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再現された下町
江戸東京たてもの園編・第7回。


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「下町の夏・1961」


都電6系統にゆられることしばし、新橋の手前にある「南佐久間町」電停で途中下車しましょう。
電車を見送ったら、往来する車に気をつけつつホームを下ります。
その目の前に伸びる路地の両側には昭和初期に建てられた店が並んで、ちょっとした商店街が展開します。

西ゾーンでは、江戸末期から昭和にかけて建てられた商店が主に並んでいます。
そのためこの「下町中通り」は商店街のような雰囲気になっているんですね。
建物の中は当時のお店の状況なども再現されているので、店の奥から主人が出てきて
「いらっしゃ~い」なんて声をかけてくれそうな感じです。
たてもの園に来ていることを一瞬忘れてしまいますよ。


表紙の写真は、通りの真ん中あたりから撮ったもの。
縁日のようなものが出ていて、ちょっとした夏祭りのような状況になっていました。
古いカメラで撮ったような雰囲気を出したくて、モノクロにぼかしを加えてあります。









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通りの入り口付近から。
手前から順番に(年号は建築年/復元年)

丸二商店(荒物屋)
 昭和初期/1998年(平成10年)
 

花市生花店
 1927年(昭和2年)/1994年(平成6年)

武居三省堂(文具店)
 1927年(昭和2年)/1993年(平成5年)

・店蔵型休憩棟
 1997年(平成9年)/(新築)


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丸二商店の正面です。
ちょっと洋風な感じの意匠が施されていますね。
「看板建築」と呼ばれる形式で、木造建築の正面に意匠を施したもの。
2階より上の部分は「パラペット」と言い、屋上などの周囲に壁を立ち上げるようにしてつけられる壁のようなものを指します。


看板建築@Wiki
パラペット@Yahoo!不動産用語集


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洋風なのは正面だけで右手に回ると、昔ながらの木造建築の外観が現れます。
もっとも、元は隣の建物が接近していて目立たなかったでしょうけど(^^;


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店内は1935年(昭和10年)頃の様子を再現しています。
荒物とは笊(ざる)、箒(ほうき)、塵取り(ちりとり)などの日用品のこと。
ぎっしり並んだ商品は、それこそ「ここに来れば何でもそろう!」という感じですね。


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圧巻だったのはこれ!
大小あわせて9個のなべがご覧のように高く積み上げられていたんです(笑)
よく見ると羽付き釜も微妙に大きさがちがうのが積んでありますね~。


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左側面は住居部分の表側です。

さらに奥にもう1棟の長屋が追加されていて、これは丸二商店の創建時から隣接していたものだそう。
どうりで妙に一体感があるな~と思いました。
この長屋、見取り図を見るとなんとも巧みな間取りが!


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長屋側から通りの方向を見てみます。
こちらの側面にも「看板」が回り込んでいるのがわかりますね。
都電が走る靖国通りに直行する通りに建っていたことが理由かもしれません。


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斜めになっていて先の写真ではよく見えなかった「武居三省堂」の意匠。
こちらはレンガ風ですね。
戸袋がレンガなのに、雨戸が1枚板というギャップもちょっと面白かったりして。
旧所在地は、前回紹介した「万世橋交番」と同じ「千代田区神田須田町1丁目」です。


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三省堂がよく見えるように別角度から。
それにしても隣の蔵、まさか10年ちょっと前の新築だなんて思いもよりませんでした。


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通りをはさんで反対側にある「小寺醤油店」です。
建築年1933年(昭和8年)、1993年(平成5年)。

醤油店とありますが、これは初代・小寺為吉氏が中野の醤油醸造元で修行後独立して開業したことが由来のよう。
メインは日本酒の販売で、看板にある醤油や味噌などの調味料や清涼飲料水・缶詰なども売っていました。
なので醤油店というよりは酒屋といったほうがあってるのかも?(^^;
右にあるのはこの店の蔵(袖蔵)で主屋は木造に対し、こちらは鉄筋コンクリート製だそう。


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店先の様子。
店内は昭和30年代後半の様子を再現しているそうです。
このころまでは「量り売り」も行っていて、子どもがお使いに来る様子も頻繁に見られたのでしょう。
それにしても当時の店の向きはどうだったんだろう?
酒瓶が軒先近くまで出ているので、南向きではないことは確かですが・・・・・。


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店内にはこんなレジがおいてありました。
桁ごとに縦に並ぶ数字、右端には「イ、ロ、ハ ~ リ」の記号も。
どうやって使うのか、ちょっと興味があります(^^)


キャッシュレジスター@Wiki


1~11枚目 D40+DX12-24mmF4G
12、13枚目 D700+AiAF35mmF2D


次回は最終回、一風呂浴びて軽く一杯とまいりましょう。
by sampo_katze | 2009-08-23 21:30 | 博物館・美術館 | Comments(0)


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