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冷たい海の魚たち+深海生物たち
赤い電車に乗って水族館に行こう!しながわ水族館編・第4回


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「深い海の大型種」


「トンネル水槽」の出口を抜けて左手に進むと、それまで通ってきた水槽を横から見ることができます。
奥の方をよく見ると、それまで通ってきたトンネルをお客さんが通る様子もわかります。
トンネルの中と外で水槽越しにお互いを撮りあう、なんていうのも面白いかも?
ただ半円柱状のガラスなので歪むかもしれませんけど(^^;

さて、「トンネル水槽」の次は「冷たい海の魚たち」のエリアです。
でもよく見ると、エリアの看板には「深海生物たち」が追加されていました。
以前に訪ねたときもそうなってたかな?
って、完全にノーチェックだったというわけですが(笑)
まぁ「解説帳」を見ると飼育環境は同じようなので、混在していても問題ないようですが。


表紙の写真は、「タカアシガニ」「オオクチイシナギ」のはく製です。
トンネルを出てすぐ右側にあるんですが、順路に従うと微妙に引っ込んだ場所にあたります。
見逃してしまうお客さんも意外と多いかもしれません。


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こちらは水槽内にいる生きている「タカアシガニ」。
「第一歩脚」(だいいち ほきゃく)、要するに「はさみ」を背中の方に回してポリポリとかいているような仕草をしていました。
なんだかシュールな感じです(^^)

「和名 タカアシガニ
 分類 十脚目クモガニ科タカアシガニ属
 英名 Japanese spider crab
 学名 Macrocheira kaempferi
 飼育水温 13~14 ℃
 棲息環境 水深50~300mの砂泥底
 食性 底生動物
 産卵 6~7月頃交尾し、翌年の4月頃産卵。抱卵期間は約1年。孵化した幼生は、30日ほどで稚ガニになります。
 全長 鋏脚(はさみあし)を広げると3m超え。
 生態など 甲幅30cm、甲長40cm、10本の細長い脚をもつ世界最大の甲殻類です。
      春の産卵期には水深50mまで移動して産卵します。
      日本近海の固有種と考えられていましたが、台湾でも棲息が確認されました。
      食用にもなりますが水分が多いため、茹でるより蒸したり焼いた方が美味しいそうです。
      水槽のタカアシガニはオスです。メスは卵を抱えるため腹の幅が広くなっています。」

※解説帳より引用、以下同じ


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ゴツゴツした頭をアップに。
大きめなトゲが目立ちますが、よく見ると細かい毛も生えているんですね。
目の周りもまるで「まつ毛」のような感じになってますし、ちょっと意外な発見。


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同居しているのは「フサギンポ」
頭は大きめで、胴体もけっこう長いです。
周りには「ホタテ」がいますが、生きているものか殻だけなのかは未確認。

「和名 フサギンポ
 分類 スズキ目タウエガジ科フサギンポ属
 英名 Fringed blenny
 学名 Chirolophis japonicus
 飼育水温 13~14 ℃
 棲息環境 岩礁地帯、内湾
 食性 甲殻類、軟体類、多毛類
 産卵 メスは直径2.5mmほどの粘着卵を産み、卵をくっつけ板状にして保護します。
    仔魚は2ヵ月ほど浮遊生活をおくり、3cmほどに成長して底生生活になります。
 全長 50cm
 生態など 眼のまわりや頭部、背面に多数のふさ状の皮弁があります。
      唇がかなり厚く、ユーモラスな顔つきで愛嬌たっぷりです。
      水槽では、狭いところに身を潜めています。とくに筒のなかがお気に入りです。」



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愛嬌ある顔をアップに。
顔の周りに房状の「皮弁」(ひべん)が並んでいるところが名前の由来です。
大きくてクリクリした目とぽってりと分厚い唇がかわいい☆


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「コンブ」?の根元にあるのは同居している「トラザメ」の卵かな?
潮に流されないように両端かららせん状のひもが伸びていて、それが海藻にからげてあります。
よく考えられていますね。


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赤い体がとてもきれいな「エビスダイ」
その見た目とは裏腹に(?)非常に硬いウロコを持っていて身を守っているとのこと。

