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本館1階・鉄道のあゆみ~昭和なエリア
京都鉄道博物館に行こう!編・第6回


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「駅前のとある小さな商店」


「鉄道のあゆみ」エリアの続きです。
このエリアは「鉄道」の黎明期から現在にかけての歴史について取り上げています。
そのためカバーしている範囲がとても広く、展示内容もかなり濃いものになっています。
パネル展示も多いため、じっくり見ていくと軽く1時間はかかりそうなくらい(^^;
それだけ長い歴史があるわけですね。
さて、今回は昭和の中頃を再現したゾーンを取り上げます。


表紙の写真は、ゾーンの一角にある小さな「商店」です。
白と赤の日よけ、赤い「公衆電話」、ホーロー看板などなど随所に昭和を感じさせるものが置かれています。
左の「国鉄バス」のバス停はどこかで使われていたものかな?










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お店の中をのぞいてみます。
天井から下がった「裸電球」・・・・・ならぬ「電球型LED」かな?
昭和当時はそんなものはあるはずがありませんけどね(^^;

それはともかく、棚に並んでいるのは「駄菓子」「おもちゃ」など。
子どもにとっては宝の山という感じですね。
もちろん、大人にとってもなつかしいアイテムですが。

「子どもの楽しみ 駄菓子屋に並ぶもの
 「駄菓子」は安価でおいしく、当時の子どもたちにはとても身近なものでした。
 あめ、ガム、えびせんべいなどのお菓子にはくじが付いていて、あたりが出ればおまけがもらえるなど、
 子どもたちの心を掴むものでした。
 また、駄菓子屋にはメンコやおはじき、コマなどのおもちゃも並び、子どもたちの社交場でした。」



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お店の左側にいるのは、「ミゼット」です。
「ダイハツ工業」が製造した「軽自動車」規格の「三輪トラック」
1957年(昭和32年)から1972年(同47年)までの間に製造されました。
ノーズの部分が丸みを帯びたくちばしのような形をしていて、丸い2つのヘッドライトとともに
なんとも愛くるしいスタイルになっています。

「ダイハツミゼットMPA  1959(昭和34)年
 1957(昭和32)年に小口荷物の運搬用に製造された軽三輪トラックです。
 それまでの小口荷物運搬の主役は二輪車でしたが、ミゼットは多くの荷物を積め、
 運転も容易なため、大ヒットしました。
 この車両は米国への輸出用に製造された車両です。
 全長2,685mm  全幅1,296mm  全高1,510mm  乗車定員2人  積載量300kg  排気量250㏄」



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「ミゼット」のチャームポイントを正面上から眺めます。
このときハンドルが左についていることに気づき、あれっ?って思いました。
実は1957年(昭和32年)に製造された「MPA型」は、「アメリカ」向け仕様となっていたんですね。
てっきり「ミゼット」って左ハンドルが標準?なんて思ってしまうという(^^;


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「商店」に向かって右側には昭和30~40年代の「駅舎」があります。
木造ですが窓がアルミサッシになったり、照明が蛍光灯になったりと少しずつ変化していったようです。
さりげなくある「丸型ポスト」や自転車もいい感じです。

「時代の移り変わりを見つめる 昭和30~40年代の駅舎
 この駅舎は、昭和初期に建てられた駅をモデルにしています。
 昭和30年代に入ると昔ながらの木造の駅にも蛍光灯がともり、木枠だった窓がサッシに変わるなどして、
 次第に近代化されていきました。切符を買うほかに手荷物を預ける窓口や、改札を出るまでに
 あらかじめホームで乗り越し精算を行う窓口がありました。」



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「改札口」の様子。
検札で「駅係員」が立つ場所も木造でした。
のちにステンレス?になり、近年は「自動改札機」も導入されています。
「自動改札機」の歴史は意外と古く、国内では1967年(昭和42年)に初めて導入されています。
その後はあまり広まりませんでしたが、1990年代後半から急速に広まりました。


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「改札」の向こう側に停車していたのは「キハ81形」の3号車です。
国内初の「特急型ディーゼルカー」である「キハ80系」の先頭車でした。
大きく前にせり出した「ボンネット」が特徴的で、この中には電気を供給するための「エンジン」が搭載されています。
メンテナンスのため、自動車のようにカバーを開けることもできるそう。
その見た目から「ブルドッグ」などの愛称で親しまれました。

「日本初の特急形ディーゼルカー キハ81形3号車  準鉄道記念物
 製造年:1960(昭和35)年   製造所:近畿車輌
 全長:21.30m  自重:42.2t  定員:40人
 
 キハ81形ディーゼルカーは、上野~青森間の特急「はつかり」の無煙化を目的として開発された
 日本初の特急形ディーゼルカーです。東北本線全線電化によって、583系電車に置き換えられる1968(昭和43)年まで
 「はつかり」専用として使用され、以降は「つばさ」「いなほ」「くろしお」に使用されました。」



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窓から車内をのぞいてみます。
シートモケットは青で、トップにはシートカバーがついています。
リクライニング機構はなく、方向転換のみで長時間の乗車は結構きつそうですね(^^;
でも登場当時はこれが標準で、わずかながら傾斜がついているだけマシだったかも?


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座席の裏側には小型のテーブル。
その中央下には「灰皿」もついていました。
当時は「禁煙車」という概念はなかったですからね。
それにしても、窓が開かない「特急車」の車内。
喫煙率が高かったであろう当時はどんな感じだったんでしょう?


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「キハ81形」が停車している「駅舎」の向かいには「100系新幹線電車」の先頭車が置かれています。
駅前に「新幹線」が横付けされてるというギャップがすごい(^^;
この車両は「122形5000番台」の3号車(122-5003)。
登場当時の番号は「3000番台」(122-3003)で、「東京駅」側の先頭車(16号車)に使用されていました。
2002年に「ひかり」運用から離脱後6両編成に改編され、「K54編成」「新大阪」側先頭車(6号車)に。
「山陽新幹線」「こだま」の運用にあたりました。
当時は4両編成(P編成)も見られ、リアルな「プラレール」といった感じで楽しかったですね。


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横から見るとこんな感じ。
先代の「0系」と比べてノーズが長くなり、先端もとがってスピード感あふれるスタイルになっています。
個人的にはこのスタイルが一番好きですね。


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さらなる高速化を目指し、1997年に登場した「500系」の横顔。
「100系」よりもノーズが伸び、運転席の窓はまるで「戦闘機」「キャノピー」のようになりました。
12年の時間の流れを感じます。



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次回は、車両のしくみのエリアです。

by sampo_katze | 2019-08-28 21:00 | 博物館・美術館 | Comments(0)


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