伊賀国の歴史と自然をめぐるポタ編・第4回
![]() 「名張川」沿いの長い上り坂をなんとかクリアして。 「京都府」と「奈良県」の県境にまたがって架かる「八幡橋」を渡るか否かでキツさが全然ちがうんですが、 何を思い違ったのか、キツい方の道を進んでしまったもので(汗) あまりにヘロヘロになったのでしばらく小休止。 その後「府道753号線」~「県道82号線」と経由して「国道25号線」へと出ました。 この国道は少し南側に「名阪国道」が平行して伸びているためか、交通量は少なめで走りやすかったです。 さて、次の目的地は「旧小田小学校」。 今回のコース原案となった雑誌「自転車人 Vol.21」での記事でも紹介されていました。 洋館は大好きなので、ぜひ訪ねてみたいと思ったところです。 ただ、ちょっとわかりづらいところにあるのが難点かも(^^; 「伊賀市」の「八幡交差点」で左折して北上、「伊賀鉄道」の「西大手駅」すぐ西で踏切を渡ります。 次の「西大手交差点」はそのまま直進し、300mほど進んだところで右斜め前に分岐する小道へ。 そこから150mほど進んだところにあります。 建物の前には小さいながら駐車場もあるので、車でも来場できますよ。 表紙の写真は、「旧小田小学校」の校舎を駐車場から眺めたところです。 緑の向こうに建つ白亜の洋館は、とても小学校とは思えないほど立派です。 「旧小田小学校本館について 旧小田小学校本館は、明治14年(1881)に建てられたもので、現存する小学校校舎としては県下最古の建物です。 創建当時「啓迪後人」(教え導く)より校名をとり「啓迪学校」(けいてきがっこう)と呼ばれ親しまれていましたこの本館は、 木造洋風二階建てで寄せ棟造り、屋根は桟瓦(さんがわら)葺きで、延べ274㎡あります。 最も意匠をこらしているのは正面の造りで、中央部に膨らみをもたせた洋風の円柱を用い、階上・階下とも吹き放ちになっています。 玄関入口上部には、竜の彫刻がはめこまれており、創建当時のギヤマンの色ガラスも数枚残っています。 小田小学校は昭和40年に児童数の減少により廃校になりましたが、近代初等教育の草創を象徴する記念物として、 昭和50年に三重県の文化財(建造物)に指定されました。 しかし、長年の風雨にさらされ老朽化がひどく、保存修理を行って新たな活用を図ることになりました。 平成2年度から県費補助を受け、解体調査や当時の図面をもとに太鼓楼の復原をともなう保存修理工事を実施し、 平成6年11月に5か年にわたる工事を完了し、往時の再現をみるに至りました。」 ※案内板より引用、以下同じ blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。 ![]() ![]() ひし形のブロックが並んでいます。 ![]() 前列に並ぶ柱は1本ではなく2本になっていますね。 ![]() その奥に掲げられている文字は、冒頭の説明にもあるとおり「けいてきがっこう」と読みます。 ![]() 1891年(明治24年)に描かれた銅版画「平井神社境内の図」。 創建当時の「小田小学校」が右下に描かれています。 ![]() 図中の薄く色がついているエリアがほぼ現存している部分にあたります。 かつてはもっと広かったんですね。 ![]() 外で実物を撮ってみたかったんですが、望遠を持ってこなかったのでパネルを撮りました(^^; ![]() ノートや鉛筆の代わりに使われていた「石盤」と「石筆」も置かれていて、書き味を楽しむことができます。 まぁ、お世辞にも書き味がいいとはいえませんでしたけどね(^^; 「「昔の教室」の復元にあたって この教室は、旧小田小学校が廃校になるまで使われていた当時の机を基調として、昭和20年~30年代当時の 小学校の教室を復元したものです。 天井の電灯は当時の形態を残しており、机やいすも木製で、今では珍しい二人掛け机などを設置してあります。 机には、ふた付きの物や一枚天板の物などがあります。 机上面に、当時の児童の落書きや二人の境界線の刻みあとなどが残っていたり、いすの前部が座りやすいよう 斜めに角度がつけられたりしています。 黒板は、今のように曲面磁石黒板や上下移動式ではなく、木の板に塗料が塗られた物で、チョークの字も あまり書きやすいものではなかったようです。 また、教室には、足踏み式オルガンや地球儀、教授用そろばんなども設置してあります。 なお、この教室の復元にあたっては、旧青山町立高尾小学校や博要小学校、その他市民の皆様方からの ご協力をいただきました。 平成17年11月」 「石盤(板・せきばん)と石筆(せきひつ)って なに? 明治になって始まった学校教育で、筆記用具(書くための道具)として、硬筆が主に使われるようになりました。 しかし、鉛筆が普及するまでは、「石盤」に「石筆」で書いていました。 小学校の教育内容を定めた「小学教則」にも「綴字」(ていじ)の授業には石盤におのおの練習するよう決められていました。 明治後期から大正時代頃に、小学生が使う筆記用具も石盤・石筆から「ノート」と「鉛筆」に代わっていきました。 「石盤」は、粘板岩(ねんばんがん)の黒くて滑らかな性質を利用し薄い板に加工したもので、 それに木枠をつけたものです。 「石筆」は、蝋石(ろうせき)を加工して鉛筆状に作ったものです。 白・灰・緑色などで不透明、脂肪光沢を持っています。 カリウム・酸化アルミニウム・珪酸(けいさん)などを主成分としています。」 ![]() 見上げると2階の窓には鮮やかな赤と青に色づいたガラスがありました。 ちなみにこの階段は廃校時の平面図には載っていません。 なので復元工事の際に新たに設けられたもののようです。 また当時の階段は残っていますが、昇降はできないようになっています。 「この学校が建築された明治14年(1881)当時の色ガラスで、昭和40年(1965)の廃校時に残っていたものです。 「当時の建築掛(かかり)が神戸市まで出向いて調達した」と伝えられていて、 「ギヤマンの学校」として評判になりました。」 ![]() そこにちょうど色つきガラスを通った日の光が差し込みました。 ふたりなかよく並んでいるように見えて、ちょっとほほえましい感じです(^^) ![]() なぜか「燭台」が左右につけられていました。 夜の演奏会の時に使われたものなんでしょうかね? 「燭台(しょくだい・ろうそく立て)つきのピアノ 日本楽器製造株式会社(ヤマハ)製造の初期のたいへんめずらしいもの。 小田小学校で廃校まで使われていた。」 ![]() ここの窓も当時のままのようで、先ほどの階段よりも枚数が多いです。 ![]() 現在ではこのようなガラスは作れないとのこと。 ちょっと不思議な感じがしますが(^^; ![]() ちょっと中途半端ですが・・・・・。 「太鼓楼 洋風建築のシンボルとして建築当初からあったと思われますが、明治時代末期には無くなっていたようです。 しかしその存在は下の図(※)によって裏付けられています。 また、保存修理前の調査によって柱や垂木の位置が判明したので、今回復元しました。 中には太鼓がつるされ、合図に使われていたようです。」 ※ここのみパンフレットより引用、図は「平井神社境内の図」を指す すべて D700+24-120mmF4G/VR 次回は、伊賀流忍者博物館に併設されているアトラクションショーを見てみます。
by sampo_katze
| 2012-12-16 21:10
| Brompton+西日本
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