人気ブログランキング | 話題のタグを見る
電車から夢の超特急へ
鉄道博物館編・最終回。


電車から夢の超特急へ_c0081462_2012348.jpg
「ヒストリーゾーン全景」


ヒストリーゾーンの車両のうち、電車は旧型通勤電車から新幹線までバラエティに富んだ展示がされています。
鉄道車両の主力が電車になっていることや、車暦が新しいので廃車が少ないというのもあるのかもしれません。
内部に入れるのがほとんどというのも特徴ですね。
でも撮影条件はかなり厳しくて、残念ながら全部の車両を収めることはできませんでした。
といいつつも、あとでレタッチすることで大分救済できそうだということもわかったので
次回はもう少しちゃんと撮ろうかな?なんて思っています(^^ゞ


表紙の写真は、2階からヒストリーゾーンに展示されている車両群を眺めたものです。
全景といいながら焦点距離の関係で、ほんとに全部が写ってるわけではありませんが(^^;








電車から夢の超特急へ_c0081462_2032159.jpg
交直両用急行形電車「455系」(クモハ455-1)です。
1965年(昭和40年)に製造されたもので、元となった451系(1962年~)に改良を加えて製造されたタイプ。
こちらは50Hz対応で、60Hzに対応した車両は「475系」と呼び分けられています。

座席は全部クロスシート(ボックスシート)で、グリーン車やビュッフェ付車両もありました。
上野~東北・常磐線方面の急行列車に使われていましたが、1985年(昭和60年)3月14日のダイヤ改正で
東北・上越新幹線が上野まで延伸されたことを機に急行列車が全廃。
普通列車への順当のため、車端付近をロングシート(ベンチシート)変更やつり革の追加などの改造を受けました。
この車両も車内は引退当時の状態になっています。

なお、現在はJR西日本に所属する車両が定期運用で北陸本線を走っています。


国鉄457系電車


電車から夢の超特急へ_c0081462_2033068.jpg
長いお鼻が特徴の特急用車両「181系」(クハ181-45)です。
直流区間専用車両で、上野~新潟間を走る特急「とき」に順当されていました。
元となった151系電車は東海道本線の特急「こだま」に使われたことから、「こだま形」と呼ばれることも。

110km/hという高速運転をするため、運転士の視界を十分に確保する目的で運転席は高い位置に。
その下の空いたスペースを前方に大きくせり出して、騒音発生源である空気圧縮機や電動発電機を収納。
実用的にもデザイン的にも優れた構造を持っています。


国鉄181系電車


電車から夢の超特急へ_c0081462_2033819.jpg
ホーム側から運転席付近を眺めてみます。
バックミラーがついているのが特徴ですね。

側面に張られた「JNR」のマークや、正面の帯の中央にある「T」の字をモチーフにしたマスコットは
151系用に一般から公募されたものなんだそう。
その後、このマスコットは特急をイメージするものとして後に登場する車両にも受け継がれていきました。


電車から夢の超特急へ_c0081462_2035089.jpg
車内にも入れます。
普通車の内部はこんな感じ。
座席の間にひじかけがなく、リクライニング機能もありません。
やや揶揄を込めて「直角いす」なんて呼ばれていたこともあるようで。
ちょっと長時間乗るにはきついですかね(^^;


電車から夢の超特急へ_c0081462_2035749.jpg
天井を見上げてみましょう。
間接照明でカバーが連続して取り付けられています。
冷房もついていますが、送風部はところどころにしかありません。


電車から夢の超特急へ_c0081462_204443.jpg
車内販売の様子。
網に入ったみかんがあるところが時代を感じさせます(^^)
ただ、冷凍みかんだったのかどうかはわかりませんが。


電車から夢の超特急へ_c0081462_2041166.jpg
似たようなお顔ですが、こちらは交直両用特急車両「485系」(クハ481-26)です。
直流・50Hz交流・60Hz交流の3電源に対応する車両で、日本全国架線があればどこでも走れるという車両。
後に登場した改造車の中には専用の電源車を連結、ディーゼル機関車牽引で非電化の路線を走るというものもあります。
もっともそれは特殊な例ですけどね。

