D700 de 水族館@新江ノ島水族館編・第4回。
日本近海には黒潮と対馬海流の暖流、千島海流(親潮)とリマン海流の寒流があります。 このうち太平洋側を流れるのが黒潮と親潮の2つで、関東~東北の東側でぶつかります。 ちなみに主な暖流と寒流がぶつかり合う場所は日本近海と北アメリカ東海岸くらいで、世界的にもめずらしい状況のようですね。 黒潮は栄養分が少ないためプランクトンも生息率も低く透明度が高いです。 このため色が青黒く見えるので黒潮と呼ばれるんだそう。 また親潮は逆に栄養分を豊富に含むため、海の生き物を育てることから親潮とつけられました。 この性格が異なる2つの海流があるおかげで北から南まで多種多様な生き物が存在するんですね。 表紙の写真は、いかつい「オオカミウオ」の顔のアップ。 以前しながわ水族館で撮りそこなった歯をどうしても撮りたかったので(^^; とても立派な歯ですが、サメのように鋭くとがってはいませんね。 名前から想像できるような犬歯はなく、臼歯のような歯が上下に4本程度ずつあるような感じです。 でもほかのサイトにある写真を見るともっととがっていて、いかにも「オオカミ!」って雰囲気なんですよね。 この個体だけなのか、それとも撮った角度が悪いのか?(笑) 海流@Wiki これは「トクビレ」のメスです。 漢字で書くと「特鰭」ですが、これはオスのヒレが極端に大きいことが由来。 って、このときはそんなにヒレが大きいなんて知らなかったのでオスがいたかどうかよく見てませんでしたが(^^; 体の断面が八角形をしていることから「ハッカク」とも呼ばれます。 もっとも一般には正式名称よりもこちらのほうが通りがいいようですね。 カサゴ目に属する白身魚でとてもおいしいんだとか☆ でも漁獲量が減っていて、今では高級食材のひとつになっているようです。 トクビレ@Weblio デジタルお魚図鑑 顔のアップしか撮ってないのでわかりづらいですが、体つきはウツボのような感じでやや太く長く50cmくらいになります。 顔の周りや背中にふさのようなものがついているのが名前の由来。 一般に「ギンポ」(銀宝)と呼ばれる魚は江戸前てんぷらのネタとして珍重されるそうですが こちらは食用には向かないんだとか。 フサギンポ@Weblio デジタルお魚図鑑 名前に毛虫とつくし、見た目もなんともグロテスク! こんなの食べられるの??なんて思うかもしれませんが、これがなんと絶品なんだそう! 別名に「ナベコワシ」(→一般には「トゲカジカ」を指す)というのがあります。 鍋にすると、あまりのおいしさに鍋が壊れんばかりに箸をつつく様子からその名がついたのだとか。 そんな逸話を聞くと「一度でいいから食べてみたい!」って思いますよね~(^¬^* ケムシカジカ@Weblio デジタルお魚図鑑 かじか汁@Wiki ムロランギンポは情報が少ないので省きますが(^^; ハタハタはあまりに有名ですね。 特に秋田県では県の魚に指定されているほど定着していて、本来漢字では「鰰」(魚へんに神)と書くところを 11月の雪起こしの雷がなる頃から獲れることからつけられた「カミナリウオ」という別名にちなんで「鱩」(魚へんに雷)と書くことも。 ここでは砂地にもぐっていることが多いそうで、よく目を凝らさないと見つからないかもしれません(^^; このときはムロランギンポの下敷きになってました(笑) ハタハタ@Wiki 「もう、気をつけてよね!」 なんて感じでしょうか。 ここのムロランギンポは「トリーター」(飼育員)にとてもよくなれているそうで 普段は底にいることが多いのですが、えさの時間になると池のコイのように水面に出てきてえさをねだる様子が見られます。 もっとも、実際に見られないのでえのすいのショートムービーでご覧ください(^^ゞ 「えのすい ムロランギンポ」で検索すると出てきますよ。 一風変わっているのがこの「ウォーキングバットフィッシュ」(Walking bat-fish)。 アンコウの仲間のようですが、直訳すると「歩くこうもり魚」・・・・・? 胸びれがまるで足のような形に変化していて、これで体を支えているようなんですね。 「バットフィッシュ」で検索してみると、アメリカ海軍の潜水艦が出てきました。 