「和名 エビスダイ
 分類 キンメダイ目イットウダイ科エビスダイ属
 英名 Japanese soldierfish
 学名 Ostichthys japonicus
 飼育水温 13~14 ℃
 棲息環境 沿岸の100m以浅。岩盤域
 食性 甲殻類、魚類
 産卵 不明
 全長 40cm
 生態など 鱗が非常に硬く、ヨロイダイともよばれます。鮮やかな紅色は宝石のように綺麗な種類です。
      定置網や底曳網(そこびきあみ)で漁獲されますが、多くは獲れません。
      正面から見た顔はとても愛嬌があります。ぜひ、エビスダイと「にらめっこ」してみてください。」



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深い海にすむ「ハシキンメ」
名前が似ている「キンメダイ」と棲息域がかぶっていて、どちらも「キンメダイ目」に属しています。
でもそれぞれ「ヒウチダイ科」「キンメダイ科」に属しているので、近縁なれど別種です。
こちらは口がやや上向きについているのが特徴ですね。

下から上目使いでのぞいているのは「エビスダイ」かな?
やや上の方を横切る青いラインは背後の展示によるものです。

「和名 ハシキンメ
 分類 キンメダイ目ヒウチダイ科ハシキンメ属
 英名 Big roughy
 学名 Gephyroberyx japponicus
 飼育水温 13~14 ℃
 棲息環境 水深150~700mの中、底層
 食性 甲殻類、魚類
 産卵 不明
 全長 30cm
 生態など 体色はうすい赤色をしています。深海性の種類で底曳網で漁獲され食用になります。
      夜間は浅いところへ浮上してくることが知られています。」



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正面顔。
上向きの口はこちらから見るとへの字のように見えて、ちょっと怒ってるようにも見えます(^^;


ところで、「ハシキンメ」や「キンメダイ」のように深い海にすんでいる魚には体の色が赤いものがいます。
暗い深海なら黒っぽい色のほうが目立ちにくいのでは?というイメージがあるんですが、これはどうしてでしょう。
その答えは説明板にありました。

「深い海の赤いさかな ~赤+青=黒!?~
 海の中では水深10mあたりから太陽光の赤色が吸収されます。
 水深100mになると太陽光のほとんどの色が吸収され青色のみがのこる暗い世界になります。
 そこで生活している生物には体の色が黒色系のものが多いのですが、なかには赤色をしているものもいます。
 暗闇の中で赤色は目立ちそうな気がしますが、実はそこに差し込む太陽光の青い光と深い関係があるのです。
 それは、赤い体色は青い光と交わることで体が黒く見え、暗闇のなかで外敵から発見されにくくなるのです。」



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こちらは「ツボダイ」
大きな目と先すぼまりに伸びた口が特徴です。

「和名 ツボダイ
 分類 スズキ目カワビシャ科ツボダイ属
 英名 Spearfin boarhead
 学名 Pentaceros japonicus
 飼育水温 13~14 ℃
 棲息環境 水深100~900mの岩礁域
 食性 甲殻類、魚類
 産卵 不明
 全長 25cm
 生態など ツボダイ属は4種からなりますが、日本に分布するのは本種のみです。
      眼が大きく吻端(ふんたん)が尖っています。底曳網で漁獲され、食用になります。」



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水底にいるのは「ババガレイ」
上半身(?)を起こして周囲を見回すようにしていました。
たいていはそこにじっとしていて動かないことが多いんですが、この子はそこそこ活発に動いていましたね。
ちなみに顔を正面から見たとき目が右、あるいは目を上にして置いたとき頭が右にくるのが「カレイ」で、
逆は「ヒラメ」というのが一般的ですが、たまに逆のパターンもいます。

その周りにたたずんでいるのは「トラザメ」です。
本種の英名は「Cloudy catshark」ですが、和名の「ネコザメ」のことではありません。
また和名を直訳した「Tiger shark」は本種とは真逆の獰猛な「イタチザメ」のこと。
ややこしいです(^^;

「和名 ババガレイ
 分類 カレイ目カレイ科ババガレイ属
 英名 Slime flounder
 学名 Microstomus achne
 飼育水温 13~14 ℃
 棲息環境 水深50~450mの砂泥底
 食性 底生動物
 産卵 3~4月に水深100m以浅で行われます。
 全長 60cm
 生態など 高級食用魚で刺身より煮つけや塩焼きが美味です。体表は粘液が多くヌルヌルしています。
      東北地方ではナメタガレイとよばれています。
      大きい餌にも食いつきますが、体の割に口が小さいのでうまく食べることができず
      他魚に取られてしまいます。
      ババガレイ用に小さく切った餌を用意して与えています。」



