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南極観測船「ふじ」を見学しよう!
名古屋訪問Ⅳ~名古屋港ガーデンふ頭編・第1回


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「名古屋港ガーデンふ頭の二大シンボル」


「リニア・鉄道館」を後にして、昼ご飯を食べるべく「名古屋駅」で降ります。
さて、そのあとはどうしよう?と考えたところ、前日に引き続き「名古屋港ガーデンふ頭」へと行くことにしました。
「名古屋港水族館」の見学でほぼ1日使ってしまったので、ほかの施設を回れませんでしたからね。
昨日の夕方から降り始めた雨もやむ気配はなく、屋根のある施設をめぐるのがよさそうでしたし。
ということで、「名古屋駅」から「市営地下鉄」を乗り継いで「名古屋港駅」へと移動しました。


表紙の写真は、「名古屋港ガーデンふ頭」に展示されている「南極観測船ふじ」「名古屋港ポートビル」です。
天気のよかった前日の朝、「名古屋港水族館」の開館前に周辺を散策している途中で撮った1枚。
どちらも「名古屋港ガーデンふ頭」のシンボルといえる存在感がありますね。
これからそのどちらも訪ねるんですが、まずは「ふじ」から見学することに。
セット券を買うとちょっとおトクですよ(^^)

「ふじの航跡
 ふじは、昭和40年(1965)7月に誕生したわが国初の本格的砕氷船(さいひょうせん)です。
 第7次から第24次まで(昭和40年から昭和58年)、19年の間、南極と日本を往復しました。
 通算総航程は地球の17周余りに相当する36万8,000海里(かいり 約68万キロメートル)に及びました。
 主な要目は次のとおりです。
  基準排水量:5,250t  長さ:100m  幅:22m  深さ:11.8m
  最大速力:17ノット  主機形式:ディーゼル電気推進  軸馬力:12,000馬力
  搭載ヘリコプター:計3機  搭載ボート:計5隻  定員:約245名
  砕氷能力:厚さ0.8mまでの氷を連続砕氷(0.8m以上チャージングを実施)」

※説明板より引用、以下同じ


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右舷側にある入口から船内へと入ります。
見学エリアの最初は「食堂」です。
長い航海において最大の楽しみというと、やはり食事だったのではないでしょうか。
船内では有数の広さを持つ部屋だったことから、さまざまな用途にも使われていたようですね。
毎夕に映画が上映されていたとのことですが、内容も毎回ちがっていたんでしょうかね?

「食堂
 ふじの乗組員(幹部を除く)が食事をしたところ。約100人が一度に会食できる広さで、いろいろな会合や読書、
 娯楽の場としても活用されていました。
 船内映画館「テアトルふじ」が開館されたのもここで、毎夕映画が上映されていました。」



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配膳口から「調理室」の方をのぞいてみます。
中には調理をしている人を模したマネキンが置かれていてちょっとリアル。
生鮮物は手に入りにくいので、栽培が簡単な「もやし」も利用していたんですね。

「食堂
 長期航海で新鮮な野菜は貴重だったから、もやしを船内で栽培していました。」



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見学施設なので「調理室」にも入れます。
こちらも結構広いスペースですが、230人分の食事を作るのですから当然でしょうか。
また「アイスクリーム製造機」もあるというのは面白いところ。
ちなみに「南極」へは「吠える40度、狂う50度、叫ぶ60度」と呼ばれる猛烈な嵐の海を越えていかなくてはなりません。
そんな中での調理は想像を絶する大変さだったでしょうね。

「調理室
 長い航海では食事が最大の楽しみです。乗組員や観測隊員など約230人分の食事がここで作られました。
 どんなメニューでも一通りこなす調理器具がそろっていますが、暴風などで船体がはげしくゆれる中での調理は大変。
 年中無休。もやし栽培機やアイスクリーム製造機もあります。」



