サンシャイン水族館&国立科学博物館編・第6回
「サンシャイン水族館」を出たのは14:30頃。 雪ならどこかの庭園などで都内の雪景色を楽しむということができるんですが、あいにく雨に変わってしまいました。 しかも寒さは相変わらずなので、外を歩き回るのはちょっと厳しいです。 でも帰るにはまだ早いのでちょっともったいない。 さて、どうしましょう? そこで思いついたのが、かつて「地下鉄シリーズ」で立ち寄ったものの中に入らなかった場所を訪ねること。 といってもそんな場所は数多いんですけどね(^^; その中で駅から比較的近い、「上野」にある「国立科学博物館」を訪ねることにしました。 昨年の7月から10月にかけて特別展「恐竜博2011」が開催されていて、それを見たいと思っていたんですが そちらよりも「Brompton」で走り回ることを優先してしまったため、気がつけば期間を過ぎていたということもありました。 でも公式サイトを見ると今年の夏も開催されるようなので、ぜひ見に行かねば! 表紙の写真は、昨年5月の「日比谷線ポタ」で訪れたときの「国立科学博物館」です。 当日は雨が降っていて撮影できなかったので、過去写真を再掲載しています(^^; この建物は「日本館」で、1931年(昭和6年)9月に竣工しました。 2004年(平成16年)11月から2007年(同19年)9月にかけて改修工事が行なわれ現在に至ります。 その翌年の2008年(同20年)には「重要文化財」に指定されました。 国立科学博物館 国立科学博物館@Wiki blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。 その入口で出迎えてくれたのは「ミナミゾウアザラシ」(南象海豹)と「アホウドリ」(信天翁)です。 「バイオロギングサイエンスって何? この聞き慣れない名前は、2003年に東京で最初の国際シンポジウムを開催するときに、開催委員達によって考え出されました。 バイオ(bio)は「生物」、ロギング(logging)は「記録する」、という言葉。 合わせると「生物が記録する科学」という意味になります。 私たちが見ることができないいろいろな現象を調べるため、海の動物に小型の記録計をとりつけることから始まりました。 現在ありとあらゆる動物を対象としてバイオロギングサイエンスが進められています。」 「ゾウアザラシはスーパーダイバー 1980年代に国立極地研究所の内藤靖彦教授(当時)が機械式の深度記録計を開発しました。 アメリカ・カリフォルニアの海岸で繁殖を行うキタゾウアザラシにこの装置を取り付けたところ、 2ヵ月半海で過ごす間、ずっと潜水を繰り返しているということがわかりました。 20分間も息を止めて潜ったあと、3分半水面で深呼吸しただけでまた潜ることができます。 ここにいるのはミナミゾウアザラシ。 2000mも深く潜ることができます。ちなみに2000mというと富士山の5合目あたり。 一度の呼吸でこんなに潜れるゾウアザラシはスーパーダイバーですね。」 ※いずれも案内板より引用、以下同じ 余談ですが「ゴルフ」のスコアで「パー」より3打少ない(-3)「アルバトロス」とはこの「アホウドリ」のこと。 さらに-4だと「コンドル」、-5だと「オーストリッチ」つまり「ダチョウ」となるんだそう。 現実的に起こりえないものにまで名前がつけられているんですね(^^; ミナミゾウアザラシ アホウドリ ゴルフ いずれも@Wiki 直前にどちらも見てきたばかりなのでリアルにイメージできます。 こうして言われてみれば構造はよく似てますね~。 「マンボウとペンギンは、同じ泳ぎ方! 90度回転すると、ヒレの向きが同じだね。 ペンギンの体を上から見ると右と左が同じ形をしています。 これは、左右のヒレを上下に振って泳いでいるため、左右の形や大きさをそろえる必要があるためです。 マンボウの体を横から見ると、上半分と下半分が同じ形をしています。 そう、マンボウも背ビレと尻ビレをペンギンのように一緒に動かすことで泳いでいるのです。 サメの会話 右 お兄ちゃんが90度回転するとどうなるの 左 泳ぎにくくなるでござるよ(ジタバタ)」 南側の「生き物たちの日本列島」では、様々な動物や鳥の剥製が展示されています。 最初のエリア「DNAが明かす生物史」の「ヒグマ」。 四つんばいになっているためそれほど大きく見えないのですが、これが立ち上がると巨大に見えるんでしょうね。 そんなのと山の中で出会ったらと考えると・・・・・(゜Д゜;; それはさておき、DNA解析をすると同じ「北海道」に住む「ヒグマ」でもそのルーツが異なるんだそう。 ほかにも「ニホンシカ」や「アカネズミ」、高山植物の「ヨツバシオガマ」についても触れられていました。 「ヒグマの渡来の歴史 北海道のヒグマ集団は分布の南限に当たり、世界的に見ても例のないダイナミックな動物地理的歴史を示している。 DNAの解析によると、北海道のヒグマは系統の異なる3つの集団(Aグループ道北-道央地方、Bグループ道東地方、Cグループ道南地方)から 構成されることが明らかになった。 これらの集団は氷河時代の異なる時期に、異なる経路を通って渡来したと考えることができる。 