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土管の中でまどろんでいるのは「ギスカジカ」
岩の影や間でじっとして獲物を待つ待ち伏せタイプの魚のようです。
2匹いるということですが、もう1匹は土管の外にいました。

「和名 ギスカジカ
 分類 スズキ目カジカ科ギスカジカ属
 英名 Flog sculpin
 学名 Myoxocephalus stelleri
 飼育水温 13~14 ℃
 棲息環境 水深55mまでの藻場、岩礁域、河口域
 食性 甲殻類
 産卵 冬に卵径2mmほどの粘着卵を産みます。
 全長 40cm
 生態など 大きな口で同じくらいの魚も丸呑みにします。目の前を動く生き物に反応して捕食するので、
      給餌棒(きゅうじぼう)で顔の前まで近づけます。水槽では石のようにジッとして動きません。
      2匹展示していますので石の隙間からギスカジカを探してみてください。」



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顔のアップ。
こちらもまた愛嬌があってかわいいですね(^^)


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続いては「クラゲたちの世界」のエリア。
最初に登場するのは「タコクラゲ」です。
白い水玉模様が入っていて、結構かわいらしい外観をしています。
名前のとおり「タコ」のような褐色をしているのは少ないですが、体内にいる「褐虫藻」が少ないためでしょうか。

「タコクラゲ  根口クラゲ目
 関東以南の暖かな海域に出現します。傘の直径は20cmほどになり、その表面には白や黄色い水玉模様が点在します。
 触手は持ちません。このクラゲは褐色の体をしていますが、これは体内に共生する褐虫藻(かっちゅうそう)の色で
 クラゲの色ではありません。この褐虫藻は太陽光で光合成を行い栄養をクラゲに供給します。
 その姿が「たこ」に似ていることからこの名前が付けられています。」



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虹色に光るラインを見せてくれる「カブトクラゲ」
写真では伝えにくいのがちょっと残念(^^;

「カブトクラゲ  カブトクラゲ目
 日本近海で最も普通にみられるクシクラゲの仲間のクラゲです。
 体色が透明なため肉眼で岸壁からの観察は大変困難です。
 採集の際に、手に採ろうとするとすぐに崩れてしまうため、海水ごとすくって採集します。
 時期によっては大量発生するため漁業などに被害をもたらすこともあります。
 体には、櫛板(くしいた)と呼ばれる繊毛(せんもう)の集まった板状の透明なものを持っています。
 この櫛板は、8列あり光を反射し虹色に輝いて見えます。」



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ひっくり返っているのは「サカサクラゲ」
その名の通りに普通とは逆に傘を下に、触手を上にしているのが特徴。
「イソギンチャク」に似せているんでしょうかね??

「サカサクラゲ  根口クラゲ目
 鹿児島以南の砂泥地に生息します。
 熱帯性のクラゲで傘の直径は15cmほどになり、触ると痛みを感じる人もいます。
 体内には太陽光で光合成を行い、栄養をクラゲに供給する褐虫藻が共生していて体は褐色になります。
 その名の通り傘を逆さにして、砂の上で生活する変わったクラゲですが、ときどき泳ぐこともあります。」



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水槽の端をコロコロと転がっていくものもいました。
動画で見せられないのが残念!


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最後は定番の「ミズクラゲ」
「口腕」(こうわん)の形で雌雄を見分けられるとのことですが、よく分かりませんでした(^^;
次の機会にもう少しじっくり見てみることにします。

「ミズクラゲ  旗口クラゲ目
 北海道の一部を除く日本各地に出現します。寿命は約一年半で、傘の直径が50cm以上になるものもいます。
 雄雌の区別は容易で傘の中心部から長く伸びた4本の口腕(こうわん)がリボン状が雄、ひだ状が雌として見分けます。
 このクラゲに触れても強い痛みを感じることはありませんが、毒を持っています。
 馬蹄形(ばていけい)をした4個の生殖腺(せいしょくせん)を持つことから「ヨツメクラゲ」とも言われます。」



すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、海の宝石箱のエリアです。
by sampo_katze | 2014-12-22 21:00 | 水族館 | Comments(0)


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