多様化の実例・貝類といろいろな十脚類@系統広場
国立科学博物館・地球館を訪ねよう!編・第5回


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「身近な生き物の多様化」


1階にある「地球の多様な生き物」フロア一番奥にある「系統広場」
前回は「キノコ」を紹介しましたが、今回は「十脚目」(じっきゃくもく)です。
「十脚目」とは聞き慣れない言葉ですが、別名はストレートに「エビ目」
要するに「エビ」「カニ」「ヤドカリ」などです。
それとは別に「貝類」も少しプラスしています。

実は、初めはタイトルを「甲殻類」で考えていました。
でもこの分類はとても幅広く、「エビ」に姿が似ている「オキアミ」はもちろんのこと
「ミジンコ」「フジツボ」、果ては「ダンゴムシ」などもこのグループに含まれるんだそう!
てっきり海の生き物だけかと思ったら、陸上のものもいるなんて。
確かに堅い殻を持っているのが多いですけど、これは意外でしたね。

さてこのグループ、別角度から見ると「食」の対象ですよね。
なのでわたしが「キノコ」のエリアを見ているとき、左手にあるこちらのエリアから「おいしそう~☆」という声が。
若い男女2人連れで、彼女のほうが何度も言ってました。
その気持ちはわからないでもないですね~(笑)


表紙の写真は、「系統広場」の手前にある「多様性の由来」エリアに展示されていた「アサリ」です。
とても身近な食材ですが、こうして改めて見てみると「貝殻」の多様さに驚きます。
どうしてこんな変化がつけられるんでしょうね。

「アサリは日本各地の河口付近の干潟などにすみ、その貝殻の模様は千差万別である。
 食卓でも容易に種内変異を見ることができる。」



甲殻類@Wiki


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美しい貝殻を持つ「イモガイ」の仲間。
「貝類」の中で最も種数が多いグループで、ここだけでも200種近くが展示されています。
名称も当然多く「コガネイモ」「ベニイモ」「ヤキイモ」なども。
まるで「サツマイモ」を連想させる名前ですが、種名の由来は見た目が「サトイモ」に似ているからだそう。
また開口部が小さいために中身がほとんど見えないことから「ミナシガイ」(身無貝か?)の名もあります。

そして、その見た目とは裏腹にとても危険な生き物。
体内に毒針(銛・もり)を持っており、通常はこれを使って「魚」「ゴカイ」などの虫、「貝類」を捕獲して食べています。
種によっては猛毒で、刺されると「血清」が存在しないために死に至ることもあるんだそう。
海で見かけても、きれいだからといってむやみに手を出さないように!

「イモガイ属  軟体動物門 腹足綱(ふくそくこう)
 イモガイ属は貝類の中で種数において最大の属で、500種以上が含まれる。
 世界中の温暖な海域に分布するが特に太平洋の熱帯域で多様化が著しい。
 肉食で、種類によってゴカイ、巻貝、魚などを食べ分ける。
 この「食べ分け」によって、限られた環境で多様化したと考えられる。」



刺されると死ぬ恐れ!猛毒を持つ「イモガイ科」の貝が危険すぎる@NAVERまとめ



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そんな中で気になったデザイン(?)がこちらのマーブル模様。
チョコチップの入ったアイスみたいです。
このままコーンに入れてみたら食品サンプルになりうるレベルかも??


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先端は「巻貝」らしい螺旋を描いていますが、背が低く平べったいものが多いです。
ですが中には少ないですが、長くとんがったタイプもありました。
こちらはソフトクリームといったところかな?


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ここからは「十脚類」を。
磯に生息する「ヒライソガニ」です。
これだけたくさんの数がいながら、1匹として同じ色や模様がありません(たぶん)。
しかもこれが同じ場所で採集されたものだというのですからオドロキです。

「各地の磯でみられるヒライソガニは、日本固有種である。
 1か所の磯で採集したものでも、色彩や模様に大きな変異が見られる。」



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「日本」を代表する淡水系のカニ、「サワガニ」
その名の通り、水がきれいな場所でしか見られません。
図鑑などでもこのような赤い個体が紹介されますが、自然界では茶色や淡い青もいるようです。


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よく似たこちらは「ベンケイガニ」
以前、雨上がりに「荒川」沿いを走っていたときに見かけたことがります。
近縁種の「アカテガニ」の可能性もありますが、いずれにしてもそのときは最初「サワガニ」と勘違い。
でもこうして見比べると、こちらははさみも甲羅もかなりゴツく脚には毛が生えています。
ぜんぜんちがいますね(^^;

見間違えたときの様子はこちら
2012年8月4日の記事 スカイツリーへGO!


