京都鉄道博物館に行こう!編・第3回
2番目の展示エリアは「トワイライトプラザ」です。 ここには「機関車」と「寝台客車」が展示されています。 その名前からも察しが付くかと思いますが、もちろんあの列車がいるんですね。 表紙の写真は、「トワイライトプラザ」を北側から見たところです。 ここの大屋根には、2代目「京都駅」の1番ホーム上屋に使われていた鉄骨の一部が流用されています。 その鉄骨は80年間もの長い間使われていて、駅舎が全焼した火災にも耐えたんだそう。 トラスの構造はなかなか美しいので、2代目駅舎も優美な姿だったんでしょうね。 「2代目京都駅 1番ホーム上屋 トワイライトプラザには、1914(大正3)年に建設された2代目京都駅の上屋鉄骨の一部が利用されています。 2代目京都駅は、ルネサンス様式を取り入れた、総ヒノキの木造2階建ての駅舎で、その1番ホームの上屋には 大正時代を代表する建築構造である、トラス構造が用いられました。1950(昭和25)年に発生した火災でも 上屋の鉄骨部分は焼け残り、1994(平成6)年に現在の4代目駅舎の建設が始まるまで、80年間使用され、 そののち旧交通科学博物館の屋外展示場上屋にも利用されました。 ここでは、戦後を代表する電気機関車や寝台車、寝台特急「トワイライトエクスプレス」を展示しています。」 ※説明板より引用、以下同じ 「EF58形」は1946年から1948年までに製造された「初期型」(1号機~31号機の31両)と、 1952年から1958年に製造された「改良型」(35号機~175号機の141両)があります。 こちらは「改良型」で、半流線型の車体に2枚窓、窓下でカーブを描く飾り帯が特徴です。 この150号機は1度廃車~車籍抹消となったものの、翌1987年に車籍が復活。 その後、イベント列車を引いて「瀬戸大橋」を越えて「四国」への乗り入れを果たしました。 本州以外の路線を走った「EF58」はこの150号機が唯一とのこと。 車籍復活の経緯とともに、なかなか強運の持ち主といえそうです。 「戦後を代表する電気機関車「ゴハチ」 EF58形150号機 製造年:1958(昭和33)年 製造所:東京芝浦電気 全長:19.90m 自重:115.0t 軸配置:2CC2 1946(昭和21)年~1958(昭和33)年までに172両が製作された直流電気機関車です。当初は前後にデッキを備えた 車体でしたが、1952(昭和27)年よりデッキを廃した流線形車体となり、東海道・山陽・上越・東北・紀勢などの 直流電化区間で活躍しました。150号機は1958(昭和33)年に製造され、1985(昭和60)年まで活躍して廃車となりましたが、 後に車籍が復活され、2011(平成23)年までイベント列車等に使用されました。」 帯が交差する部分が微妙に車体から浮いていましたね(^^; 1972年に発生した「北陸トンネル火災事故」を受け、難燃化対策と独立した「電源車」を連結し 各車両に給電する「集中電源方式」を採用しています。 「24形客車」は1973年に製造されましたが、同年中にマイナーチェンジ版の「25形客車」に製造が移行。 製造数は118両にどとまりました。 この「オロネ24形」は2段式の「A寝台車」で、車体中央に通路がある「プルマン式」になっています。 「快適さを求めた寝台客車 オロネ24形4号車 製造年:1973(昭和48)年 製造所:日本車輛製造 全長:21.30m 自重:33.6t 定員:28人 24系寝台車は、火災対策や快適性向上を実施した国鉄型寝台客車最後のグループで、533両が製造されました。 オロネ24形は、中央の通路を挟んで上下2段の寝台が並ぶ開放型A寝台車(プルマン式)です。 本車両は、寝台特急「あかつき」「彗星」の運転開始にあわせて製造され、 その後もさまざまな寝台特急に使用されました。」 機構上、リクライニングはできません。 ですが通常2人分の席を1人で専有できるので、かなりゆったりと使えますね。 これは1999年(平成11年)まで、「山口県」にある「山陽本線」の「厚狭駅」(あさえき)で使用されていたものだそう。 なぜ駅のホームにこんなものが?と思われるかも。 これは「蒸気機関車」から出る「スス」で汚れた顔や手を、列車の停車中に洗うためなんです。 一部の駅では「蒸気機関車」の運転が終了しても、そのまま残されていたんですね。 このように3方向に向いているのはめずらしい気がします。 「EF65形」は1965年から1979年までに308両が製造されています。 この1号機は1965年に製造され「吹田第二機関区」(当時)に配属、「貨物列車」のけん引に従事しました。 