ぬし)
 ・ここにいるダルマワシは、1971年に上野動物園に来園しており、45年ここで暮らしています。
 ・実はこの中で一番の古株、最長老です。
 ・ダルマワシは、海外の動物園で、55歳まで生きた例が報告されています。
 ・胸を張って、上を向いて「クァー」と鳴くことがあります。誇示(ディスプレー)して、主役は自分だと言いたいのでしょうか。
  飼育係が近くにいるとよくおこないます。
 ・その名の通り達磨のような風貌です。
 ・顔が赤いのは皮膚です。すごい足をしていますが、意外とデリケートです。
 ・目が大きく、頭も大きいのが特徴です。」



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特徴ある顔をアップに。
頭の羽毛がふくらんでいるように見えます。
なかなかワイルドな顔つきですね。


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続いては「オオワシ」です。
全体は濃いめの褐色で頭から胸にかけてはうっすらと白が混じり、肩部と尾羽は白。
そして大きなくちばしは黄色です。
国内で見られる野鳥では最大とされ、全長は約1mほどになります。
メスの方が一回り大きく、オスは90cmほど。
お気に入りの一種です。

「渡り鳥
 ・夏:カムチャッカ半島やサハリンなどロシアを中心に生活
 ・冬:朝鮮半島や北海道・東北で冬越し 日本で見られる野鳥では最大級
 ・食物:主に魚類(サケ・マス・スケトウダラなど) 小型の哺乳類や動物の死骸も食べる
 ・国の特別天然記念物
 ・絶滅危惧種
  狩猟されたエゾシカを鉛弾と一緒に食べてしまうことによる鉛中毒や交通事故・列車への衝突事故、
  生息環境の悪化などにより、生息数が減っています」



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りりしい横顔をアップにしてみました。
鋭いまなざし、先端がとがった力強そうな大きなくちばし。
国内最大クラスの風格が漂っていますね。


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通路を挟んで反対側のケージにいた「コシジロハゲワシ」です。
「サハラ砂漠」より南のエリアに生息する「タカ科ハゲワシ亜科」の仲間。
全長は約80~90cmで、「オオワシ」よりやや小柄ですね。
体全体と翼の肩部は白く、顔と胸の一部と翼の先および尾羽は褐色。
頭は短い白い羽毛があります。

調べてみると、6年前の2012年3月にヒナが誕生していました。
もしかするとこの子がそうなのかな~?なんて。

コシジロハゲワシのひな誕生@東京ズーネット


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飛べる「鳥類」の中では最大級の「コンドル」
全長は約1.2m、翼長はなんと約3mもあります。
さらに体重も10kg以上もあるので、飛ぶ鳥の中では最重量級でしょうか。
エサが乏しいときに大物を見つけ、いわゆる食いだめをしたら重くて飛べなくなったなんていう笑えない話もあるんだそう(^^;

こちらの子は羽毛が褐色で全体的に地味。
そして頭の上にはやや小さいながら「トサカ」があり、「虹彩」は灰色っぽいです。
これらのことからどうやら若いオスのようです。


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別の子の顔をアップ。
こちらも大きなトサカを持っていますが羽毛はかなり黒っぽく、首の付け根に白いふわふわをまとっています。
そして「虹彩」はやはり灰色ということで、こちらは成鳥のオスですね。
メスは「トサカ」がないことと、「虹彩」が赤いことで区別することができます。
今回は見られませんでしたね。

「コンドル」のオスメスの比較はこちら(記事の後半にあります)
2017年10月1日の記事 西園の猛禽類たち



さて、「コンドル」や先の「ハゲワシ」は頭や首のまわりに羽毛がありません。
この理由はどうしてなのでしょうか?
説明板には2つの主な理由があげられていました。
また生息域の異なるこの2種が似たような姿になったことについても書かれています。

「ハゲている理由
 はげている理由ははっきりとはわからないのですが、主な理由を紹介します。
 ①ハゲワシの食物は主に「死肉」です。動物の死骸に頭をつっこんで食べるため、
  頭に羽毛があると血や肉が付き、不衛生という理由
 ②体温調節。はげた部分には血管が集中しており、ここで血液の熱を放出するという理由」

「ちょっと小難しい話
 ・アフリカの「ハゲワシ」と南米の「コンドル」、遠く離れた生息地の生物がなぜ同じような姿形なのか?
  キーワードは"収斂進化"(しゅうれんしんか)
   複数の異なるグループが同様の生態的地位についたときに系統に関わらず、身体的特徴が似通った姿に進化する現象
   例・モグラ(哺乳類)とケラ(昆虫)  フクロモモンガ(有袋類)とモモンガ(哺乳類)
 ・ハゲワシとコンドルはともに「腐肉食」という、動物の死骸を主な食物としています。
  同じような生活のため、似たような姿形になったと考えられています。」



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壁に張りついて大きな翼を広げている若オス。
たまにこうして日向ぼっこをすることがあるんだそうです。
両端に影がかかってしまったのはちょっと残念ですが、その大きさを目の当たりにすることができました。
そういえばこの子は何歳くらいなんでしょうね?
性成熟するのが5~6歳とのことなので、それより若いのかもしれませんが。


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となりのケージにいるのは「ノスリ」です。
やや小型の「ワシ・タカ類」で、「トビ」より一回り小さく「カラス」と同じくらい。
全体が褐色でところどころに白が交ざっています。
エサは昆虫や節足動物、貝類、両生・は虫類、小型の哺乳類など様々なものを食べます。
そのためか「鷹狩」には向かず、「奈良時代」には「くそとび」というひどい名前で呼ばれていたこともあるそう。
この姿は背中を向けていて振り返っているところなんですが、そんなエピソードを聞くとどこか物寂しげに見えます(^^;


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最後は「モモアカノスリ」、別名「ハリスホーク」です。
色はやや濃い目の褐色で、ここでは影になっていますが腿の部分は赤みを帯びています。
エサは「ノスリ」に準じていますが、自分と比較してやや大型の「ノウサギ」のような獲物を狩ることも。
単独またはつがいでの行動が基本で群れは作らず、狩りは単独で行う「ワシ・タカ類」。
ですが、この種は社会性に富んでいて群れをつくり狩りをおこないます。
そのため人にもなれやすく、「鷹狩」や「バードショー」などに登場することもあります。


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見ていると徐々にこちらに近づいてきて、ケージのすぐそばまで来てくれました。
かなりの近距離でしたが、「70-200mmF2.8E FL VR」は最短撮影距離が短いので下がることなく撮影。
もっともピントがケージに引っぱられて大変でしたが(^^;


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この日の「入園券」
残念ながら屋内にいて見ることができなかった「オカピ」のデザインでした。
「世界三大珍獣」の1つに数えられているレア動物なのでラッキー!

今回は「年賀状」の素材探しだったので、園内くまなく回ることはありませんでした。
「ジャイアントパンダ」の公開も始まりましたから、しばらくは混雑しそうですね。
落ち着くまで訪問は見合わせかな?



17枚目 D700+24-120mmF4G/VR
ほかはすべて D700+70-200mmF2.8E FL VR+TC-14EⅢ


次回から新シリーズ、柏崎出張のオフタイム+新潟の水族館編です。
by sampo_katze | 2018-01-10 21:30 | 動物園 | Comments(0)


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