トンネル水槽のあるむつ湾の海のエリア
新幹線で水族館に行こう!@浅虫水族館編・第2回


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「まっすぐ伸びるトンネル」


「アクアテラリウム」を抜けると広いエリアに出ます。
そこは「むつ湾の海」のエリア。
「陸奥湾」「青森県」の北部に位置する海。
東は「下北半島」、南は「夏泊半島」(なつどまり)、西は「津軽半島」と三方を半島で囲まれた袋のような海です。
唯一開けている北は「津軽海峡」とつながっていて、「日本海」側を北上してきた「対馬海流」の一部が流れ込んでいます。
実際には「対馬海流」は「津軽海峡」の西側で分岐していて、ここに流れ込むのは「津軽海流」と呼ばれますが。

さて、ここで素朴な疑問。
ここで使われている海水はどこから来ているのでしょうか?
地図を見るとここ「浅虫水族館」は「陸奥湾」沿岸のすぐ南側に位置しています。
そこからポンプでくみ上げた海水を使っているんだそう。
「むつ湾の海」の水槽は使っている海水も「陸奥湾」そのものなんですね。

「Q 水族館の海水はどこから運んでいるの?
 A 浅虫水族館で使っている海水は、沖合い約200m、水深約10mの海からポンプでくみ上げています。
 くみ上げた海水は、ポンプで道路や線路の下にうめたパイプ(直径125mm)を通って水族館へ送られます。
 水族館では、1日に約1000㎥(トンネル水槽の約2.5倍)の海水を使っています。」
※説明板より引用、以下同じ


表紙の写真は、その奥にある「トンネル水槽」を入口から見たところです。
長さは15mでまっすぐに伸びています。
トンネルの内側には半円状の支柱がついていますね。
開館したのが1983年(昭和58年)とのことなので、当時はガラスだけで構築するのは難しかったんでしょうか。
でもこれがあっても鑑賞には影響しませんけどね(^^;










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この水槽ではご当地名物「ホタテ」の養殖をどのように行っているかの展示もありました。
まずは幼生を採集するための「採苗器」(さいびょうき)です。
といっても、見た目は目の細かい網のようなものですが。
でもこれで十分な効果が得られるんですね。
また、卵から育てるというのはやはり難しいようです。

「むつ湾のホタテガイは、3月から4月にふ化し、海中を漂います。
 4月から5月頃、大きさが0.3mmくらいになると、色々な物に付着するようになります。
 この時期に玉ねぎ袋に古い漁網(ぎょもう)を入れた採苗器を海中に沈め、ホタテガイを付着させて集めます。」



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やや目が粗い網でできた「パールネット」
底が平らになっていて、テントのような形をしています。
「ホタテガイ」のゆりかごのような感じかな?
その網の上は居心地がいいのか、魚たちも集まってきていました。

「7月から8月に採苗器の中で0.5から1cmに育った稚貝(ちがい)を集め、
 パールネットに移して5cmくらいの大きさになるまで中間育成をします。」



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成長してくるとさらに大きな「丸かご」に移されます。
ここで十分に生育させるんですね。

「中間育成で5cmくらいになったホタテガイを5~10段の丸かごで12cmほどの大きさに育てます。」


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一部の「ホタテガイ」はこのように「耳づり」で海中に吊るされます。

「丸かご」と「耳づり」のちがいについては触れられていませんでした。
どちらが効率がいいんでしょうね?
「耳づり」の方が穴を開けたりするので大変そうな感じですが・・・・・。

「中間育成で5cmくらいになったホタテガイを貝殻に穴を開け、
 テグスやつりピンでロープにつり下げて12cm程の大きさに育てます。」



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同じく「ホヤ」の養殖の仕組みも展示されていました。
ですが、「トンネル水槽」の丸いガラスにはばまれてきれいに撮れません。
なので第1段階だけです(^^;

「生まれて1年目
 海に沈めた細いロープにホヤの赤ちゃんが付いたものを、ほどいて、
 ご覧のような太いロープにくるくると巻きつけた段階です。」



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底の方でたたずんでいるのは「メバル」です。
大きな目とやや上を向いた大きな口が特徴で、特に目は漢字では「眼張」と書くほど。
ちなみに漢字1文字では「魚へんに休む」と書くようです。
また「春告魚」(はるつげうお)とも呼ばれますね。


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底の方にはご覧のような大群が!
先の写真でもちらほらと背景に写ってましたけど。
みんな同じ方向を整然と向いているのがなんだか不思議な感じです。


