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三井邸の粋
江戸東京たてもの園編・第2回。


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「財閥の邸宅」


西ゾーンで最初に入った「常盤台写真場」で、思ったより長居をしてしまいました。
この時点で「1日では足りない」と思ったのは言うまでもありません(苦笑)
でも、だからといってさらっと見るのはもったいない!
幸い比較的近くにあるので、また再訪すればいいと考えることにしました(^^ゞ


表紙の写真は、写真場の隣にある「三井八郎右衛門邸」(みつい はちろうえもん てい)です。
主屋が1952年(昭和27年)、隣接する土蔵が1874年(明治7年)、復元は1996年(平成8年)。

東京都港区麻布笄町(こうがいちょう、現在の西麻布)にあった「高公」の邸宅です。
「笄」とは「簪」(かんざし)に似た髷を結うための用具のこと。
戦前は「今井町」(現在の六本木一丁目付近)に広大な邸宅がありましたが、戦災で焼失。
戦後に再建するにあたっては京都油小路、神奈川大磯、世田谷用賀、今井町の三井家にゆかりのある施設から
建築部材、石材、植物などが集められました。
これは戦後の財閥解体に伴う経費削減や物資不足なども背景にあったのかな?と思いますが
現在に当てはめるとこれは1つの「エコ」(リユース)ですね(^^)
そして三井家所有の建物のエッセンスがぎっしりと詰まった素晴らしい建物が誕生したとも言えるかと。

ちなみに「三井八郎右衛門」とは個人の名前ではなく、三井財閥として知られる三井同族十一家のうち北家(総領家)当主を指します。
名前の由来はわかりませんが、北家3代当主の「高房」(たかふさ)から始まり
この建物の所有者だった11代当主「高公」(たかきみ)まで続きました。


三井家

いずれも@Wiki









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建物の中に入る前に、入り口左手から見上げてみます。
複雑に入り組んだ屋根に圧倒されます。

玄関を入って左手(観覧順で行くと最後の方)に「坪庭」があって、これを内側から見上げると
屋根が巧みに組み合わされて雨が吹き込みにくい構造になっていました。


坪庭@Weblio辞書


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2階西側寝室からの眺め。
雨戸も窓も全開にできるような構造になっているんです。

おかげで、朝から暑い日でしたが心地よい風が吹き込んできてくれました。
公園の緑と相まって涼しさいっぱい☆
しばらくゆったりと過ごしてしまいました(^^ゞ


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南側の寝室と北側の仏間との間にある廊下にはシャンデリアが。
和の雰囲気たっぷりの邸内には、ちょっと不釣合いなほど豪奢なものですね。
戦前のものとは思えないほどきれいな姿。
実は蜀台の1つが折れてしまい(中をケーブルが通っているので落下は免れた)、
それを修理したときに併せて清掃もしたんだそう。


邸内の案内に曰く
「(前略)~明治5年に兜町に生まれた日本最初の銀行「第一国立銀行」に飾られたものといわれています。
(中略)~この邸宅の建築(昭和27年)にあたり、このように仏間の前廊下に飾られました。
ヨーロッパからの輸入品とされています。」


ボランティアガイドの方の話によると、こちらにあるのは「小さい方」なんだとか。
もう1つの「大きい方」は、三井住友銀行本店・営業部ロビーにあるとのこと。
ただあの付近は再開発されるようで、今後の処遇はわかってないようです。



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1階に下りて厨房に隣接する「配膳室」を。
上下に分かれた棚の中には食器類がしまわれていたのでしょうか。


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そして「厨房」。
シンクは大きめですが、それ以外のスペースは意外と小さく感じます。
レンジ横のスペースがもう少しほしいかな?なんて(笑)


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廊下を挟んで向かいにある「食堂」。
配膳室と食堂の出入り口が向かい合ってないのがちょっと不思議?


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食堂と隣り合う「客間」。
食堂と客間の2間は京都油小路にあった三井邸の奥書院の一部で、元は「四季の間」といわれた4部屋があったのだそう。
高公の父で十代当主・高棟(たかみね)が設計にかかわっていたことから、再建にあたって
この意匠を引き継ごうと努力されたようです。


屋外は当時の庭園を基本としていて、規模は小さいもののその様子をうかがわせるような造りになっています。
また、このときはちょうど大輪のアジサイが見頃となっていたのですが・・・・・。
思った以上に見どころが多く、時間がだいぶ過ぎてしまったので先を急ぐことにしました(汗)



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「綱島家(農家)」
江戸時代中期(1700年代前半か)の建築、1997年(平成9年)復元。
園内にある茅葺き屋根の民家では最古の建物です。

シンプルな外観ですが、これを見ると「田舎の農家」というイメージがわきます。


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入り口すぐの「土間」から見上げてみます。
縦横に張りめぐらされたちょっと無骨な感じの梁と、屋根裏の規則的な模様の組み合わせ。



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手前は広間、奥には座敷があります。
上がることもできるんですが、囲炉裏に火が入っていたので断念。
って、動物じゃないんだから・・・・・(^^;



1~3、9枚目 D40+DX12-24mmF4G
4~8、10、11枚目 D700+AiAF20mmF2.8D


次回は、ふたりの有名な建築家の手による邸宅を訪ねます。
by sampo_katze | 2009-08-13 21:10 | 博物館・美術館 | Comments(4)
Commented by ほえ太 at 2009-08-15 00:50 x
面白そうだね
西側の窓?は城からの景色みたいでイイな!
Commented by xharadax at 2009-08-15 13:14
こんにちは(^_^)

ご無沙汰しておりますm(_ _)m
赤い絨毯の食堂と居間の雰囲気が
すばらしい!金田一耕助 の世界みたいです、、、
心落ち着く感じもしますね。
八つ墓村を観たくなっちゃいました(^_^)
Commented by sampo_katze at 2009-08-15 22:41
ほえ太さん、こんばんは♪

結構面白そうでしょ(^^)
普通に見てる分にはそれほど時間がかからないのでオススメ☆

西側の窓からの景色は確かにお城みたいだね~。
ふすまの意匠も効いてるのかな?
でも、中の広さは確かにお城並みかも(笑)
Commented by sampo_katze at 2009-08-15 22:44
haradaさん、こんばんは♪

2間続きの赤いじゅうたんの部屋は、確かに金田一耕助の世界ですね!
残念ながらこのエリアには入ることができないんですが
ここにすわってゆったりした気分に浸ってみたいところです(^^)

お体、大事にしてくださいね☆


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