もっとも古くCグループが本州から、次にBグループがサハリンを経て北海道東部に、最後にAグループが最終氷期にできた 宗谷海峡の最後の陸橋を通って渡来してきたものと考えられる。」 「固有種」と「準固有種」が展示されています。 「鳥が語る形の変化 飛ぶことができる鳥類でも、日本には固有種や準固有種が30種近くいる。 それらは多くの場合、大陸の東端に隔離されることで、数百万年という長い年月の間に固有化した。 それらの現在の分布域は、ひとつの島に限定される狭いものから、日本列島のほぼ全域、さらにはそれを越えるものまで さまざまである。」 美しいサンゴに住み着いているのでこのようなきれいな色になったんでしょうね。 「サンゴガニの多様性 造礁サンゴ(ぞうしょう)の枝の間には、サンゴガニの仲間がすみついている。 サンゴガニ属はハナヤサイサンゴ類を、ヒメサンゴガニ属はミドリイシ類を好み、雌雄でなわばりを守ってくらしている。 これらのカニは、サンゴが出す粘液を食料として利用する一方、オニヒトデの食害(しょくがい)からサンゴを守っているため、 共生の関係にあるといえる。 現在までのところ、造礁サンゴに共生するサンゴガニ類は、紀伊半島まで分布することが知られている。」 後の説明にあるとおり、この鳥が渡ってくるのが畑に麦をまく時期と重なることからこの名がつきました。 下の本は「シーボルト」のスケッチです。 学名が「Ficedula mugimaki」、英名も「Mugimaki flycatcher」とどちらにも和名が含まれているのはめずらしいですね。 「渡り鳥が知らせる麦まきの時期 ツツドリが鳴けば粟(あわ)をまき、カッコウが鳴けば豆をまくなど、 渡り鳥が種まき時期の目安とされる地方が日本各地にある。 ムギマキは、秋の麦まきの時期に渡りの固体が見られることに因んだ和名と学名をもつ。 ムギマキ スズメ目ヒタキ科 Ficedula mugimaki」 「オランダ商館医師シーボルトが1823(文政6)年8月11日から1828(文政11)年12月30日までの日本滞在中に 日本の動物・植物を研究し、「日本動物誌」・「日本植物誌」にまとめた。 その「日本動物誌」に描かれたムギマキ。(複製)」 ムギマキ@Yachoo!オンライン野鳥図鑑 フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト@Wiki 思ったよりも小さく、普通の猫と変わらない感じでした。 イリオモテヤマネコ@Wiki 「雪を味方に生きる 積雪が多い地域の生き物たちは、その苛酷な環境に適応して巧みに生き延びてきた。 哺乳類の場合、多雪地域の個体群では色彩の薄い冬毛が、捕食者と被食者の双方にとって効果的な隠蔽色として機能している。 植物では近縁種または同種が日本海側と太平洋側に分かれて分布している場合、類似した形態的変異を示すことが知られている。 常緑広葉樹の場合、日本海側では低木でほふく型になる傾向がみられ、多雪地域の環境に適応したと考えられている。」 「テン テンは地方によりキテンやスステンと呼ばれるが、これは北部の個体群ほど冬毛が白っぽくなることに由来している。 積雪が多い地域では、明るい色の毛は獲物を得る際の有効な隠蔽色として機能する。 また、その密生した柔らかい冬毛は、細長い体型を持つイタチ科動物にとって、体温の発散を抑えるために いかに役立っているかがうかがえる。」 「ノウサギ ノウサギは、夏毛は日本ではどこでも褐色であるのに対し、雪が積もる地域では冬毛が白くなる。 これを俗に、トウホクノウサギと呼ぶ。 ウサギは常に捕食者に狙われる存在であり、雪の色に合った体色で敵に見つかりにくくなっているのである。 一方、積雪のない地域のキュウシュウノウサギと呼ばれる集団では、白い体色は目立つため冬でも褐色のままである。」 ちょっと貧相に見えるくらい毛が少ないですね(^^; 耳周りの毛はほとんどなく、ここから熱を放散して体温の上昇を防いでいるんでしょう。 夏とはがらりと様相が変わります。 ふさふさとした毛が多くなり、顔が少し大きくなったように見えます。 耳周りもずいぶん厚く覆われていますね。 「甲斐犬」(かいけん)、「樺太犬」(からふとけん)、そして「秋田犬」(あきたいぬ)です。 「樺太犬」は「南極物語」(「高倉健」さん主役の映画☆)で一躍有名になった「ジロ」。 また「秋田犬」は「渋谷駅」のランドマークともなっている忠犬「ハチ公」です。 某ケータイCMでおなじみの「お父さん犬」に似てますが、あちらは「北海道犬」なのでちがいます(^^; 極寒の地域に対応する体形になっているともいえますね。 「ハチ号 代々木富ヶ谷 云々~」の刻印がされています。 これはそのときの1枚です。 2009年6月14日の記事 甲斐路 すべて D700+24-120mmF4G/VR 次回は、1階と3階の展示です。
by sampo_katze
| 2012-03-25 12:55
| 博物館・美術館
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