名古屋のリニア・鉄道館を訪ねよう!編・最終回
「リニア・鉄道館」の最後は展示されている「新幹線電車」の顔をいろいろな角度から比較してみます。 といっても見える角度は決まってますが(^^; ここには展示されていませんが、ほかで撮った車両も少し追加してみます。 表紙の写真は、「0系」から「N700系」まで歴代「東海道新幹線」の車両の横顔を描いたパネルです。 来年で開業50周年になりますが、車種は意外にも少なく(?)5種類です。 最初の「0系」から次の「100系」まで約20年ものブランクがあるというのが大きいかもしれませんね。 またこの5車種の中で「300系」はほかとはちょっとイメージがちがう感じがします。 旧世代から新世代への過渡期といったところでしょうか。 なお、それぞれ製造車両数と運用年は以下の通りです。 「N700系」には「九州新幹線」用も含まれているので、すでに歴代2位の製造数になってるんですね。 改良型の「N700A」も登場しているので、「700系」が置き換えられるのも時間の問題かもしれません。 0系 3216両 1964年~2008年 100系 1056両 1985年~2012年 300系 1120両 1990年~2012年 700系 1200両 1999年~ (製造は終了) N700系 1888両 2007年~ ☆700系は「レールスター」を含む。 余談ですが、この後の新車両はどんな車号になるんでしょうね? すでに「800系」はありますし、「900番台」は「試作車」などに割り当てられているから使えないし。 「JR東日本」は早くから「E〇系」に移行し、「JR西日本」も「北陸新幹線」用で追従しています。 これは共用運用となるためというのもあるんでしょうが。 まぁ、いずれにしてもまだまだ「N700系」がいるので関係ないかな? blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。 長らく「新幹線」の顔として君臨してきた車両です。 丸っこいフォルムなので、今ではスピード感はあまり感じさせません。 でも「航空機」の先頭部をモデルにしているんですよね。 その外観塗装色以外は「0系」とまったく同じ顔です。 わずかに窓下の点検蓋(?)がうめられているところがちがうかな? 「922形新幹線電気軌道総合試験車 新幹線の線路、架線、信号をチェックする「ドクターイエロー」 新幹線の安全運航を保つために、走行しながら架線、信号、軌道の検査・測定を行う事業用の新幹線電車。 通常の営業列車と同じ速度での走行が可能なように0系新幹線をベースに製作され、 車内には各種の測定機器が搭載されている。 車体の色から「ドクターイエロー」の愛称がつけられた。 展示の車両は7両編成中の7号車として運転された。 車号 922-26 定員 - 製造年 1979(昭和54)年 全長 25150mm 製造所 日立製作所 自重 59.0t 1.編成全体で検査・測定 7両編成で架線・信号・軌道の項目ごとに検査・測定作業を実施 □ 高速での検査・測定が可能 210km/h運転で検査・測定が行える走行性能 □ 高精度の測定を実施 レーザー光線を使用し、架線や軌道を極めて高い精度で測定 2.観測窓などの特徴的な設備 架線測定のため天井に観測用の窓を設置。検査・測定用ならではのさまざまな設備を搭載 3.黄色を主体とした車体塗色 「ドクターイエロー」の愛称の由来となったユニークな塗装」 ※説明板より引用、以下同じ 鼻先がぐっと長くなり、「前照灯」も数は「0系」と同じ2灯ながら横並びで細長くなったため精悍な顔立ちに変わりました。 ただ「スカート」の形は変わっていないように見えますね。 「100系123形式新幹線電車 世界トップクラスの居住性を誇った100系新幹線電車の先頭車 0系新幹線の後継者として、東海道新幹線の開業から21年後の1985(昭和60)年から営業運転を開始した 100系新幹線電車の先頭車。 100系は0系をベースとしながらも、居住性の大幅な改善が図られた車両で、1992(平成4)年までに1056両が誕生。 優れた居住性は世界でもトップクラスのものとなり、編成には2階建て車両が2両組み込まれていた。 車号 123-1 定員 65名 製造年 1986(昭和61)年 全長 26050mm 製造所 日立製作所 自重 49.0t 1.高い居住性を確保 大柄なシートや、落ち着きのある配色の採用で、上質の乗客サービスを実現 2.よりスマートなデザインに シャープな先頭部デザインと明快な塗装 3.運転台にも最新機器を導入 運転台のモニタ装置で、車両状態の監視と処置が可能となった 4.客室の電光掲示板による案内表示 最新ニュースや通過駅などの情報を提供し、サービス向上を実現 5.床下機器カバーの新設 床下機器を雪などから保護するためにカバーを設置」 イメージともいえる青と白のツートンカラーは側帯のみとなり、「スカート」も一体化。 「前照灯」も細長いものからやや大きめのものに変わったため「鉄仮面」のようです。 最高速度も270km/hに引き上げられることから、デザインも大きく変わったんですね。 「300系322形式新幹線電車 270km/h運転を実現した初代「のぞみ」試作車 1964(昭和39)年の開業時から使用した0系、その後継者100系に続く3代目となる東海道新幹線電車として 1990(平成2)年に誕生した300系量産先行試作車。 270km/h運転を実現するために開発し、アルミ合金製車体やコンパクトな交流モーターの採用などによって 徹底した軽量化を追及。 高速走行、省エネルギーなどの性能が、それまでの新幹線電車に比べて大きく向上した。 車号 322-9001 定員 75名 製造年 1990(平成2)年 全長 26050mm 製造所 日立製作所 自重 40.9t 1.アルミ合金製車体 軽くて丈夫なアルミニウム合金を採用 2.軽くなった台車 台車を構成する部品数を減らしたボルスタレス台車を採用し軽量化を実現 3.