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大河原の沈下橋と水力発電所
伊賀国の歴史と自然をめぐるポタ編・第2回


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「紅葉はまだまだこれから」 (この当時は・・・ですが)


スタートした「伊賀上野駅」から次の「島ヶ原駅」までは7.3kmあり、「関西本線」の中では2番目に長い区間です。
またほぼ直線的に結ばれている鉄路に対して、道路はかなり迂回しています。
このため「国道163号線」経由の南回り、「県道680号線」「138号線」経由の北回りとも約10kmほど走る必要があります。

今回は交通量が多いと思われる国道を避けて北回りルートにしました。
予想通り車はあまり通らない静かな道ではありましたが、ちょっとアップダウンがありました。
まぁ、このあたりは山間ですから平坦なわけはないんですけどね(^^;

さて、温泉もある屋外複合施設の「やぶっちゃ 島ヶ原温泉」を出てしばらくは「関西本線」に沿うようにして西へと向かいます。
そして2つ先の「大河原駅」から進路を南へと変え、「木津川」の支流「名張川」(なばりがわ)をさかのぼっていきます。


表紙の写真は、「やぶっちゃ」の東側に広がる「オートキャンプ場」です。
さすがに10月も半ばということもあってか、サイトはガラガラでした。
でも、かえって静かな山間の夜を過ごすことができていいかも?


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橋の上から眺める「木津川」の流れ。
鏡のように静かな川面に朝日がきらめきます。
左に浮かぶ岩畳(?)がなんだか龍の頭みたいに見えました。

このまま下流の方に進み、「関西本線」の「木津駅」付近まで行くと「嵐山」(あらしやま)まで通じるサイクリングロード(約45km)があるそうです。
「大阪」からも程近いので、トレーニングに来られるローディーさんも多いんだとか。
ここもいずれは走ってみたいですね。


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反対の西側の眺め。
こちらはかなり岩畳が発達しています。


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「やぶっちゃ」の南側に出ると丁字路があるので、そこを右折し「大和街道」を西へ。
1.2kmほど進むと「木津川」に架かる「島ヶ原大橋」があります。
車道の橋なんですが、立派なトラスがあるためになんだか鉄道橋のようにも見えますね。


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「島ヶ原駅」入口のそばで見かけたレトロな雰囲気の家。
小さな看板には「家具工房 TICKLE27」と刻まれています。
この日はお休みだったのか、それとも時間が早いためか開いていませんでしたが、
あとでサイトがあったので見てみると、今年の6月にオープンしたオーダー家具の工房とのこと。
なかなか楽しげな作品がありましたね(^^)

TICKLE27 Furniture


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駅から約800m進むと「国道163号線」と合流します。
その交差点の名前は「町」というシンプルなものでした(^^;
ここからしばらくは上りが続きます。

そして交差点から2km弱ほど進むと「三重県」から「京都府」へと県境を越えます。
このあたりは意外と南北に長くて広い「京都府」の南東端付近。
すぐ南は「奈良県」なので、3県にまたがるエリアになっているんですね。


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ちょっと変わった形をしたこの建物は「南山城村文化会館」、愛称は「やまなみホール」です。
そのとなりには「農林特産物直売所」があり、週末だからか出店が立っていました。
前を通ると焼そばの香ばしいソースの香りに鼻をくすぐられ・・・・・クンクン( ̄¬ ̄*
でもここは我慢してスルーしました(^^;

やまなみホール


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そして「町交差点」から約7km、ようやく「大河原駅」まで来ました。
ちょうど列車が着いたばかりだったようで、駅前にはハイキングに出かけると思しき親子連れと年配の方のグループが集まっていました。

これは国道沿いにあった「恋志谷神社」(こいしだにじんじゃ)と「恋路橋」への案内板。
どちらもロマンチックな名前ですね(^^)



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国道から分かれた小道が川に向かってゆるやかに下っています。
その左側に「恋路橋」があります。
駅前にいたグループもこの橋を渡って対岸へと歩いていきました。
「恋志谷神社」はその先の小道を進んだところにあり、「大河原駅」からは約600mです。


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「恋路橋」はコンクリート製の「沈下橋」
上面は真っ平らで車止めのような盛り上がりもまったくありません。
また上流側は三角柱のようになっていて、流れてくる草木などが引っかかりにくくしているようです。


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橋の上から上流方面を眺めます。
ゆるやかに描かれるカーブの向こうに見える「やまなみホール」。
白くて特徴ある形の建物なので目立ちますね。


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橋の南側には小さく名前が刻まれていました。


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さて「恋路橋」を渡って「木津川」の上流方面へと進みます。
800mほど進むと「府道82号線」と合流するので、そこを右折して南へと向かいます。
と、その前に橋の向こうに見える小さなダムのようなものとレンガ造りの建物が気になりました。
橋のたもとにある説明板には「大河原発電所」と書かれています。
建物は大正時代に建てられた貴重なものなんだそう。
う~~ん、これは気になる!

「大河原発電所
 大正の煉瓦造りとして建築学的にも珍重されている大河原発電所は、大正8年12月に京都電灯株式会社により建設されました。
 それ以降、関西配電株式会社に引き継がれ、昭和26年には電力再編成のため関西電力株式会社に引き継がれました。
 現在も山城、奈良方面に電気を送り続けています。
 また、発電所本館は、昭和57年に社団法人「日本建築学会」より、全国の建物約2000棟の中に選ばれました。」

※説明板より引用、数字は漢数字表記


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とりあえず橋を渡ってみると、川沿いに建物の方へ小道が伸びていました。
そのまま入っていけそうなので建物のそばまで行ってみることに。


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建物の妻面側を見上げます。
上層部に取りつけられた換気口がピカピカの金属なのがちょっと残念ですね。
せめて色を茶系にしてもらえたらと思うんですが(^^;


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青空に赤いレンガがよく映えます。


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ちょっと洒落た感じの手すり。

現役稼動中の発電所ということで、内部見学などはできないようでした。
でも、レンガ造りの重厚な建物は外観から見るだけでもなかなかの迫力。
以前に訪ねた「信越本線」(現在は廃線区間)の「碓氷峠」越えの途中にあった「丸山変電所」を思い出しました。


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、名張川の下流部にある高山ダムを訪ねます。
by sampo_katze | 2012-12-12 21:10 | Brompton+西日本 | Comments(0)


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