国立科学博物館・地球館を訪ねよう!編・第7回
![]() 「国立科学博物館」の「地球館」、地下1階へと入ります。 このフロアは南側3分の2ほどが「特別展示室」になっているため、「常設展」のエリアは館内で最も小さいです。 展示内容は「恐竜の謎を探る」。 「特別展」で見られるようなレアな展示はありませんが、「常設展」なのでいつでも見られるのがうれしいポイント。 「恐竜界」のスーパースター(?)、「ティラノサウルス」の全身骨格もありますからね。 表紙の写真は、小型恐竜「バンビラプトル」と「ヒト」の全身骨格です。 どちらもジャンプしている様子を表現しています。 この両者は一見すると何の関連性もないようですが、祖先は同じなんだとか。 なんだか不思議な気分になりますね。 「骨に注目! 恐竜の形態学の基礎を勉強するには、ヒトの体を理解することからはじまるともいえる。 バンビラプトルとヒトは、ここではジャンプしているがどちらも飛ぶことはできない(※)。 爬虫類と哺乳類は、今から3億年以上も前に枝分かれし、それぞれ独自の進化をたどってきた。 その結果、ヒトとバンビラプトルは、まったく異なった姿形をしている。 しかし、骨の名前が共通することからも、共通の祖先をもつことがわかる。 ※バンビラプトルは鳥類に近縁な恐竜だが、始祖鳥よりも7000万年前も後の種である。 だから、バンビラプトルが進化を続けていても、鳥類になったわけではない。」 「"bambi"とはイタリア語で「幼い」、"raptor"とは「略奪者」を意味する。」 ※説明文より引用、以下同じ WEB恐竜図鑑 詳しい解説は下記リンクの左下にある「コンテンツ検索」に種名を入れることで見ることができます。 pepper 展示解説システム blogram ランキング参加中!よろしければクリックをお願いします。 最初は「発掘から博物館に展示されるまで」のプロセスの展示。 地中に眠る「化石」を発見し、そこから「発掘」~「復元」(~展示)へと至る手順を説明しています。 もっとも、文字通り「骨が折れる」作業は最初の「発見」にあるんでしょうけど(^^; 「バンビラプトルは、手首、肩、骨盤などに鳥類的な構造をもつことから、 鳥類に近い獣脚類(じゅうきゃくるい)の候補に挙げられている。 ここでは、バンビラプトルの発見から、発掘、クリーニング、研究、骨格復元までのプロセスを再現した。 恐竜学者になったつもりで、恐竜の調査・研究の方法をシミュレーションしてみよう。」 ![]() 素人にはただの石にしか見えないものかもしれないですが、それを見極めるのがプロの目? そして掘り出す前に、その「化石」がどのような状態で発見されたかも記録するのが大事なんですね。 「1発掘 1993年9月 アメリカ・モンタナ州北西部には、約8000万年前(白亜紀後期)に河川やその氾濫原(はんらんげん)で堆積した トゥーメディスン層という地層が露出している。 この地層からは、当展示室のヒパクロサウルスやエウオプロケファルスが発見されている。 化石の発掘を仕事にしているウェス・リンスターは、1993年9月のある日、何気なく拾い上げた 岩石をひっくり返してみたとき、そこに小型獣脚類恐竜の歯骨(しこつ)を発見した。」 「産状模型(さんじょうもけい) 恐竜の化石を見つけたら、早く発掘したい気持ちを抑えて、 個々の骨の位置関係を記録した産状図をつくっておくことが大切である。 この産状模型は、産状図と、保存してあった岩石サンプルをもとに、 国立科学博物館が精巧に再現したものである。」 ![]() 「骨の抽出」とも言い換えられるでしょうか。 目に見えるものだけでなく、「顕微鏡」を使用するレベルまで見極めるのですからこれは大変! 抽出された骨はさらに系統別に分類されていきます。 ここにあるのはそのほんの一部。 説明文にあるのべ5000時間は1日=24時間で単純換算すると約200日。 1日8時間かけたとすれば1年と8ヶ月! 気の遠くなりそうな作業の繰り返しなんですね(汗) 「2クリーニング 1995年9月~1998年12月 獣脚類恐竜の体は、全身で300個ぐらいの骨でできている。 