ライトの上に「ひげ」と呼ばれる赤いラインがつけられています。
また登場当時は181系同様バックミラーがあったようですが、頻繁に破損するので撤去されました。

ヘッドマークにある「ひばり」は、上野~仙台間を走っていた特急です。
最大で15往復が設定されていたこともあります(1978年10月~1980年10月)が
新幹線の上野開業とともに、どこかへ飛び去ってしまいました。

もう1つの「あいづ」は1968年10月に登場、上野~会津若松間を結んでいます。
現在は定期はなく、臨時列車として運転されています。


国鉄485系電車@Wiki


電車から夢の超特急へ_c0081462_2042757.jpg
2両目に電動車の「モハ484-61」が連結されていて、こちらは屋根上の見ることができます。
全国の電化路線を走ることができるようにするため、小さな変電所のような外観になっていました。

奥には今回撮っていないのですが、東北・上越新幹線の「200系」(222-35)が展示されています。
山形新幹線400系と連結するための装置を持っていて、1日3回連結器の出し入れを見ることができます。


電車から夢の超特急へ_c0081462_2043744.jpg
2階からの眺め。
かつて在来線特急・急行が頻繁に出入りしていた時代の上野駅を見ているようです。
181系のホームは新潟駅を、485系と455系のホームは上野駅をそれぞれ再現してあるんですよ。


電車から夢の超特急へ_c0081462_2044552.jpg
初代新幹線「0系」(21-25)の先頭部カットモデル。
「てっぱく」の前身である「交通博物館」の入り口に展示されていたものです。

昨年に山陽新幹線での最後の運転を終え、この独特の「だんご鼻」スタイルは東北・上越新幹線の一部列車に見られるだけです。
しかもオリジナル塗装ではなく、リニューアル改造後の特殊仕様になっているのがちょっと残念。
近い将来(東北新幹線延伸時?)に引退がささやかれている中、せめて1編成でもいいので復活してほしいところです。


電車から夢の超特急へ_c0081462_2045215.jpg
側面の乗降口付近。
現在は電照式またはLED式ですが、開業当時はなんと「サボ」!
登場した時代を考えれば当然ですが、これはちょっとカルチャーショックでしたね~。
呼び方も「超特急 ひかり」と書かれています。
現在では英語の案内放送に「超特急」が登場してますね。

「Ladies and gentlemen.
Welcome to the Shinkansen.
This is a "NOZOMI" Superexpress bound for Tokyo.
We will be stopping at Kyoto, Nagoya, Shin-Yokohama and Shinagawa stations
before arriving at Tokyo terminal. ~」



電車から夢の超特急へ_c0081462_205252.jpg
開業当時の時刻表(かな?)
ほぼ1時間おきに「超特急」(ひかり)と「特急」(こだま)が交互に出ていますね。
ちなみに最新の時刻表を見ると、1時間に最大14本も出ています(^^;


電車から夢の超特急へ_c0081462_2051070.jpg
新幹線のシート。
ツートーンカラーで、座席の間にひじ掛けがつきました。
車両の幅が大きいので余裕ができているんですね。

新幹線の開発にかかわるビデオや資料もあって、なかなか興味深い内容になっていました。
意外と知らない新幹線の奥深い世界。
今度行くときはもう少しじっくり見てみたいと思います(^^)


電車から夢の超特急へ_c0081462_2051850.jpg
最後は、ニューシャトルの駅コンコース。
ちょっとシュールな空間なので、魚眼を使って撮ってみました。
オリンパスのアートフィルター「デイドリーム」風のレタッチもしてみたりして。


15枚目 D300+AFDX10.5mmF2.8GFisheye
ほかはすべて D700+AiAF28-105mmF3.5-4.5D


今回は平日だったこともあって、比較的お客さんも少なめでした。
もっともオープン直後に比べると休日でも比較的空いているようですけどね。
撮影に関してはフラッシュはOKなんですが、使わなかったので結構苦労しました(^^;
特に最後の新幹線は、オリジナルはかなり暗くレタッチでなんとか救出できましたが。
ちょっと甘く見てました(笑)


次回は鉄道系博物館シリーズ第2弾、東向島の東武博物館を訪ねます。
by sampo_katze | 2009-09-22 20:10 | 博物館・美術館 | Comments(0)


<< ミニ国鉄のSL・EL のんびり客車&ディーゼルカー >>