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モグラ鉄道誕生☆
地下鉄博物館編・前編。


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「日本最初の鉄モグラ」


鉄道系博物館シリーズ3部作の最後は、東京都江戸川区にある「地下鉄博物館」を訪ねます。
開館は1986年(昭和61年)で、途中2002年(平成14年)12月から半年ほど間
高架橋耐震補強工事に合わせてリニューアル工事を実施しています。

場所は東京メトロ東西線「葛西駅」の高架下で前回の「東武博物館」と同様アクセスは抜群!
と言いたいところですが、中央出口を出てから博物館までの道がややわかりづらかったです(^^;
というのも出口のまん前を「環七通り」が横切っていて、博物館入り口はその向こうにあるんですが
そこまでの案内がまったくなかったため(目に入らなかっただけ?汗)

ちなみに西船橋・浦安方面から「中野・三鷹方面行き」の電車に乗ると、ホーム後方に「博物館口」というのがあります。
「西船橋方面行き」の電車に乗ったときは、一度向かいのホームに出てからこの出口に向かったほうが迷いにくいかも?(^^;


表紙の写真は、日本で最初の地下鉄車両「1000形」の1号車です。
過去の事例をひもとくまでもなく、鉄道での火災は大事故につながる原因のひとつ。
屋外で発生しても被害が大きくなる可能性があるのですから、狭いトンネルを走るとなれば危険度はさらに増しますよね。
そのため当時構造の一部に採用されていた鋼鉄を車体全体に使用して不燃対策を徹底しました。
もちろん安全と引き換えに重量はとても大きくなってしまったわけですが、安全第一ですもんね。


地下鉄博物館公式サイト
地下鉄博物館@Wiki
東京地下鉄道1000形電車@Wiki









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正面から眺めてみます。
貫通扉や窓の周りなどにブツブツがついていますね。
これは鋲(リベット)で外装の鉄板を接合するためのもの。
古い車両ではこれがよく使われていて、外観上のポイントになってることがあります。

もう1つ、気になるのが右の窓の下にたたまれている柵のようなもの。
ここと反対側の正面向かって右側にもあり、よく見ると左側にはフックのようなものも見えます。
2両以上つないだとき、連結部への落下防止のための柵だったのでしょうか。


リベット@Wiki


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開業当時は浅草~上野間の2.2km、所要時間はたった5分でした。
でも「東洋唯一の地下鉄道」というものめずらしさもあって、乗車まで2時間待ちなんてこともあったんだとか(^^;

でもこれに先立つこと2年。
日本で最初に路線と駅が地下にある「地下路線」が仙台市内に存在したことはあまり知られていません。

宮城電気鉄道@Wiki



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リニューアル開業後、車内にも入れるようになりました。

今の車両と比べてみると、結構ちがいがみられますね。
トンネルの断面積が小さいため、屋根裏一杯まで天井を広げ車内空間を確保しています。
座席の端にはひじ掛けのような手すりはありますが、網棚までのポールはなく
扉付近の通路中央に「センターポール」があるのみです。
当然空調設備は設置するスペースなどありませんので・・・・・(^^ゞ


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車内照明は間接照明で、天井に向けて照射するタイプです。
乗客がまぶしく感じないようにする配慮に加え、不燃性のカバーがなかったということも理由でしょうか。

つり革がついている向きもちょっと変わっています。
現在の車両は重力に従って(?)真下に吊り下がってますが、これは窓のほうに向いていますね。


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引っ張ってみるとこの通り動きますが、手を離すと窓のほうに向かって


「ガーン!!」  (゜Д゜;;


「リコ式」と呼ばれる方式なんですが、なんせバネの力で結構な勢いで戻るので
前の人の頭にぶつかってトラブルになることも多かったようです。
実際に動かしてみるとわかりますが、下手すると大ケガをしそうなくらい(汗)
そのため、1967年(昭和42年)製以降は現在のようなタイプに切り替えられていきました。


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つり革と間接照明が並ぶ様子。
つり革の固定金具の意匠がなかなか凝っていて、結構おしゃれな内装ですね。


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乗降扉のそばにある「扉開閉スイッチ」「非常灯」

自動扉は当時としてはとてもめずらしく、車内に同乗している車掌がスイッチを操作して開閉していたようです。
このあたりは路面電車やバスの方式を採用しているんでしょうね。

非常灯は、パンタグラフではなく第3のレールから集電するタイプでは必須だったものです。
駅の近くでは電気が供給できない区間がわずかながらあるため、車内が真っ暗になってしまうので。
ちなみに現在の車両(01系)ではそのような現象はありません。
厳密に言えばほんと~に「微妙に」ですが、明るさが変わっているらしいんですけどね(^^;


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正面側の運転台には運転手のマネキンが置いてあります。
マスコンとブレーキを白手袋をして握っていて、まるで当時の運転の様子を見ているようです。


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車体は不燃性なのに、なんで枕木は「木製」なの??
という疑問はさておき(笑)

線路の間に置かれているのは「打子式自動列車停止装置」(ATS)の部品です。
簡単に説明すると、赤信号になると靴のような形をした「打子」が立ち上がります。
列車がそのまま進入すると打子が車体下にある「突当たり弁」(トリップコック)にあたってブレーキ管の圧縮空気が開放され
非常ブレーキがかかる仕組みになっています。

単純かつ確実な上、運転速度がそれほど高くないこともあってか銀座線・丸の内線では開業当初から採用されていましたが
それぞれ1993年(平成5年)と1998年(同10年)に「CS-ATC」という新しい方式に切り替えられました。

自動列車停止装置@Wiki


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銀座線車両の裏側にある「自動改札機」のレプリカ。
開業当時は運賃は10銭均一でした。
そのため、切符の代わりに10銭白銅貨を入れると通過できる「ターンスタイル」方式になっていました。

開業当時は3分ごとに列車が出ていたにもかかわらず、改札口に並んだ乗客が地上にあふれ
上野公園から上野広小路まで長蛇の列が続いたんだとか。
もしこの自動改札がなかったら、どうなっていたんでしょうね(^^;


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列車の横は当時のホームの様子が移設・再現されています。
壁には特製のスクラッチタイルが採用され、間接照明を使うなどかなり凝った内装になっていたんですね。
ひらがなで大書きされた「うへの」の文字も味があります。


すべて D700+AiAF28-105mmF3.5-4.5D


次回は、地下鉄の「造り方」をのぞいてみます。
by sampo_katze | 2009-10-02 21:25 | 博物館・美術館 | Comments(0)


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