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世界のうみ・ヨーロッパ~アフリカ~アメリカのゾーン
仙台うみの杜水族館に行こう!編・第10回


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「"釜爺"ではない」


「世界のうみ」のエリアの2つ目は「ヨーロッパ」ゾーンです。
地図で見ると「ヨーロッパ」は意外にも緯度が高いところ、つまり北の方にあります。
南部に位置する「ポルトガル」「ギリシャ」でも「東北地方」と同じくらい。
「イギリス」「北海道」よりはるかに北、「サハリン」の北部あたりに位置しています。
それなのにそれほど寒冷な気候になっていないのは意外な感じがしますね。
これは「メキシコ湾流」という世界最大クラスの「暖流」が流れ込んでいるからなんだそう。

「アジアに跨ぐ領土を持つロシアをはじめ、比較的高緯度に国々が位置している、ヨーロッパ。
 しかしながら、暖流であるメキシコ湾流の影響を受け、同緯度の他地域より温暖です。
 また、アルプス山脈などを有するものの海まで近く、大河と呼ばれるような大きな川はありませんが、
 キャビアで有名なチョウザメのなかまをはじめ、特徴的な淡水の生きものが少なくありません。」

※説明板より引用、以下同じ


表紙の写真は、「ロシア」の「バイカル湖」に生息する「バイカルアザラシ」です。
「バイカル湖」は「淡水湖」で世界で最も深い湖でもあり、その深さは約1700m!
そして彼らは「淡水域」にすむ唯一の「アザラシ」の仲間でもあります。
訪問した時間が遅かったこともあってか、奥の方でお昼寝をしていて手前に来たり水中を泳いだりすることはありませんでした。
それでも目を開けて、周囲の様子を見ていてくれたのはありがたかったです(^^)
説明にあるように「白内障」をわずらっているというところは気がかりではありますが・・・・・。

「ロシアにあるバイカル湖に生息しています。アザラシの中では珍しく、世界で唯一淡水に棲むアザラシです。
 バイカル湖の冬の厳しい寒さに耐えるために50~60%の脂肪を体に蓄えています。
 潜水が得意で40~50分もの間潜っていることができます。寿命は50~60年と他のアザラシに比べて長いです。
 バイカルアザラシの目は、他のアザラシと比べてとても大きく発達しています。
 当館のバイカルアザラシの中には目が白くなっているアザラシがいますが、これは白内障によるものです。
 原因はわかっていませんが、現在治療方法を検討中です。」




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大きなはさみを見せつけているのは「ヨーロピアンロブスター」
食材としては「オマール」(Homard) と呼ばれるそうです。
この「オマール」とは「フランス語」「ハンマー」(hummer)の意味。
特徴的なこの大きな「鋏脚」を「ハンマー」に見立てたことがそんなの由来とのこと。
ちょっと意外な由来ですが、言い得て妙ですね。


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同じ水槽内を優雅に泳ぎ回っているのは「ロシアチョウザメ」
こちらも食材として有名な卵、「キャビア」の持ち主です。
「チョウザメ」の名の由来は体の側面に並ぶ「硬鱗」の形が「チョウ」のように、
全体のシルエットが「サメ」のように見えることから。
こういっては何ですが、意外に安直なつけかたですね(^^;


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「ロシアチョウザメ」はこのように丸みを帯びた顔をしています。
この水槽にはもう1種、「シベリアチョウザメ」がいたんですが撮れませんでした(汗)
「シベリア~」のほうは先端がとがり気味で、やや上にそりかえっているので一目で区別できます。



ここから3つ目の「アフリカ」ゾーンです。
「アフリカ」は「サバンナ」にすむ「野生動物」のイメージが強いですね。
そのせいか、「水族館」ではこのエリアに特化した展示というのはあまり見た記憶がありません。

「日本から1万km以上も離れているアフリカ。多くの生きものたちがくらす野生の王国。
 熱帯雨林や砂漠など、様々な環境が存在し、それらの環境に生きものたちは適応して、力強くくらしています。
 アフリカというとゾウやキリンといった大型動物を連想しますが、カメレオンなどの爬虫類や、
 湖によって別々の進化を遂げたシクリッドなどの魚類をはじめ、とても個性的な生きものたちがいます。」



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まずは「は虫類」から「パンサーカメレオン」
「マダガスカル」北部とその東方に浮かぶ「レユニオン島」にのみ生息しています。
緑地に青いラインをまとっていてなかなかきれいな見た目をしていますね。
照明がオレンジ色だったのですが、マニュアルでの補正を試行錯誤してそれらしい色にしてますが(^^;
この色は地域によって違いが出るそうですがこれはオスの特徴で、メスは全体的に褐色が多いんだそう。

「カメレオンのなかまの多くはアフリカに分布し、そのほとんどが樹上で生活をします。
 両方の目をそれぞれ別々に動かすことで同時に広い範囲を見渡すことができ、
 餌となる昆虫を見つけると、長い舌を伸ばして一瞬で食べてしまいます。
 体の色の変化は周囲の光の色や強さ、温度変化や感情などによって起こります。」



