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ミニ国鉄のSL・EL
東武博物館+1編・第1回。


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「東武の1号機関車」


今回は7月20日にリニューアルオープンした「東武博物館」を訪ねます。
場所は東武伊勢崎線東向島駅の高架下で、改札を出て徒歩30秒ほど。
「向島百花園」の最寄り駅でもあるので、ちょくちょく前を通っていたんですが
館内に入るのは今回が初めてです(^^ゞ
当然、リニューアル前も結局入ることがなかったもので・・・・・。

さすがに広大な敷地を持つ大宮の「鉄道博物館」には遠く及びませんが
関東最大・JRをのぞく私鉄では日本第2位の路線を保有する東武鉄道だけに、
その展示内容は意外にも(といったら失礼か)バラエティに富んだものとなっています。
昭和30年代まで蒸気機関車が現役で稼動、2003年(平成15年)まで貨物列車が運転されていたなど
ほかの私鉄とは一味ちがった運行形態も特徴ですね。


表紙の写真は、東武鉄道が営業開始した1899年(明治32年)から活躍した蒸気機関車「B1形」です。
イギリスの「ベイヤー・ピーコック社」製で、10両が輸入され3~12の番号が与えられました。
この5号機と屋外で展示されている6号機はもっとも長く活躍した車両で、いずれも1965年(昭和40年)に廃車となります。
稼動期間はなんと66年!!
しかもこの5号機は外部動力によって動輪を回転させることができる状態にあります。
登場から100年以上経っても動けるなんて・・・・・スゴ過ぎです!


東武博物館公式HP
東武博物館@Wiki
国鉄5500形蒸気機関車









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「B1形」は小型ながらも炭水車を後につないでいる「テンダー式」です。
ピーコック社のテンダー式なので「ピーテン」という愛称もあったんだとか。

その車体の真ん中には東武の社紋とともに

「BEYER PEACOCK & CO.LTD.
 GORTON FOUNDRY
 MANCHESTER, 1898,」


と刻まれた銘板が取りつけられています。
よく見ると側面に並ぶリベットも機関車側(向かって左側)は曲線を描いていて、
ちょっとした遊び心も感じられるようなデザインになってますね(^^)


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車体の右側は狭いながらも、プラットホームと同じくらいの高さの通路があります。
さすがに機関車本体に乗ることはできませんけどね(^^;


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通路からは運転台をのぞくこともできます。
中はたくさんのバルブやパイプなどがあり、とても複雑な構造をしています。
これらを制御しつつ、ボイラーに石炭を供給しなければならないわけで・・・・・。
もちろんひとりで運転するわけではありませんが、とても大変な作業なんですね。


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ボイラーの下の稼動部分。
車輪を動かすロッドは外に見えていて、実際に車輪を動かしているのも外側のようなんですが・・・・・。
となると、ここはどういった役割をしているんでしょう??(謎)


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動輪部分。
真ん中の太いロッドでつながれているのが主動輪で2軸あります。
こうしてこの部分だけアップにしてみると、小ぶりな機関車でも力強さを感じます。


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冒頭でも書きましたが、この機関車・・・・・動きます!
といっても動輪とロッド部分だけですけど(^^;
でも、蒸気機関車の走行中の動きを間近で見られるというのはなかなかありませんからね。

手持ち撮影のため画面が一部ブレますけど、動きはわかっていただけるかと・・・・・(汗)


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前方の動輪のアップ。
実物とはちがって蒸気を噴き出しながらとはいきませんが、結構迫力があります。

同時に汽笛吹鳴もやってくれるんですよ。
一般の蒸気機関車の「ポー」(PO-)や「ボー」(BO-)が「テノール」や「バス」とすれば
「ピーテン」の汽笛は甲高くて「ソプラノ」というイメージでしょうか(^^;


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鉄道の運行に欠かせないのが「レール」です。
レールの発明がなかったら鉄道の誕生もなかったでしょう。