「艦名は西インド諸島に生息する有柄類や大西洋に生息するトビウオなど複数の魚の呼称である バットフィッシュに因んで命名された。」 ふむふむ、確かに見た目はトビウオに似てなくもないか・・・・・(^^; とまぁ名前の由来ははっきりしませんが、スイスイ泳ぐことはなく砂地の上を歩くように移動していたのが確かです。 バットフィッシュ(潜水艦)@Wiki と思ってじ~っと観察していたら、ありました! 胸ヒレの付け根の辺りに小さな穴が・・・・・・。 えらというよりは、タコにもあるロウトのような感じですが。 それにしても、魚が地上への進出をする過程で止まってしまったようなこの形。 白地の砂地なのに目立ちまくりの真っ黒な体。 って、生息地域が真っ白な砂地かどうかはまた別ですが(^^; なんとも不思議な魚がいたものですね~。 白い体に斑点が出ているのが特徴で、大きいものは1mにも達するんだそう。 漢字にあるとおり砂地などを掘るのが好きなようで、水槽の砂地にも大きな谷ができていました(^^; 実は名札についている写真が、この写真と真逆で黒っぽい体に白っぽい斑点になっていて混乱しましたが 「WEB魚図鑑」の「さかなBBS」で同定していただきました ありがとうございました! なお、奥に写っているのは暖かい海ではおなじみの「ヒフキアイゴ」(火吹藍子)です。 WEB魚図鑑 ハタ科@Wiki 体の周りやえらの中に入ったりして、体の掃除をしているようですね。 ごくまれにですが、えらの中にはいったとき間違って(?)えらを咬んでしまうのか ツチホゼリに追いかけられているシーンが見られたりも(^^; まるで「トムとジェリー」のような関係みたいでした☆ 皇族の魚の研究といえば「ナマズの殿下」とも称される「秋篠宮殿下」のナマズの研究があまりにも有名ですが 「今上陛下」も長年ハゼの研究をなさっているのだそう。 そのエリアに展示されていた「タメトモハゼ」(為朝鯊)です。 ハゼとは思えないほど鮮やかな色彩と大きさにビックリ☆ 為朝の名を冠する由来についてはよくわかりませんが、 平安時代末期に登場した武将「源為朝」(みなもとのためとも)が関係しているのは間違いないでしょうね。 為朝は身長約七尺(210cm!!)あったといわれ現在ではもちろんのこと、当時はまさに見上げるばかりの大男に見えたにちがいありません。 また弓の名手でもあり、詳細は省きますがその勇猛果敢さは桁ちがいだったようです。 それが名前の由来になったかどうかは定かではありませんけどね(^^; 秋篠宮文仁親王 源為朝 いずれも@Wiki 水槽の大きさに合わせた小さな生き物が展示されています。 なお、時期によって展示企画が変わりますのでご注意を。 カニの仲間の「トラフカラッパ」です。 貝殻を組み合わせたような見た目をしていますね。 この丸っこいはさみをうまくつかって巻貝などを割って食べるんだそう。 水槽の壁をじっと見つめたまま動きませんでした。 「鏡よ、鏡・・・・・」 そう言っているように見えて仕方ありません(^^; メガネカラッパ@Weblio デジタルお魚図鑑 「脱皮をすることが知られています。」ってあったけど、魚なのに脱皮するんですか!?( ̄Д ̄;; これは意外・・・・・でも、理由がわかりませんね。 ただ、この姿は・・・・・揚げる前のさつま揚げにも見えなくはない!? 見た目どおり「ミノカサゴの近縁」だそうです。 岩陰に隠れていることが多くて大変でしたが、どうしてもその姿が撮りたくて少しねばりました。 小さい水槽ですし、出てこなければまわりにたくさんの水槽があるので時間つぶしは簡単にできますからね。 いつ出てくるともわからない鳥さんを撮るよりははるかに楽です(笑) すべて D700+AiAF28-105mmF3.5-4.5D 次回は、イルカの定番ショーの様子です。
by sampo_katze
| 2009-05-11 20:30
| 水族館
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Comments(2)
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