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「ベンケイ」といえば「源義経」「源氏」とくれば次は「平家」
というわけで?「サメハダヘイケガニ」です。
「ヘイケガニ」は甲羅の模様が顔のように見え、その表情は怒っているように見えるのが特徴。
「源氏」に滅ぼされた「平家」の無念が乗り移ったためという伝承があり、名前の由来となっています。
後ろの2組の脚(歩脚)は小さくなっていますが、これを使って貝殻などを背負って身を隠します。


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「平家」といえば「平家物語」、そして「琵琶法師」ですよね。
ということで「ビワガニ」です。
少々こじつけが過ぎますが、気にせず。

何とも特徴的な形の甲羅を持つ種で、脚を取ったら確かに「ビワ」の実ですね。
また下部に小さな尻尾のようなものが見えますが、これは通常は甲羅の下にあるお腹の部分だそう。
「エビ」と「カニ」の中間的な形態をしているといえるでしょうか。


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大型の「アサヒガニ」
「ビワガニ」よりもお腹の部分が大きく出ていて目立ちますね。
ちなみにどちらも「アサヒガニ科」に属します。

アサヒガニ@Wiki


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「マルソデカラッパ」(上)と「トラフカラッパ」
まん丸な形が特徴です。
はさみの外側は甲羅と一体化したようなデザインで、横からだと「二枚貝」のようにも見えるんですよ。

「トラフカラッパ」の横顔はこちら(後半にあります)
2009年5月11日の記事 冷たい海・暖かい海


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片方のはさみが極端に大きい「シオマネキ」
この大きなはさみを振る動きが潮を呼んでいるように見えることからこの名がつきました。
もっともこのような外観を持つのはオスのみです。


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目の先端がとんがっている「ツノメガニ」
右側のツノは取れてしまっているようですが。
これもかつて「宮古島」を訪ねたときに見たことがあります。
最初は白い砂浜に白い体色が見事に調和、すばらしい隠し身の術を発揮するのでわかりにくい!
何かが動いてる?という感じだけなんですが、目が慣れてくると見つけられるようになります。
ところが見つけたはいいものの彼らの歩き、というより走りはとても素早い!
ちょっとでも近づこうものなら電光石火のごとく逃げ出すので、写真に収めることもできませんでした(^^;


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路線を変えて「シャコ」
見た目は「エビ」に近い感じですが、分類上ではまったくの赤の他人。
体形も体の前半分にあたる「頭胸部」が短く、後半分はその2~3倍と長い上に尻尾に向かって太く大きくなっています。
また前脚(捕脚)は「カマキリ」に似た鎌状になっていて、英名では「mantis shrimp」(カマキリエビ)と呼ばれます。
で、この捕脚をハンマーのように使って叩き割って貝などの獲物を捕獲したり身を守ったりするそう。
「YouTube」にその様子がアップされていますが、打撃音からして相当な威力を持っていることがわかります。
水槽のガラスにヒビを入れてしまうこともあるというんですからオドロキですね!

貝を叩き割る 恐怖のシャコパンチ@YouTube


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巨大な「オキナワアナジャコ」
かなりの大型で「腹部」より「頭胸部」が大きくて脚もかなりゴツイ!
「シャコ」の装甲強化版といった感じですが、名前とちがって「シャコ」とは別の分類になるんだそう。
どちらかといえば上の「ヤドカリ」の方が近いんですかね。


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ここからは「エビ」の仲間。
まずは「エビ」の王様?「イセエビ」
もはや説明不要でしょう。

イセエビ@Wiki


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美しさでは負けない「ゴシキエビ」
シルエットは「イセエビ」と全く同じです。
食用にもなりますが、希少なこととその見た目から観賞用となることが多いんだとか。


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通称「アマエビ」で知られる「ホッコクアカエビ」(上)。
先日訪ねた「新潟県」では「ナンバンエビ」と呼ばれていました。
見た目が「唐辛子」に似ていることが由来です。

下は「イガグリエビ」
「アマエビ」をフライにしたものではありません(笑)
でもこの展示の仕方、それを狙ったもののように見えてしまいます(^^;


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左右非対称の大きなはさみが特徴の「テナガテッポウエビ」
この仲間は英名でも「Pistol shrimp」と呼ばれます。
左(個体によって右もある)の太くて短い方のはさみを打ち合わせることで「パチン」と大きな音を立てることができ、
その際に生じる衝撃波で獲物を気絶させて捕獲したり威嚇をしたりするそう。

ぱっちん対決!テッポウエビ - A duel!Pistol shrimp@YouTube


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胴体よりも長い前脚を持つ「オニテナガエビ」
名前に「オニ」とつくことからわかるように「テナガエビ」の仲間では最大クラスです。
色もなかなか鮮やかですね。


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最後は「ウチワエビ」
「エビ」の仲間では異色の存在で、その名の通り平べったい姿をしています。
上から見ると脚が隠れて全然見えないので「カブトガニ」みたいな感じですね。


「系統広場」にはほかにもいろいろな「生き物」が展示されています。
でもキリがないのでこれで終わりにします(^^;


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、栄養を求めてとサイズへの挑戦のエリアです。
by sampo_katze | 2014-02-09 17:35 | 博物館・美術館 | Comments(0)


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