交流モーター(三相誘導電動機) 直流モーターよりも構造が簡単で保守が容易な小型・軽量の交流モーターを搭載 4.回生ブレーキ ブレーキ時にモーターで発生した電力を架線に戻し、省エネルギー化を実現 5.空気抵抗の少ない先頭形状 空気抵抗軽減のため、0系・100系とは異なる先頭形状を採用」 前々回でもふれましたが、細かい点で変更がなされています。 特に「前照灯」は角が丸みを帯びているため、表情(?)もやややわらかい印象に変わっています。 「300系323形式新幹線電車 「のぞみ」運転のために制作された300系新幹線電車 1992(平成4)年から運転を開始した東海道新幹線「のぞみ」用として制作された300系新幹線電車の量産車。 1990(平成2)年に誕生した300系量産先行試作車による走行試験結果をふまえ、 細部の車体デザインや、車内設備を変更。 JR東海所属の300系量産車は960両が制作された。 車号 323-20 定員 65名 製造年 1993(平成5)年 全長 26050mm 製造所 日本車輛製造 自重 40.7t 1.よりスリムになった先頭部 試作編成にあった先頭部のふくらみをなくし、スマートなスタイルに 2.屋根の高さを50mm拡大 室内空間を拡大するため、試作編成よりも屋根の高さを高くし、居住性を向上 3.側窓の位置を50mm下げ、良好な視界を提供 乗客の視野を拡大するため、窓は試作編成よりも低い位置に設置 4.さらなる車体軽量化を実施 車体構造の変更によって、300系試作編成よりもさらに軽量に」 まずは「0系」。 屋根の角も先頭形状同様に丸みを帯びていて、ちょっとぽっちゃりした雰囲気に見えます。 上に載っている機器類は薄型で一体化されていますね。 後方の「2階建て車両」の高さは通常車両よりやや高い程度です。 建築限界がありますから極端に大きくするわけにはいきませんので。 ほぼ同じ焦点距離で撮っていたので、屋根上の様子がわかりませんね(^^; この車両では屋根上には何もなく真っ白で、「アンテナ」の向かって右側に号車番号がふられているだけです。 「運転席」の側窓が後方に引き伸ばされているのがわかります。 「0系」は また照明のせいでやや「アイボリー」よりになっています。 ※2015年11月19日追記 側面の帯は「0系」とは異なり、「300系」以降のように窓下に配置されています。 先頭部がグッと伸びたことでスピード感を増しています。 ここから「スカート」が先頭部と一体化されました。 下部の帯と側面のふくらみがなくなり、シンプルな外観に変わりました。 「300X」は「スカート」が側面下部のカバーと一体化され、「700系」に近い雰囲気です。 また「MLX01-1」は先端が薄い板状になっているのが特徴。 「955形新幹線試験電車(通称:300X) 最新・最良の高速鉄道システムを追及するための試験電車 新幹線電車のあるべき姿を追及するために、1994(平成6)年にJR東海が制作した6両編成の6号車。 7年間にわたり約600回の試験運転を実施し、高速化のためのさまざまな課題を克服するためのデータが収集された。 この展示車両は1996(平成8)年には電車方式では当時の世界最速となる443.0km/hを記録した。 車号 955-6 定員 - 製造年 1994(平成6)年 全長 27150mm 製造所 日立製作所 自重 35.3t 1.両端で異なる先頭車のデザイン 空力性能の違いを確認するため両先頭(1号車と6号車)で異なる先頭部のデザイン 2.滑らかな車体形状 車体表面の凹凸を可能な限りなくした構造 3.アルミニウム合金製車体 アルミニウム合金を使用することで軽量化を実現 4.高速走行が可能な特別な台車 通常の新幹線より軸距(じくきょ:車輪と車輪の間の長さ)を長くし高速走行を実現」 「超電導リニアMLX01-1 世界最高速度を記録した超電導リニア 車両に搭載した超電導磁石と地上に設置したコイルとの間に生じる磁力で車体を浮上させて走る超電導リニア。 車輪とレールとの摩擦力(粘着力)に頼らないため、従来の鉄道よりも高速運転が可能である。 この展示車両は2003(平成15)年には581km/hという鉄道による世界最高速度を記録した。 車号 MLX01-1 定員 - 製造年 1995(平成7)年 全長 28000mm 製造所 三菱重工業 自重 約30t 1.超電導磁石 超高速走行を実現するための超電導磁石を車両側面に搭載 2.先頭形状 ダブルカスプと呼ばれる空気抵抗の少ない先頭形状 3.アルミニウム合金製車体 アルミニウム合金を使用することで軽量化を実現」 2006年11月に「新大阪駅」で撮影した「500系」の横顔。 「W2」とあるので量産車の第1編成ですね。 非常に長い先頭形状です。 余談ですが、「乗車位置案内」のLEDが緑一色の表示になっています。 当時はまだフルカラーではなかったんですね。 車体断面も丸く、まるで「戦闘機」のようです。 床下にもカバーが取りつけられています。 この部分は外観塗装以外は営業車両と変わらないと思われ。 鼻先と「運転室」がずいぶん下がっているのがわかります。 1編成だけ復活した「200系」オリジナルカラーと最新の「E5系」の並びです。 撮影日は2011年12月29日ですが、どちらも増発ではなく「定期列車」として運転されていたものです。 こちらもデザインの大きな違いがわかりますね。 17枚目 D70+AiAF35mmF2D 18、19枚目 D70+DX18-70mmF3.5-4.5G 20枚目 D40+DX18-55mmF3.5-5.6GⅡ ほかはすべて D700+24-120mmF4G/VR 次回から新シリーズ、国立科学博物館(通常展)編です。
by sampo_katze
| 2013-11-26 22:05
| 博物館・美術館
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