「国鉄」の分割民営化直前の1987年3月2日に除籍され、「大阪」の「宮原総合運転所」(当時)の研修庫内で保存。 2015年3月20日に先の「EF58 150」、「オロネ24 4」とともに「京都」へと回送されました。 まさか、同じ線路上で並んで展示されるとは思わなかったでしょうね。 「電気機関車の黄金時代を築く EF65形1号機 製造年:1965(昭和40)年 製造所:川崎車輌 川崎電気製造 全長:16.5m 自重:96.0t EF65形電気機関車は電化路線のために設計され、その完成度の高さから日本の電気機関車で最多となる 308両が製造されました。貨物用、旅客用、客貨両用などのグループがあり、現在でもJR貨物で活躍しています。 本機は、貨物列車専用機として活躍していました。」 「国鉄」の電化路線は「直流1500V」に加え、周波数の異なる「交流2万V」の3系統の区間が存在します。 これらの区間を「機関車」の交換することなく走破するために製造されました。 製造初年度は1968年で、1992年までに派生型も含めると164両が製造されています。 展示されている103号機は基本型(0番台)で、1974年に誕生しました。 その後、1989年7月から運転を開始した「トワイライトエクスプレス」専用機に抜擢。 僚機の5両とともに、塗装を含めた改造が施されています。 「運用効率が良い交直流併用(3電源方式)の電気機関車 EF81形103号機 製造年:1974(昭和49)年 製造所:日立製作所 全長:18.60m 自重:100.8t 軸配置:BBB EF81形電気機関車は、近畿地方と東北地方を結ぶ日本海縦貫線専用の貨客両用機関車として開発された車両です。 直流区間と50Hz・60Hzの交流区間に対応できるため、東北地方から九州地方まで各地で運用されました。 国鉄の分割民営化後、JR西日本の車両は敦賀(つるが)運転所に配置され、本機を含む6両が 寝台特急「トワイライトエクスプレス」の指定機となりました。」 顔つきは「EF65」とほぼ同じです。 これは「国鉄」の標準スタイルといえるのかも。 向き合う「天使」をモチーフにしているのは「ヘッドマーク」と同じ。 ですが、真ん中には「DINER Pleiades」のロゴが入っています。 考えてみれば当たり前のことですが、このときはちょっとおどろきました(^^; 「「トワイライトエクスプレス」の食堂車 スシ24形1号車 製造年:1972(昭和47)年 改造年:1988(昭和63)年 製造所:近畿車輛 全長:20.50m 自重:38.5t 定員:28人 スシ24形1号車は2015(平成27)年に引退した寝台特急「トワイライトエクスプレス」に使用されていた 食堂車「ダイナープレヤデス」です。特急形交直流電車の食堂車サシ489形3号車から改造されました。 内装にはステンドグラス、電動シェードやじゅうたんなどが使われ、高級感のある車内では フランス料理を味わうことができました。」 「客車」の中ですから、それほど広くはありません。 また揺れる車内での調理での調理はかなり大変だったでしょうね。 特に「ディナータイム」は、「フランス料理」のコースだったそうですから。 2人用個室の「スイート」1室と、1人用個室の「ロイヤル」4室の合わせて5室6名というぜいたくな仕様です。 その側面に描かれているのは「トワイライトエクスプレス」のロゴ。 デザインは先の「Diner Pleiades」と同じです。 「「トワイライトエクスプレス」のもっとも豪華な寝台客車 スロネフ25形501号車 製造年:1976(昭和51)年 改造年:1989(平成元)年 製造所:富士重工業 全長:21.30m 自重:41.0t 定員:6人 スロネフ25形501号車は、寝台特急「トワイライトエクスプレス」の編成中でもっとも豪華な設備を持つ車両です。 車両の一角から景色を占有できるスイートルームや大型のベッド、ソファが設置されたロイヤルルームがあり、 1両に5部屋しかなく、定員はわずか6人でした。」 窓に向けて置かれたいすとテーブル。 テーブル上にはランプと灰皿が置かれています。 テールランプがLEDになり、形状も丸ではなく縦長の四角形になっています。 「トワイライト」の名に合わせ、夕日の「日本海」をイメージしたものになっているそう。 「天使」の持つラッパの先に小さな星があったのは、今回初めて知りました。 すべて D700+24-120mmF4G/VR 次回は、本館の展示を見ていきます。
by sampo_katze
| 2019-08-22 21:15
| 博物館・美術館
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