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「調理室」内には様々な調理器具が置かれています。
こちらは「炊飯器」「魚焼器」
やっぱり「米」は必須ですよね。
魚は船から釣り糸をたらしてその場で釣り上げていた、なんてことはないのかな?(^^;


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「パン焼器」もあるので、「パン党」も安心?
焼きたてのいい香りがしてきそうです。


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荒れる海の上で一番取り扱いが大変だったと思われる「汁釜」
どうやって調理していたのか、ちょっと興味があります。


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「フードカッター」「万能調理機」
「包丁」なんかは危ないから使わなかったんでしょうね。


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「食堂」&「調理室」から通路へと出ます。
その一角に「南極の岩石」が展示されていました。

「南極の岩石(Antarctic Rocks)
 この岩石は、氷河によってオングル島(昭和基地)に運ばれて来たものです。
       提供:山田清廣氏」



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「リストロサウルス」という「哺乳類型爬虫類」の模型。
口元から2本の歯がのぞいていて、ちょっとかわいいですね。
この化石が「南極」のほか、「南アフリカ」「インド半島」でも見つかっているんだそう。
今は離れ離れになっているこれらの大陸がかつては1つ、あるいはつながっていたことを示す資料といえます。

「リストロサウルス Lystrosaurus
 三畳紀(さんじょうき)前期(2億2500万年~1億9000万年前)
 リストロサウルスは哺乳類型爬虫類です。
 全部おなじ形の歯をもった恐竜とは異なり、牙をもっています。水陸両方の生活に適応でき、頭の上のほうに目と鼻のあながあり、
 ほとんど水に潜っていても、呼吸し、見わたすことができました。牙は食物となる水生植物の若葉を掘り出すことに役立ちました。
 リストロサウルスの化石は、南極大陸・南アフリカ・インド半島で発見されています。
 ほかの動植物分布もおなじようなことがみられ、このことは当時これらの大陸が地続きで、もっと大きな大陸(ゴンドワナ大陸)を
 つくっていたことを示しています。」



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通路の壁に並べられていた「そろばん」のような器具は「ホイールコンベヤー」
通路に敷くように並べ、その上に荷物を載せて転がすことで運搬できるようにしたものです。
使用しないときはこうして立てかけておけば、通路の移動スペースは確保できるというわけなんですね。
ただ、これを見ただけでは何にどうやって使うものかさっぱりわかりません(笑)

「ホイールコンベヤー
 食糧などの小さな荷物を船内で水平移動させる「そろばん」型の荷役機械(にやくきかい)で、通路に並べて使用します。」



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赤いドラム缶が並んでいますが、これは「消火設備」の1つ。
ラベルには「泡沫発生器」(ほうまつはっせいき)と書かれています。

「消火設備
 船内での油類の火災には、泡沫発生器でつくった泡で消火し、一般火災には消火栓にホースをつなぎ、海水をすい上げ放水、
 または、噴霧によって消火します。また、電気火災の消火には炭酸ガス消火器などが使用されました。」



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「居住施設」のエリアに入ります。
まずは「第13士官寝室」から。
部屋の広さは8畳くらいで左手に机、奥に2段ベッドとロッカー、右手に洗面台があります。
トイレはたしか部屋の外にありました。

「第13士官寝室
 士官寝室は、艦長以外のふじの幹部約33人の居室で、予備室2部屋を含め全部で17室ありました。ふつうは2人で1室。
 8畳ほどの空間にパイプ製の2段ベッドが一つ、ほかに机、ロッカー、洗面台などの設備があります。」



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こちらは「第7士官寝室」
室内の配置が異なっています。


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ロッカーの壁に貼られていた写真。
かなり古いもののようですが、写っているのはどなたでしょうね?
というか、よくそのまま残されていたもんだな~と(^^;


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、引き続きふじの船内を見学します。
by sampo_katze | 2016-05-14 20:30 | 東海・中部 | Comments(0)


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