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こちらは「ドチザメ」です。
たいていどこの「水族館」でも見られる「サメ」の仲間。
体は灰褐色で、濃淡の横じまがえらから後ろの方に入ります。
性格はおとなしく、動きも活発ではありません。
なので、このように底でじっとしていることが多いです。


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こちらも比較的よく見られる「トラザメ」
一般的な「サメ」のシャープな体型と比べるとやや細身で、顔の先端も丸みを帯びています。
体長も最大で50cmほどとかなりの小型種。
第1背びれは背中の真ん中ではなく、かなり後ろの方についているのも特徴ですね。
体の模様は「トラ」のようなしま模様ではなくまだら模様なので、なぜ「トラ」とついたのかはちょっと疑問。
また英名では「Tiger shark」ではなく「Cat shark」と呼ばれます。
体格や性格を考えると英名の方がしっくりくる感じです。

ちなみに和名を直訳すると別の種になってしまうので注意。
英名を使うことはまずないですが、こうして見ると結構ややこしいんですよね(^^;

「トラザメ」=「Cat shark」
「ネコザメ」=「Bullhead shark」
「イタチザメ」=「Tiger shark」


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平べったい体をした魚。
ネームプレートを見ると該当しそうなのは「イシガレイ」「マコガレイ」がいます。
色はイメージ的には黒っぽい褐色ですが、ここでは下の砂地が白っぽいのでそれに合わせて変えているようです。


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正面?から
表側、目がついている方なので「有眼側」というそうですが真ん中付近に筋のようなものが見えます。
また側面には小さな突起のようなものが並んでいます。
このことから「イシガレイ」のようですね。
その突起が石のように固いことが名前の由来だそう。


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底の方だけでなく、泳ぎ回る種も見てみます。
まずは「マダイ」です。
光の関係でかなり青っぽく見えていたので、後から見たとき種の特定に迷いました(^^;
この写真ではわかりづらいですが、背中側に小さな青い斑点が入っています。
これは同じ「タイ科」「チダイ」にも見られる特徴ですが、えらぶたの縁取りが赤いかそうでないかで区別できます。

余談ですが、「タイ」の名前の由来は「平たい」ことから来ているんだそう。
でもそんな魚はたくさんいるんですけどね~(笑)
さらに「タイ科」には「ヘダイ」というのがいて、漢字で書くと「平鯛」
これでは「平たい」がかぶってしまって、「頭痛が痛い」みたいです(^^;


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おなじみの「マアジ」
体は金色にも見えるきれいな色で、えらぶたの上の方に黒い斑点が入ります。
この斑点は今まで気づきませんでしたね(^^;
そして体の中央には「稜鱗」(りょうりん)、通称「ぜいご」があります。
味がいいからその名がついたとされますが、確かに美味しいです。
個人的には「フライ」が最高!


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ガラスに張りついていたのは「イトマキヒトデ」
表は濃いめの緑を基調に、中心付近に赤のまだら模様が入っています。
ですが、裏側はごらんのように鮮やかなオレンジ色をしていました。
表はよく見るんですが、裏を見るのはこれが初めて。
2匹が並んでいて、まるで漫才でもしているような感じになっていました。


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最後は巨大な「ニュウドウイカ」です。
大きな「イカ」といえば「ダイオウイカ」が有名ですが、それよりさらに大きい「ダイオウホウズキイカ」というのもいるんだそう。
この「ニュウドウイカ」はそれらに次ぐ3番目の大型種です。
「触腕」(しょくわん)にある吸盤にはかぎ爪がついているとのこと。
説明には食用には適さないとありますが、これは体内に「塩化アンモニウム」を大量に含んでいるから。
そのため食べるとしょっぱいとか苦いとかだそうで・・・・・。
でも彼らはそれを利用して浮力を得ているんだそうですね。

「津軽海峡の巨大イカ
 北太平洋の寒流域に生息。食用には適さず、むしろマッコウクジラのエサとして重要な種です。
 展示している個体は1993年8月3日に津軽海峡の北海道恵山町(えさんちょう)沖合水深320mより釣り上げられたもので、
 同町の秋田哲朗氏より当館に寄贈されました。全長3m13cm 体重24kgあります。」




すべて D700+24-120mmF4G/VR


次回は、サンゴ礁の魚のちいさな水槽です。
by sampo_katze | 2018-04-04 21:00 | 水族館 | Comments(0)


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