日本の鉄道の黎明期はレールを生産する技術は当然ありませんから、輸入でまかなっていました。
東武鉄道でも古くは海外からレールを輸入して使用していたんですね。
ここではそのうちのほんの一部が展示されています。

かつては使用されなくなったレールを再利用し、ホームの屋根の支柱などに使われていたんですけどね。
柱をよく見ると、製造元の刻印があったりしましたっけ。
でも最近は諸々の事情でそのような支柱も見られなくなってきていますが。

軌条@Wiki


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レールを保護するための装置も展示されていました。
降雪などでポイント部分が凍結することを防止する「融雪カンテラ」です。

ここでは3種類の「融雪カンテラ」が展示されていています。
写真左側は自動給油でレールの側面を暖めるタイプ、右側は同じく自動給油で1点集中で暖めるタイプです。
わたし自身は個々に給油したあとポイント下に設置する「単体式」しか見たことがないとかと(^^ゞ


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リニューアルオープンに伴い、屋外展示に新たな車両が2種類追加されました。
これはそのうちの1両で、東武鉄道最初の電気機関車である「ED101形101号」です。
1928年(昭和3年)イギリスはイングリッシュ・エレクトリック社のディック・カー(Dick Kerr)工場で製造。
東武には2年後の1930年(同5年)に導入され、貨物列車を中心に活躍しました。

1955年(同30年)6月にED4001型4001号に形式変更。
1972年(同47年)7月に滋賀県の近江鉄道に譲渡され、貨物列車の牽引や構内の入れ替えに使用されました。
1986年(同61年)に同社の貨物列車廃止に伴い休車となり、2004年(平成16年)7月1日付で廃車(除籍)。
その後も彦根で保存されていたのを東武博物館リニューアルにあわせて東武鉄道に返還され
登場当時の姿にお色直しした上で展示・保存されることとなりました。


近江鉄道ED4000形電気機関車@Wiki


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側面のプレートの番号も最初のものに。
形式も車両番号も「101」で同じというのはちょっとめずらしいかな。
左下の丸いプレートには製造元を示す内容が刻まれています。

「THE ENGLISH ELECTRIC Co Ltd
 DICK-KIRR WORKS PRESTON
 QUEENS HOUSE KINGSWAY LONDON」



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車内には入ることができませんが、窓からのぞくことはできます。
そこで運転席をのぞいてみました。
当たり前ですが、蒸気機関車と比べるとほんとにシンプルです。
座席は背もたれがありませんが、ひじ掛けがついているんですね。
また、車両の側面に出入口がないので正面の扉を使用していたのかな?


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最後は東武の電気機関車の主力だった「ED5010形」です。
東武には全部で43両の電気機関車が在籍していましたが、この車両は14両ともっとも数が多いです。

展示されているのは「5015号」で1959年(昭和34年)3月日立製作所水戸工場で製作されました。
所属は東上線の坂戸機関区で貨物列車に使用されていましたが、1984年(昭和59年)貨物列車とともに廃車。
その後は伊勢崎線の杉戸倉庫に保管されていましたが、再塗装などの整備を経て博物館にやってきました。


東武ED5010形電気機関車@Wiki


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車両の下を覗き込んでみると、台車と車体の間に結構すき間がありますね(^^;


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先頭には貨物営業最終日に掲げられたヘッドマークが。
開業以来104年もの間、貨物列車を走らせていたんですね。

ちなみに現在新東京タワー「スカイツリー」の建設が進んでいるところは、元々貨物駅だったんです。
かつて特急「スペーシア」(100系)や「りょうもう」(200系)を搬入するときは車両を分割して先頭車同士を連結、
電気機関車2両に引かれて久喜から業平橋にいったん入り、折り返して西新井工場へ搬入なんてこともやってました。
さすがに業平橋まで追いかけていったことはありませんでしたが、貴重なシーンでした☆


すべて D700+AiAF28-105mmF3.5-4.5D


次回は博物館中編、バラエティに富んだ車両をご覧ください。
by sampo_katze | 2009-09-24 20:00 | 博物館・美術館 | Comments(0)


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