新幹線で水族館に行こう!@魚津水族館編・第2回
![]() 入館して最初にあるのはご当地「富山の河川」コーナーです。 「富山県」といえば「魚津水族館」のすぐ北側から望める「富山湾」があまりにも有名。 そこには「北アルプス」の雪解け水が作り出した「七大河川」が流れ込みます。 「七大河川」とは「小矢部川」(おやべ)、「片貝川」(かたかい)、「黒部川」(くろべ)、「庄川」(しょうがわ)、 「常願寺川」(じょうがんじ)、「神通川」(じんづう)、「早月川」(はやつき)のこと。 この「七大河川」。 「富山県人」なら知らない人はいないそうですが、県外人でコンプリートできる人は少ないでしょうね。 かく言うわたしも「黒部川」と「神通川」だけしか知りませんでした(^^; またいずれの川も急流ですが、特に「常願寺川」は別格で世界トップクラスだそう。 標高差3000mに対し川の延長は56kmなので、平均勾配は5.3%。 あまりにも急流のため、「川ではなく滝だ」という名言?も生まれました。 これは明治時代に改修工事のため派遣されたオランダ人技師「ヨハニス・デ・レーケ」が発したとされます。 ただし、誇張か誤訳されて伝わったというのが真相のようですね。 最初のコーナーではそんな河川にすむ生きものたちが紹介されています。 まずは魚たちを取り上げてみましょう。 表紙の写真は、「富山の河川」コーナーの水槽です。 高さのちがう3基の水槽が並んでいます。 遠目には普通の水槽ですが、中にいる魚たちはほとんどがスタッフが採取してきたもの。 さらに水槽内の「水草」や「ワサビ」(!)など、本物の植物を植えているんだそう。 生息環境の再現性を高めたり、植物を育成したりとこだわりがつまった水槽になっているんですね。 ![]() 一口に「淡水魚」といっても一生を淡水域で過ごすものと、海と行き来するものに分けられるようです。 川と海を行き来するパターンはさまざま。 ここではそれらについて、スタッフの手描きと思われるイラストを交えて説明しています。 ちなみに「ヨシノボリ」は、産卵に関係なく川へ上る「両側回遊」(りょうそくかいゆう)のグループです。 「川と海を回遊する 淡水で生活する生き物の中には、一生を川で過ごすものの他に、海へ行き来するものがいます。 このコーナーでは、海と関わりのある「両側回遊」を中心に展示しています。 純淡水魚 生まれも育ちも川 遡河回遊(そかかいゆう) 産卵のため川へ上る 降河回遊(こうかかいゆう) 産卵のため海へ下る 両側回遊(りょうそくかいゆう) 産卵に関係なく川へ上る 周縁魚(しゅうえんぎょ) 汽水域(川と海の水が混ざっているところ)にいる 海から淡水域まで上るものも」 ※説明板より引用、以下同じ ![]() こちらは写真がメインです。 うん、これだけ具体的な情報があるなら7種コンプリートもできそうだな~なんて思いました。 でも実際やろうとすると、ちがいがよくわからない!(笑) それにみんながみんな前に出てきているわけでもありませんからね。 ということで早々にあきらめました(^^; ![]() 目元から吻の先端に向けて細くて赤いラインが伸びています。 ですが、これは「ヨシノボリ」の仲間が持つ特徴だったようです(^^; で、尾びれのつけ根がオレンジ色になっていることから「トウヨシノボリ」のようです。 このオレンジが名前の由来で、漢字では「橙葦登」となります。 ![]() ここにいる7種のうち6種は目から吻への赤いラインがありますが、この種はありません。 なので、見分けが最も簡単です。 ![]() 卵の大きさで「中卵型」と「大卵型」に分けられるようで、模様の明瞭か不明瞭か。 そして胸びれに入る筋、「棘条」の数にちがいがあるようです。 ただこれはあまりに難しくて、タイトルにあるようにかなり「マニアックな見分け方」ですね(^^; ちなみに「中卵型」の卵は海へと流され、海でふ化した幼魚は2~3か月すると川を上っていきます。 また「大卵型」は卵が大きいため流されることなく川底に沈み、一生を上流で過ごします。 ![]() 説明にあるように、体色を変えてまるで石のような見た目をしています。 さらに獲物が近づいてくると呼吸を止め、えらの動きまでも止めてしまうんだそう。 まさに「石に化ける」んですね! 水槽なので見つけることができましたが、自然下だったら見つけることは難しいでしょうね。 「石じゃないよ~魚だよ! アユカケは、周りの石に合わせて体色を変化させる変身のプロです! 石になりすまして獲物が来るのをじっと待ち、近付いてきたところをバクッと一気に食べてしまいます。 石のすき間をよ~く探してみてね!よく見たら、目やヒレがあるでしょ!」 ![]() 「ヨシノボリ」は石の上に張りつくことができ、卵も石の上に産み付けます。 ですが、「カジカ」は石の下のすき間を利用して隠れたり卵を産んだりします。 「ダム」や「堰」(せき)ができると石の下のすき間が土砂で埋まり、「カジカ」たちの居場所がなくなってしまうんだそう。 「家なきカジカ 同情するなら浮き石をくれ! カジカの仲間は、石をすみかや産卵場として利用しており、中でも浮き石はなくてはならないものです。 一部が川底から離れて隙間がある石のことを「浮き石」と言い、砂に埋もれた石を「沈み石」と言うよ! 石の上にはヨシノボリ ・腹ビレが吸盤になっていて、石の上にいても流されない ・卵は沈み石の下に穴を掘って産み付ける 石の下にはカジカ ・浮き石の下が我が家 ・卵は浮き石の下に産み付ける しかし!!ダムや堰(せき)が作られ川の流れが緩くなると、土砂がたまり、浮き石が砂に埋もれてしまう」 ![]() そして3つ目の水槽には渓流の魚たちがいます。 ここに写っているのは「ヤマメ」(上)と「ニッコウイワナ」の2種。 「ヤマメ」は体の側面に縦長の模様が入るのが特徴ですが、こちらのはあまり目立ちませんね。 また「イワナ」は白い斑点が体全体に入っています。 ![]() やや赤みを帯びて縦長の模様が入っていますが、白い斑点も入っています。 説明がなかったので、詳細はわかりませんが・・・・・。 ![]() 体全体が赤みを帯びて側面は水色、ひれの前縁に赤いラインが入っています。 これは5~8月の繁殖期に見られる「婚姻色」とのこと。 でもこの日は11月11日で、繁殖期から外れているんですよね。 何でなんだろう? ![]() 「外来種」というと「ブラックバス」や「ブルーギル」などが有名どころ。 これらは海外が原産であることから「外国外来種」と呼びます。 これに対して国内原産ですが、本来そこには生息していないところで見られる種を「国内外来種」と呼びます。 後者には「アユ」の種苗(しゅびょう、卵や稚魚のこと)などに混じって入ってきてしまったものもいるんだそう。 「外来種」にもいろいろあるんですね。 すべて D700+24-120mmF4G/VR 次回は、田んぼの生物多様性コーナーです。
by sampo_katze
| 2018-05-30 21:00
| 水族館
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