のべ5000時間にわたる顕微鏡下での辛抱強いクリーニング作業の結果、 1998年12月に全身の約90%の骨を得ることができた。 これらの骨の形、関節の形を観察し、比較検討することによって、この動物の分類、系統的な位置づけ、 骨格の動きなどが明らかになっていく。」 ![]() 基本的に「化石」として後世に残るのは「骨」がほとんど。 「骨格」に肉付けしていく作業はそれまでの研究や近縁種の特徴など様々な要素を基に行っているようです。 「体色」となればもう根拠となるものが全くないので適当に決めているとか(^^; そういえば小さいころに見た「恐竜図鑑」では「肉食恐竜」は赤系、「草食恐竜」は緑系だったような。 今思えば確かに適当ですね~(笑) ちなみにこの復元模型はあえて色を塗っていないとのことです。 「5復元 体表面 ウロコか羽毛か? バンビラプトルの化石には、羽毛やその痕跡は見つかっていない。 しかし、羽毛はもともと化石として保存されにくい。 原始的な段階のドロマエオサウルス類が、羽軸(うじく)のある羽毛をもっていたことから、 バンビラプトルもそのような羽毛をもっていたかもしれない。 体色 色はどこまでわかる? ごくまれに模様が残ることはあるが、色が化石に残ることはない。 また同じ種でも、幼体と成体、オスとメスでは色が違ったり、季節によって色が変わることもある。 そのため、絶滅種の体色を正確に復元するのは不可能である。 よって、この復元模型ではあえて色を塗らなかった。 みなさんはこの模型を見てどのような色をイメージするだろうか。」 ![]() これはボタン操作によって回転させ、様々な角度から観察できるようなっているもの。 モデル(?)となっているのは「獣脚類」の「デイノニクス・アンティルロプス」です。 ![]() 通常では見られない角度ですね。 シャフトの陰になっているところが見えないのはご愛嬌ということで(笑) 続いては、身を守るために骨の形状を変化させた「剣竜」と「よろい竜」です。 「体の周りに骨を並べた恐竜たち 恐竜進化の中で、体の周りに板状の骨を発達させたグループがいた。 代表的なものには、ジュラ紀に繁栄した剣竜(けんりゅう)や白亜紀に繁栄したよろい竜がいる。 いずれも体をまもるかのように板を並べているが、その方法は異なっていた。 剣竜は、体の背面に板状の骨を立てるようにして、体は縦方向に拡張されていた。 よろい竜は、体の背面・側面に板状の骨を寝かせて並べ、体は横方向に拡大していた。 いずれも首を保護する鎧をもち、尻尾には、強力な武器を備えているものもいた。」 ![]() 背中に立てた板を並べたような姿をしていますが、この中は骨だったんですね(^^; ![]() その名の通り、背中を「鎧」のような骨で覆われています。 首の部分も表面が波型になった頑丈そうな骨が備わって完全防備。 ![]() 大きな特徴であるはずの「鎧」は左肩付近のみ復元されていて、ほかは取り外されています。 その下の骨格構造を見てもらうための配慮なんだそう。 ![]() 背中の突起は「ステゴサウルス」と比べると小さいですが、代わりに何列にも並んで防御力を高めているんですね。 なお尻尾の部分は見切れてしまっていますが、先端は大きく膨らんでいて「棍棒」のようになっています。 「ステゴサウルス」も尻尾に大きなトゲを持っていて、どちらも「捕食者」から身を守るために使われていたようです。 「エウオプロケファルスの復元模型 エウオプロケファルスの体は、板状の骨がモザイク状に並んで、鎧を形成していたと考えられている。 展示されている骨格標本は、内部の骨格が見えるように、鎧は左前半部だけを復元してある。 この模型は全身に鎧をまとって生きていた姿を想像、復元したものである。」 少々長くなったので、今回はここまでです(^^; すべて D700+24-120mmF4G/VR 次回は、恐竜の謎を探るエリアの続きです。
by sampo_katze
| 2014-02-13 20:45
| 博物館・美術館
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