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動きはゆ~っくりなのですが、たまたま正面顔を見ることができました!
向かって右側の目はこちらの方を向いていますが、左側の目は横から後方へと向けられているのがわかります。
両方の目を別々に、自由自在に動かすことができるんですね。
それにしても、そのような目線だとどのような景色が展開されるんでしょうか?
いろいろな動物たちがどのような視野を持ち、どんな様子を見ているのかを体験してみたいものです(^^)


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鈍いオレンジ色をまとっている「サビトマトガエル」
その名の通り、鉄が錆びたような肌を持っています。
ただ個体によっては熟した「トマト」のように鮮やかな赤い体色を持つものもいますね。
やはり生息している環境にも影響するのかもしれませんが。


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再び水中に戻って「プロトプテルス アネクテンス」です。
舌をかみそうな名前ですが、これは「学名」だから。
和名では「アフリカハイギョ」の一種とされます。
漢字で書くと「肺魚」で、その名の通り「魚」なのに「肺」を持っているんですね。
一応「エラ」も持っていますが、呼吸のほとんどは「肺」で行っているそう。
なので水がないところでも生きていくことができますが、空気を取り入れるところがないとおぼれてしまいます。
「魚」なのにおぼれるとは変な感じですが(笑)


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顔をアップしてみると、青い目がきれいです!
ちょっととぼけたような顔つきもかわいらしい感じ。
胸びれと腹びれは細長く、退化した脚のようにも見えます。


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これまたちょっと変わった生態の持ち主の「サカサナマズ」
生きている「魚」はお腹を下に向けていますが、こちらはその名の通りにお腹を上に向けて逆さまになっています。
この写真ではちょっとわかりづらいですけどね(^^;



続いて4つ目の「アメリカ」ゾーンです。
今回は特に美しい「カリブ海」の水槽を取り上げてみます。

「2つの大陸がひとつにつながったアメリカ。
 北アメリカ大陸と南アメリカ大陸はそれぞれ別の大陸から切り離され、約500万年前にパナマ地峡(ちきょう)でつながりました。
 両大陸の生きものたちは、大陸がひとつにつながる前に、それぞれ独自の進化を遂げたため、北アメリカと南アメリカとで、
 くらしている生きものがまったく違います。」


「バブルディスクコーラルやイエローヘッドジョーフィッシュが生息するカリブ海は、南北アメリカ大陸・中央アメリカ
 ・大小アンティル諸島に囲まれた、大西洋に隣接する水域です。
 広大なサンゴ礁が広がっており、オセアニアのサンゴ礁とは異なった生きものたちが暮らします。
 また、人間の生活とも密接に関係しており、漁業をはじめ、観光業、原油生産業などあらゆる分野において重要な海でもあります。
 その開発や温暖化の影響などで、美しいサンゴ礁も少なくなってきています。」



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まずは濃いめのオレンジ色が目を引く「フレームカージナル」(Flamefish)。
体型と目のところを通る黒っぽいラインは国内でも見られる「ネンブツダイ」によく似ています。
「Flame」「炎」を意味することから、英名は体色をそのまま表しているんですね。
また和名?の「カージナル」(cardinal)にも赤(系)という意味が含まれています。
これは元の意味である「枢機卿」(すうききょう)の着衣の色にちなむもの。


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黄色と黒の警戒色をまとった「ロックビューティー」(Rockbeauty)。
黒っぽいところは正確には濃い青ですが、光の加減なのか黒に見えてしまいますね。
体のシルエットは「若葉マーク」を横に向けたような感じ。
詳しくはわかりませんが「キンチャクダイ科」の仲間の1種なのかな?と。


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「ロックビューティー」と配色が逆になっている「チェルブフィッシュ」(Pygmy Angelfish)。
体長は約10cmほどと小柄です。
そのため「小さい」を意味する「Pygmy」がついているようです。
また「チェルブ」とは「小天使」ということで、訳すときに「PygmyAngel Fish」としてしまったのかな?なんて(^^;


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「グレイエンゼルフィッシュ」の幼魚。
やや暗めのグレーをベースに小さな黒い斑点が体全体にちりばめられています。
そして口先と尾びれに1本ずつ、体に3本の白いラインが入っていて目立ちますね。
これは幼魚の特徴で、成魚になるとこの白いラインは消えて体全体が明るいグレーに変わります。
同時にいるとまるで別種のように見えてしまうほど。
「キンチャクダイ科」の仲間は、幼魚と成魚で体色や模様が大きく異なるんですがその理由はよくわかっていないそう。


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最後は海底に巣穴を作る「イエローヘッドジョーフィッシュ」
卵はこの巣穴の中ではなく、オスの口の中で保護されます。
以前、口の中から卵を出したり入れたりする様子を見たことがありました。
また右の子のように穴から顔を出している様子はよく見られますが、今回は全身を見ることができました。
もしかしたらこの2匹はつがいだったのかも?


すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、アメリカゾーンの続きです。

by sampo_katze | 2017-08-16 21:00 | 水族館 | Comments(0)


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